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12 友人とのチャット 三日目

三日目ログアウト後のチャット。


「なあ、ちょっと良いか?」


『ん?どうした前フリ付けるなんて』


「いやな、今日起こった事なんだが色々起こり過ぎてちょっとな」


『なんだよ、その色々って』


「まあ順番に話すぞ」


『おう。今日も朝からのログインだよな?』


「ああ。ログインしたら師匠が大量に魚と水棲モンスターを積み上げていてな」


『まずそこからもうわかんねえな』


「暇潰しだったらしい。で、干物を作る事になった」


『どうしてそうなっ… 魚か』


「そして俺は干物作りのサイトを検索しつつモンスターにナイフを突きたてているとだな、声を掛けられたんだ」


『干物作りって…。声を掛けられた?師匠さんは?』


「師匠はその時塩を取りに帰っててな、振り返ると美人の弓持ち猟師が居たんだ」


『おお、良いねえ』


「で、なんだかんだで手伝ってくれる事になってハイペースで進めてた所に師匠が帰還」


『早かったのか?』


「出て行ってから半時間も経ってなかったな。そしてどうも知り合いらしかった」


『早いな!』


「で、その美人さんはルーネさんと言うんだが師匠の師匠な事が判明した」


『はあ?師匠さんの師匠って一体何歳になるんだ?』


「聞こうとしたら殺意の波動を感じ掛けたから聞けてない」


『どんな世界でも年齢の話題はNGなんだな』


「で、色々雑談しつつ話を続けて師匠の師匠だからルーネ先生と呼ぶ事になった」


『弟子になったのか?』


「どちらかと言えば生徒。で昼から教えてくれる事になったんだが……」


『どうした?』


「いや、これから話す事な、掲示板とか情報版に載せたら荒れる内容と言うか信じて貰えるかどうかレベルでな」


『歯切れ悪いな、つまりなんだ?』


「自分でも嘘だと思いたいけど実際に起こった事をこれから話す」


『おう。まあ先に話せ。リアクションが取れない』


「昼飯を取った後に湖側に俺、森側にルーネ先生、ルーネ先生の傍に師匠で内容は弓矢避けになった」


『その配置の理由はどうしてだ?』


「地形が変わる危険があるからそれなら水に打ち込んだ方がマシだって師匠が言ってそうなった」


『……まあ、とりあえず続けろ』


「でまあ殺気付きで撃つから頑張って避けてと先生に言われた瞬間走馬灯状態になった」


『ん?あの命の危機って奴か?』


「心臓の辺りに嫌な予感を感じた瞬間身体が猛烈に重くなってそれでもどうにか避けきった。思考加速って奴?」


『避けれたのか』


「避けた後が問題でな。湖面が爆発して俺が湖に着弾して気絶した」


『は?』


「起こった事を言うと先生が俺が避けた所に矢を放つ、矢が湖面に着弾して湖面に水柱、矢の風圧で俺吹き飛ぶ」


『……ルーネさんは女性だったよな?あと矢は何か特別製だったのか?』


「見た目は普通だった。続けるぞ」


『お、おう……』


「で気絶して起きたら色々通知が貯まっててな。まずそこで目を剥いた」


『気絶しただけだろ?』


「レベルが10UP、職業が1UP、BPは90、SPは80、称号【龍から生き延びた者】を獲得してた」


『いやいやおいおい待てよ、龍!?』


「それとイベント戦闘『古代龍の愛の矢』をいつの間にかクリアしてた」


『……お前、何やったんだ?』


「必死で矢を避けて瀕死になって気絶しただけだって言っても信用無いわな」


『ま、まあルーネさんが龍関連だとはわかったがその後は?』


「気絶して起きたら褒美と詫びをくれたんだがその内容がなあ」


『しょぼかったのか?』


「良過ぎてしばらくフリーズしてた」


『で、内容はなんだったんだ』


「【古代龍の加護】と古代龍の皮爪牙角鱗翼の素材六点セット」


