私と旦那の意見が合いません! どうか、正しい答えを私達夫婦に、、、!
私と旦那は、産婦人科の先生に“大事な話があるから二人で明日病院に
一緒に来てください”と言われた。
私達夫婦は、結婚して9年! “ずっと子供がデキなかった。”
でも? 妊活もあって待望の子供が私のお腹の中に身ごもる。
私も旦那も抱き合って、大泣きして喜んだの!
それはそれは嬉しかったわ!
義理のお母さんも、やっと私の事を認めてくれた。
義理のお母さんからは、“澄子さん、いつ子供がデキるのかしら?”と
何度も嫌みを言われていたからだ。
その度に、旦那が私を励ましてくれた。
『大丈夫! 僕達だっていつか、子供がデキるよ。』
『そんな事言ったって! もう9年デキないのよ。』
『ゆっくりでいいじゃないか、のんびり子供を作ればいい!』
『・・・でもね?』
『大丈夫! 僕も協力するから!』
『・・・あ、あなた、』
『“二人で頑張ろう!”』
『・・・うん。』
*
・・・そして9年目にしてやっと、私達夫婦は子供を授かったの。
日に日に大きくなってくお腹を見て、スクスク育つのよと無意識に
お腹の子供に向かって私は言っていたわ。
“私も、もう直ぐお母さんになるのね!”
そしてお腹の赤ちゃんも8週目に入った頃、私の担当の産婦人科の
先生に夫婦揃って呼ばれたの!
私は病院で、先生に会うなりこう言ったわ!
『お腹の子供に何かあったんですか?』
『・・・あぁ、まあ、はい。』
『先生、正直に話してください!』
『・・・・・・』
『先生!』
『お腹の子供の事なんですが、8週目になって分かった事なんですが、
“どうやら、脳に障害を持っているようです! お父さん、お母さん
お腹の子を産みますか?”』
『えぇ!?』
『障害って? でも体は大丈夫なんですよね?』
『どうやら脳に障害があると思われます。』
『・・・そ、そうですか、』
『“これは! 一、医師としてなのですが、脳に障害を持っている子供を産む
という事は、この先あなた方が年を取っても子供の面倒を見なくてはいけない
という事なんです、今ならまだ間に合います! おろす事も今なら出来るん
ですよ! よーく家に帰って二人で話し合ってください!』
『・・・・・・』
『・・・澄子、』
・・・病院の帰り、タクシーの中で私達夫婦は一言も話さなかった。
いや? お互い何も考えられなかったのだ!
そして、私と旦那はお腹の赤ちゃんの事で真剣な話し合いをする。
『医者はああいったが、あまり気にしなくてもいいと思うんだ!』
『でも? 脳に障害があるって、』
『そうかもしれない! でも念願の僕達の子供なんだぞ! こんな事で
諦めていいのか?』
『あなたは男だからそう言うのよ! この子の世話を私がずっとして
いかないといけないのよ!』
『勿論! 僕も手伝える事は、手伝うから!』
『・・・でも?』
『“不安なのは分かる! でも僕は澄子にお腹を子を産んでほしい!”』
『そ、それは分かるけど、今はまだ決められないわ!』
『どっちにしても、よーく考えてほしいんだ! 』
『分かってる。』
『よし、もう今日は凄く疲れたし! もう寝ようか。』
『・・・ううん。』
私は旦那のように、“障害があると分かっていて子供を産もうとはなかなか
素直に思えなかった。”
そう思ったのは? 私の親戚に障害を持って産まれた従弟が居たからだ。
おばさんは、ずっと息子に付きっきりでおじさんは一人で居る事が多かった。
私から見たあの夫婦は、既に夫婦の間は冷めきっているように感じた。
子供が障害者だから、仕方なく一緒に居たのかなと、、、。
従弟にあたる息子は、私より一つ下で正しい判断が出来ない。
急に大声を上げたり、勝手に何処かへ行ったり、迷子になることも多々あった。
その時は、親戚一同皆で彼を探しまくる。
世話がやける事は、私も見て知っていたが我が子が障害がある子だと思うと
素直にお腹の子供を産もうとは思えない!
“私はこの子を、心から愛せるのだろうか?” そう考えると不安が過る。
『・・・もう、答えが出たか?』
『うん、私この子を産むわ!』
『えぇ!?』
『私達の子供ですもの! どんな事があっても乗り越えていけるわ!』
『そうだな! 一緒にこの子を育てよう!』
『うん!』
私と旦那は、産婦人科の先生にお腹の子供を産みますと言うと、、、?
先生は、私達夫婦にこう言ったの。
『ワタシ、個人としては勿論! お腹の子が障害を持った子でも産んでほしい
と思っています。ワタシも子供が脳に障害がありまして、でもスクスク成長し
ていってる姿を見ると? あの子を妻が産んでくれて良かったと感謝している
んですよ。』
『・・・そ、そうなんですか。』
『はい!』
『先生! ありがとうございます。』
『・・・私は、別に何も。』
『いえ、“私達夫婦に考える時間をくれました。”』
『貴重な時間をありがとうございます!』
『そう言ってもらえると、ワタシも嬉しいです。』
『元気な赤ちゃん! 私、産みますね!』
『よろしくお願いします!』
『はい!』
*
【ウギャギャーーーウギャギャーーーウギャギャーーー】
『元気な女の子ですよ。』
『ありがとうございます!』
『この子の為にも、頑張って長生きしなきゃな!』
『そうね。』
・・・この先、この子が育っていく中で辛い事や悲しいことがたくさん
あって、この子に降りかかってくるかもしれない!
でも? “私達夫婦がこの子の傍に居れる間は、この子に笑っててほしい!”
生きてて良かったって思ってもらいたい!
この子と同じ歳の子達よりもたくさんの愛情をこの子に注いで育てていくわ。
例え? “この子に障害があってもね!”
最後まで読んでいただいてありがとうございます。