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異世界の神と最強娘  作者: 格闘王
第一章 出会い
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神の教育2

修羅は魔法が使えません。修羅は魔法が使えません。大事なことなので2回記入しました。

 ここは何処だろう。暖かい。揺れている。・・・トーン、トーンって心地いいリズムの揺れ。本当にここは何処だろう。

「ん、ここは?」


「お!起きたな。」

「パパ!」

今私はパパに背負われていたの。すごく嬉しいけど意識がある時に乗せて欲しかったなぁ。



「ムッ!!」

「どうしたのパパ?」

「舌を噛む。黙っていろ。」

「へ?きゃっ!」

修羅が急に後ろに飛び退いた瞬間、3メートルはあるだろう円柱状の氷の柱が出現した。

「まだまだ来るぞ。しっかり掴まっていろ。」

「え、きゃぁぁぁぁー!!」


シャオの悲鳴と共に修羅の足元から剣山のように氷の柱が次々生えて来る。修羅はさおも当然のように氷の柱が出現する前に後ろへ飛び退いていった。最初立っていた位置から数百メートル離れようやく氷の柱は出現しなくなった。


「あれは氷の魔法だ。」

「そうなの?」

「ああ。魔法は使えんが少しだけなら知識はある。あれは、『アイスニードル』とか言うやつだったかな?」

「えっ、でもう~ん。本で読んだものとは違うような・・・地面から生えてきたよ。それに、どこから攻撃してきたの?」

「これは罠の類いだな。魔法名は・・まぁいい。後で教えてもらえ。今から罠魔法の対処法を実践する。よく見とけよ。」

「ハイ、パパ♪」

修羅はおもむろに別空間から一着の服を取り出した。

「・・・何百年ぶりだろう、これを着て戦うのは。」

修羅の顔が虚空を眺め古い友人に会った時にするだろう優しい表情をした。

「パパ・・・」

シャオは不安だった。修羅がどこか遠くへ行ってしまうようなそんな不安。

「ん?足にしがみつかれたら動けんぞ。」

「ご、ごめんなさい。」

気付いたらシャオは修羅の足にしがみついていた。




「さて、これからお前に一つの到達点を見せる。」

「到達点?」

「そうだ、これを目標にすればまぁ、向かう所敵なしに近づく。」


 今の修羅の装備はこの世界で使っている黄金に輝く甲冑ではない。修羅の世界の装備だ。身体のラインがすぐわかる黒の肌着。その上に肘膝当てが付けられ、腕から手にかけては変わった作りになっている。篭手と手の甲の鎧は腕から手首付近で紐と繋がり手首が動いても邪魔にならない仕組みだ。鳩尾(みぞおち)(すね)人体の急所を守るように鎧が覆い『格闘』に特化した装備と一目でわかる。その為見た目の重量感は無く、素早く行動が出来るよう必要最低限の装備になっている。装備全体は赤みががったシルバーでシャオが読んだ修羅の世界の『鬼』を彷彿とさせる。


「ではまず、罠はどうする?」

「ん~えっと、う~ん、み、見つける。」

「フム、どうやって見つける?」

「う゛~ん、わ、分かんない。」

「では、一つ目の手本を見せよう。」


修羅は一瞬のうちに先ほど罠があった場所に移動し、おもむろに地面を踏んだ。そこから黄色く光る文字が現れ、修羅の足元から大地が槍状に次々出てきた。

「このように罠はある条件で発動する。先に何かで発動させるか、俺みたいに魔法が発動した直後、瞬時に逃げるかが得策だ。しかし、こんなふうに、おりゃ!」

修羅が蹴りを放った瞬間槍状のものと地面が上下横一線に分離した。いや、蹴り切られた。

「え゛」

「こんなふうに力づくで壊すこともできる。まぁこれは覚えなくていい。」

「は、はい。」


そこから修羅の実践講義が始まった。次々に罠を暴いていく。罠に使われている魔法の属性を見分けるコツは色。発動する直前光る色で赤なら火、青なら水といった具合いで見分ける。判断しづらいものもあるので注意が必要らしい。

そして、次々罠にかかりそれを叩き潰す。炎は手刀で切り分け、水は目にも止まらぬ早さの蹴りで押し返し、土の槍は地面ごと蹴り割り、光の雨は降ってきたところを両手で相殺、鉄の雨は蹴りの風圧で吹き飛ばす。シャオは自分の目を疑った。眼前で繰り広げられているの事は決して真似できない。「覚えなくていい」と修羅が言ったのはこう云う事だったのかと思い知らされた。



「ム、これで終わりか。」

「・・・ぱ、パパ魔法使えないんじゃ」

「ああ、全く使えない。」

「で、でもこれは・・・」

「これは魔法では無く、『気』の力だ。」

「き?」

「『気』はどんな生き物にもある生命エネルギーの事だ。この世界の魔法みたいなもんだ。ただし、魔法と違いアンデットや死んだものには扱えない。それに『気』は魔法のような属性が無いしな。」

「へぇ~」

「追々詳しい説明はしてやる。今は魔法だな。」

「うん!」

「じゃ、行くか。」

「ハイ、パパ。」


シャオはトコトコ修羅の横に歩いてきた。急に修羅が肩に担ぐとシャオは突然な出来事に目を丸くしたが今では鼻歌も混じりで上機嫌だ。今日新たに修羅の事を知れた事もあるが、修羅と初めてお出かけ出来たことで嬉しさが抑えられず自然と鼻歌が出てしまった。流れる景色を楽しみこれから合うであろう人物に期待をよせた。

次は魔法回です。※言い回し等修正しました。

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