戦場の露と女兵士(女1推奨 男口調等改変可)
☆戦場は残酷だ。
敵も味方も関係なく、その命は等しく死に触れれば散っていく。
スナイパーライフルを抱え、壁に背を預ける私もそれは同じ。
だけど戦争は延々と飽きること無く続く。
ここに立ったが修羅の道。
早くこの戦争を終わらせるために、仲間の元へ行かなければ。
もうすぐだ……。待っていて。
☆「……っ。こんなときに無線……? しかもこれは、アスカ」
☆「作戦中でしょう? なんの用?」
☆「……ぇ、逃げろだなんてそんな無茶な。今そっちに向かっているところなのだけれど」
☆「部隊の……、壊滅? まさかそんな一瞬で」
☆「ダメよ逃げて! 今は生きることだけを考えて……!」
☆「……っく! 今の音は……」
☆「アスカ……! 聞いてる? アスカ……、返事を!」
☆「アスッ……っ、アスカ! 喋らないで、そこで待ってて」
☆「ダメよ、ダメだからね、息をしてよ。私が行くまで待って……。ねぇ、アスカぁ」
☆戦場は残酷だ。
敵も味方も関係なく、その命は等しく死に触れれば散っていく。
爆撃を食らって、無線の向こうで死んでいった仲間もそれは同じ。
救援要請を受けた瞬間、飛び出した足はそのまま動きを止め、膝から崩れ落ちた。
早く、早くこんな戦争、終わればいいのに……。