『……ルーネさんは何を思って渡したんだろうな』


「張り切り過ぎて気絶させたお詫びも兼ねて豪華にしたらしい」


『お前これ絶対情報俺以外に漏らすなよ?』


「言えんよ」


『だよなー。で、これで終わりか?』


「いや、貰った後しばらくフリーズした後復活して色々昔話とか聞いたんだよ。そこで古代龍確定」


『お前良く生きてたな……。機嫌は損ねなかったのか?』


「ルーネさんが特別だと思う事にしてる。機嫌も何も普通に対応してたせいで緊張感がな」


『まあ、見た目からは人と言うか龍は判断出来ねえわなあ』


「で、その後師匠と先生が色々はっちゃけた話を聞いてな、ふと質問をしたらだな」


『何か地雷踏んだのか?』


「いや、えらいフレンドリーだけども龍だし大体の人は恐れるって言うじゃん?」


『災厄を振りまけるからなあ。で?』


「で、なんで人に恐れられるのに人が好きなんですかって聞いたんよ」


『お前よくそれでキレられずに生きてんな』


「今思うと何言ってんだって感じ」


『それで返答は?』


「先生がちょっと考え込んでから「私は怖い?」って聞いてきたから怖くないって答えたら笑顔になった」


『セーフか』


「その後師匠が『タテヤになら説明しても大丈夫だ』って話を先生にしてたらしく」


『おお、やったじゃん』


「その直後ルーネ先生に良い子だから良い物あげるって声と共に【ルーネのお気に入り】の加護を貰った」


『……纏めろ』


「昔話を聞いて俺は怖がってませんよーって言ったら加護くれた」


『あっはっは!もうわけわかんねえな!』


「何故か泣きたくなったわ。何もしてないんだぞ?」


『まあ幸運だったんだろうさ。ネタキャラは愛される運命、だろ?』


「ステータスが弄れれば加護と称号の合わせ技で壊れキャラの領域になるんだよなあ……」


『うわぁ……。今ならドラゴンも倒せるんじゃ?』


「あ、ステ弄りは試練終わるまで駄目だから今日は兎二匹と同時戦闘で死に掛けた。レベルアップでHPの減りはマシになったけど」


『なんか安心した』


「明日は三匹らしい」


『……頑張れよ』


「死にたくないなあ……。とここまでがこっちの三日目だったんだがそっちは?」


『お前みたくおかしな事にゃなってねえよ』


「ほう」


『まあまずは美少女が一人増えた』


「またかよ!」


『今度は忍者だ。黒髪ショートカット』


「おお、遊撃ポジション。……忍者?」


『まあ忍者っぽい斥候職?』


「お、おう」


『で人数も増えたし今日は狼を狩りまくった』


「おおー。火力は上がった?」


『そりゃあな。でも壁が今の所居ないからキツイぜ』


「俺の試練が終わったら合流するか?」


『頼めるか?』


「壁役になれるように頑張るよ」


『まあその前にメンバー六人埋まりそうだがな』


「俺も町に居たらもしかしたら……?」


『まあ会った時は紹介してやるよ』


「ありがてえ!ありがてえ!」


『既にメンバーにはお前の事両手盾のネタキャラが友人に居るって言ってあるんだけどな』


「おう……」


『壁役ですね!壁ですね!まな板ですね!って言ってたから歓迎されると思うぞ』


「そうか…?後俺が男だってちゃんと言っただろうな?」


『あ』


「……合流するまでには頼む」


『あいよ。それにしてもお前RPGって言うよりはやってる事異世界ラノベだよな』


「最初の熊で全てが決まったと思う」


『面白い事になってんなあ』


「どうしてこうなったんだろう」


『まあ楽しもうぜ?』


「おーう」


『今日は面白い話が聞けたわ。それじゃまた』


「明日は平和だと良いなあ」


『多分無理じゃね』


「……だよなあ」


『じゃ』


「ん」

ツッコミ役が、欲しかったんだ。

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