はやぶさ。
なんとなく思い付きで書きました。
羽を毟られた鳥ほど悲しいものはない。
そう思うのは私だけだろうか。
私は鋼鉄の翼をもっていた。
今となっては心臓は動かず、羽を失い、人知れず朽ちていっている。
私のような存在が空を飛ぶことはあってはならないのだろうか。
ただ、戦うために造られた飛行機が飛ばず、人を乗せ、運ぶだけの飛行機が飛んでいる世界というのはさぞ美しいことだろう。
森の中で半ば自然と一体化している私、一式戦闘機隼は左翼を失い、プロペラは曲がり、左足を失い、塗装も剥がれ落ち、錆が浮いていた。
戦争も終わり、人々はきっと安息の日々に戻ることができたのだろうか。
私は。静かに。静かに朽ちていく自分と向き合うことしかできないものだ。
私は。願う。
未来永劫、人々が笑い合うその未来を。
続きは考えてません。
好評だったらやるかも。