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05 友人と解体と角付き兎

一日目終了後の友人とのチャット。


「なあ、聞きたい事があるんだけどさ、インフィニティサクセスオンラインって知ってる?」

『ああ、昨日始めたけどお前も?』

「うん」

『へえ、何の職業で始めたんだ?俺は剣士だけど』

「両手盾」

『は?』

「ドヤ顔ダブルシールド。後は察してくれ」

『あー……、ネタキャラ、か』

「それと最初の聞きたい事なんだが」

『なに?』

「開始直後に熊に襲われたって言ったらどう思う?」

『こっちは普通に町スタートだったけどお前だけ襲われたのなら職業毎か運良く特別イベント引いたか?』

「そうか……。また町に辿り着けたら会おうな」

『えっ。お前一体何処に居るんだ?』

「森の中で師匠に鍛えられてる」

『何がどうなってそうなったのかは知らんが頑張れよ』

「どうしてこうなったんだろうな」

『そこはまたゲーム内で。あ、俺の名前は『ケンヤ』ってわかりやすい名前だから』

「こっちは『タテヤ』って被った!?」

『うわ安直』

「そっちもだろ。まあ詰まったら作り直すさ」

『楽しめよー』

「それじゃまた」

『うい。あ、こっちは既に美少女とPT組む事に成功したわ』

「最後に爆弾置いて行きやがった!テメエ覚えてろよ!?」

『はっはっは』



二日目。


「今日は一人で倒せるかの?」

「頑張ります」


朝、テントから外に出ると腕を組んで佇む師匠と。

その周りに大量のモンスター、魔物の死骸があった。


「師匠、この山は?」

「ああ、狩って来た。素材が要るなら持って行け」

「これ売ったら一瞬で大金持ちなんじゃ」

「売る時はワシの知り合いの店にせんと商会から目を付けられるぞ?」

「ですよね」

「まあ今の内に解体の仕方でも教えるかの」


剥ぎ取りナイフとかないのかあ……。


「ほれ、始めるぞ」

「はい」


そこから昼頃まで解体の仕方を教わる。


≪解体のスキルレベルが上がりました≫


おお、やったぜ。


「普通は解体ナイフを使うんじゃが自分で解体するのも覚えておけ」

「師匠、解体ナイフとは」

「ギルドで売られとる魔法のナイフでモンスターに刺すとアイテムを一つ剥いでくれる」

「便利ですね」

「しかし素材の品質を上げたければ自分でやるしか無いんじゃよ」


そう言って適当なモンスターの死体にナイフを刺すとその場にアイテムが出る。


激昂兎の皮 品質A レア度3

激昂兎の皮 普通の兎よりも頑丈

装飾品や衣類に多用される


品質Aって出てますけどその死体ズタボロでしたよね?

謎だ。


「解体も鍛えていれば補正が掛かる事を知っての」

「マジですか」

「マジ?」

「本当ですか」

「ああ、本当じゃ」

「鍛えます」

「よしよし。じゃあ今日のノルマは兎10匹と皮5つじゃの」

「えっ」

「ほれ、さっさと始めんかい」

「はい……」


そこからはひたすら兎とのガチバトル(自分だけ)の時間だった。


一匹目。攻撃に対して盾を当てる事を意識する。

ガードを二回成功。

ジャストガードは失敗。

師匠に倒してもらう。


「脇が甘いの」


二匹目。脇を締める。

ガードを4回成功。

ジャストガードを一回成功、カウンターも一回成功。

師匠に倒してもらう。


「当てる場所に気を付けんか」


三匹目。盾の受ける位置に注意しつつ。

ガードを5回成功。

ジャストガードとカウンターを二回成功、クリティカルを一回偶然出す。

師匠に倒してもらう。


「腰が高い」


四匹目。どっしり構えるイメージで。

ガードを4回成功。

ジャストガードをカウンターを2回成功、クリティカルを二回。

師匠に倒してもらう。


「ほれほれ、もっと動け」


五匹目。自分から当たりに行く感じで。

ガードを7回成功。

ジャストガードとカウンターを4回成功、クリティカルを二回。

兎を瀕死にした所で師匠に倒してもらう。


「次は倒さんぞ」

「はい!」


六匹目。


角が生えた兎。



えっ。



そこからの戦いは酷かった。


体当たりも突進も噛み付きも全部速い。

そのうえ今の俺が食らったらHPバーを持っていかれるであろう威力。

それを避ける為に何度転がった事か。

他にもジャンプしたりバックステップでギリギリ構えを取る隙間を作ったり。

突進が来た時には木に刺さらないかとやってみたが空中で一回転して木に着地しやがった。

それに慌てて構えたと思ったら着弾した時は腕がもげるかと思う程痛かった。

ジャストガードは成功したらしいがHPが1割持ってかれたのはどうかと思う。

それでもどうにか戦えたのは師匠が見ていてくれたからだろうか。

直撃一発で終わる事に怯えつつもカウンターを当てて行き。

わりとゴリッと減っていく兎のHPバーに兎の火力を思い戦慄しつつ。

十数分にわたる死闘の末。


俺は瀕死の兎の首をへし折る事でHPバーを割り切った。



あれ?



≪激昂角兎の角を入手≫

≪激昂角兎を判別出来る様になりました≫

≪レベルアップしました≫

≪ボーナスポイントを5点獲得≫

≪スキルポイントを5点獲得≫


「またおかしな勝ち方じゃの」

「偶然掴めてしまったので……」


本当に偶然だった。

ひたすら兎の動きに注意していたからだっただろうか。

弾道が見えたのだ。

そこでなんとなく、本当になんとなく手を伸ばし。

角を掴む事に成功した。


「弟子の成長は喜ばしい事じゃ」

「ありがとうございます」

「じゃが10匹と皮5枚は減らさんぞ」

「えっ」

「ほれ、次じゃ」

「イヤアアアア!」


その日は結局言われた数まで夕方まで掛かった。

辛い。



二日目。

兎を倒せるようになった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 一戦一戦しっかりアドバイスくれるいい師匠だぁ...
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