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18 大盾と砦盾と陣地構築

この数日で意識が飛ぶのにも慣れて来ました。

大体先生から貰った物が原因の大半ですけど。


悪い事してたら貰う筈無いんですけど何をしたんですかね?

良い物しか貰ってないんですけど俺の許容量が小さいのだろうなあ。


……うむ。


一応は受け入れられた。

整理も付けた。

ただこれ話したら更に厳しい戦闘に放り込まれるんだろうなあ。

話しますけど。


「師匠、先生。解放したスキルなんですが」

「聞くとするかの」

「どんな風になったの?」

「色々と特殊能力が増えました」

「ほう」

「一つずつお願い!」

「まずは盾が変形します」

「そんな機能はワシの時は無かったのう」

「それで大盾が砦盾と言うかタワーシールドになって防御力が少し増えます」

「おおー!見せて見せて!」

「後で見せますよ」

「はーい!」

「次に砦盾にするとパーティーメンバーの防御力が俺基準で五分の一増えます」

「凄まじいの」

「更に盾を持てば持つだけ防御力が上がるようになりました」

「すっごーい!」

「それとカウンター技に状態異常付きで返せるようになってます」

「惨いのう…」

「わ、わぁー…」

「あ、それと【地足根張】と言う動けないけどカウンターが強くなるスキルを貰いました」

「……ルーネ師匠?大盤振る舞いし過ぎでは?」

「さすがにどう変化するまでは責任取れないわよ!?」

「色々とありましたが盾本体の性能はあんまり変わりませんでした」

「お主も良い具合に感覚が麻痺して来ておるの」

「師匠にもこんな事があったので?」

「前の持ち主じゃったからな」

「あ、師匠も色々手に入れてたんですね」

「その時に手に入れた物だけでも国一つとやりあえたんじゃがのう」

「え?」

「まあ、お主なら使いこなせるじゃろう」

「あの、師匠、国って一体」

「タテヤくーん!変形!変形を早く!」

「ほれ、見せてみい」

「あ、はい」


ニコニコ笑顔で待つルーネ先生とダンガロフ師匠に離れてもらってから大盾を構えてみる。

籠手を装備したままでも持てるのかと思ったが普通に大丈夫っぽい。

しかも面白い事に上腕に付けたり前腕に付けたりをヒモなどで固定しなくても出来る。

と言うか浮いてないかコレ?

その辺は後で検証しよう。

さて変形ですが。


「どう考えてもこのレバーだよな。うん」


レバーを下に押し込んでみるとガキンッと音がして盾の下部からスパイクが飛び出した。


≪設置場所を決めて下さい≫


「ん?地面に刺さないとダメなのかな?」


とりあえず地面に刺すと盾の裏側に描かれていた模様が光を発し表面と裏側の間から板が飛び出して行く。

バシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!と途切れる事無く展開されていく板群。

横は一周して真後ろまで辿り着き円を作り。縦は横一枚おきに隙間を空けて重ねられ二倍程になって展開は終わった。

見た目は櫛を円にした形だと言えばわかるだろうか。

そうして最後に地面と内側に固定用の杭が打ち込まれ。

盾と言うか陣地が完成した。


≪【砦盾】展開完了≫


「……は?」


何が起こったの?



レバーを捻ってワンタッチで陣地が完成しました。



あっはっはっはっは!


なあにこれえ。



「おお、これはまたなんとも……」

「凄い事になっちゃってるわね……」

「陣地構築ですかな?」

「砦盾ってこんなのだったかしら?」

「いえ、左右に少し板が出るぐらいだった筈ですが……、機構も複雑ですし」

「つまりあの大盾が特別なのかしら?」

「さすが神話クラスの装備はやる事が桁違いですな」

「いやー、相性が良かったのか気に入られたのか気になるわね」

「ルーネ師匠の加護でああなったのでは?」

「んー……。どうかしらね?」

「そうなると不思議な弟子ですのう」

「あげた甲斐があったわね!」

「そうそうポンポン渡されても困るんですがのう……」

「楽しくなりそうだったから!つい、ね?」

「その為に二日続けて気絶させられても困るんですがの」

「だって切っ掛けが無かったんです!」

「試練か何かを出せば良かったのでは?」

「あっ」

「ルーネ師匠……」

「だ、だって渡してみたかったんだもん…」

「後で謝るのはやってもらいますぞ?」

「はーい…」


今回は割りと直ぐに復帰したがそれでも数十秒は固まっていただろうか。

とりあえず現状把握をしないと。

離れて雑談していた師匠達を呼んで近くまで来てもらう。

この状態でもカウンターが発動出来るかの実験だ。


「えっと、師匠。軽く攻撃してみてもらえませんか?」

「ふむ、軽くで良いんじゃの?」

「ええ。状態異常も発動しちゃったらすいません」

「構わん」

「最初は持たないで行きます」

「うむ ……フンッ!」


ゴッガァァァン……と全体が揺れるような一撃を叩きつける師匠。

軽くでお願いしたんですけど。


「カウンターはどうです?」

「発動しとらんな」

「じゃあ次は持ちますね」

「うむ。 ……フンッ!」


ゴ、パリーン!と澄んだ音が出た。


「師匠!大丈夫ですか!」

「うむ、大丈夫じゃ」


あの一撃を反射したのにどうやって受け流したんだろうか。

あ、地面が凹んでますね。受け流せたんですね。

師匠はすげえや。


今度はルーネ先生。


「じゃあ次は先生、お願いします」

「はーい!弓矢で軽く射るね!」

「あ、先生の場合は最初から中で持ってますんで」

「何よそれはー!」

「破壊されたくないんですよ!」

「もー。信じてくれて良いのにー」

「ではお願いします」

「はーい。  よっ」


カッ、パリーンと澄んだ音がした。


「先生!大丈夫でしょうけど一応大丈夫ですかー!?」

「もっと心配してよー!」


そう言いつつも先生を見ると跳ね返った矢を右手で掴んでます。

やっぱり先生方は凄いですね。


「俺が持ってると盾扱いでそれ以外は障害物と言うか普通の陣地扱いみたいですね」

「周りも多分本体と一緒じゃろうしどうやって割るんじゃこれ」

「あ、持って移動できれば移動要塞になるかも!」

「ははは、まさかそんな事が出来たら誰が倒すんですか全く」


そこまで話した所でまさかの通知。



≪砦盾を移動可能にしますか?YES/NO≫



ちょーおーっと、まーてーやー。

変形しました。

持ち運べます。

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