01 『サービス開始』
初投稿です。
よろしくお願いします。
いずれは格闘家になります。
『サービス開始』
『なんでも出来る』VRMMO
『インフィニティサクセスオンライン』
ハンターとして成り上がっても良い。
商人としてのし上がっても良い。
冒険者として世界を見て回っても良い。
研究者として世界の謎を解き明かそうとしても良い。
ただただ自分を鍛え上げて強者に挑んでも良い。
等々なんでもござれのゲームとして売り出された。
特にAIがはっちゃけているらしく運営も予測不可能な事が起こるらしい。
それで大丈夫なのか運営。
まあゲーム自体の説明は置いといて。
キャラも再作成出来るらしいのではっちゃけてみようと思う。
何をするかって?
そう、あれだ。
ネタプレイだ。
頭を使わないと進めないキャラって、良いよね。
それに今回はやってみたい事もあるのだ。
何をするかって?
そう、あれだ。
ドヤ顔ダブルシールドだ。
両手盾とは違うのかって?
両手盾は両手で一枚の盾を使う。
ドヤ顔ダブルシールドは両手それぞれに盾を持ちドヤ顔をするのだ。
ネタ。だがそれがいい。
攻撃はカウンター技で【ガードカウンター】と言う技があるらしいのでそれでどうにかしたい所だ。
ただ攻撃しても倒せないのは怖いので防御以外にも割り振ったステータスにするとしよう。
チキン?その通りです。
まあ動けない盾とかただの障害物になるからな。
仕方無いよね。
絶対に防いで見せるけどこっちに攻撃来ない!とかになったらもう目も当てられないよね。
それに最初はソロプレイをするつもりなのである程度他にも割り振っておかないと詰みかねない。
その辺を頭に置きつつやって行きましょう。
いざログイン!
すると白い空間に出た。
『キャラ作成を開始します』
おお、可憐な声だ。
そんな声とともに目の前に現れたのはキャラ作成補助担当のAIさん。
容姿は碧眼黒髪ポニテのリクルートスーツ。秘書っぽい。いいね。
なお胸は。
そこまで思った所でジト目を食らったので顔を背ける。ナニモオモッテイマセンヨー
『……説明をしてもよろしいでしょうか?』
諦めたような感じにため息をつく様も美しい。
いいね!
『キャラ作成の手順についてですが――』
キャラ作成は120Pが割り振れる。
その後ボーナス20Pを割り振れる。
それから職業選択。
職業を決めたらSP20内でスキルを取れる。今使い切らなくても良い。
『スキルはレベルアップ、使用する事、特定の行動をする事で獲得できます』
『中にはスキル自体のレベルアップがトリガーとなって獲得出来ますが習得にはスキルポイントが必要になります』
おお、色々出来そう。
鍛え続けたら砦系スキルも取れそう。
両手盾を目指す為に何処まで振ったら取得できるのかを確かめないとな。
防御から振ってみよう。
振ってみた結果がこちら。
防御
120 砦
90 塀
60 壁
30 柵
…職業なのかコレ。
その事を聞いてみる。
『このままの『砦』の場合はとにかく硬いが動けない、となります』
『特定の職業を取るには複数のステータスで一定値が必要な事もあるので色々お試し下さい』
なるほど、防御だけに振ると動けないからか。ただの障害物ですね。
砦は気になるけど両手盾が欲しいのだ。
無かったら困るなあ。困るねえ。あるよね? 無いとログアウト案件。
あれ?秘書さんちょっと引いてる?どうも漏れてたみたい。あらやだ。
その後しばらく楽しく割り振った結果こうなりました。
名前 タテヤ Lv1
職業『両手盾』Lv1
攻撃 0
防御 60
俊敏 20
精神 15(+5)
知力 15(+5)
生命力 10(+10)
残BP 0
残SP 0
取得スキル
SP5【シールドチェンジ】
現在使用の盾を特殊枠の盾と入れ替えられる
スキルレベル上昇に従い枠の数が増える
SP5【ガード1】
防御力を10%上げる
SP5【ジャストガード】
相手の攻撃にタイミング良く盾を合わせる事でダメージを軽減する
ジャストヒットするとダメージは0になる
体術でも発動可能
SP5【ガードカウンター】
【ジャストガード】時自動発動
相手の攻撃力の25%を反射する
ジャストヒット時は50%反射にする
体術でも発動可能
なんで攻撃が0なのかって?
1でも増やすと『盾』になったのだ。
徹底してるな!
幸い【ガードカウンター】は取ったのでどうにかしたい。
どうにかなるんだろうか。
どうにかしないといけない。
まあ、なんとかなるでしょう。
さあ、冒険の時間だ!
『これでキャラ作成を完了しますか?』
ここはもちろんYESを選択。
『本当にこれでキャラ作成を完了しますか?』
これもYESを選択。
『本当に大丈夫ですか?』
ん?変な感じだけどYESを選択。
『ほ、本当に大丈夫ですか?』
もちろんさ!YESを選択。
『……それではキャラ作成をします。『インフィニティ・サクセス・オンライン』をお楽しみ下さい』
何処か諦めたような雰囲気を感じたけどきっと気のせいに違いない。
どうにかなるでしょ。
そして『キャラ作成完了』の声を聞いた後俺は光に包まれて。
ゲームを開始した。
数瞬後光が収まり目を開くと。
そこは森の中でした。
上を見ると綺麗な青空が木々の隙間から見え、
肌に流れる空気はここが森の中だと言う事を教えてくれる。
耳を澄ますと鳥の声が聞こえ…「ドラァ!」ドゴォォォォォン……
「なっ、なんだ!?チュートリアルイベントか!?」
それに答えるかのように飛んで来る物がある。
「ガァァァァァァァァッ……!」
「え?」
次の瞬間。
6mはあろう熊が目の前を着地の衝撃で土くれを撒き散らしながら転がっていった。
開始数秒。
俺の冒険は始まったばかり。