表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
難攻不落の黒竜帝  作者: 遊木昌
六章 純白の花嫁と新宿の幻影
132/181

六章三節 闇から血に飢えた眼差しを君へ


 真っ白な天井と窓から流れるそよ風、全身を包み込むふかふかなベッドが1人の騎士を包み込み。

 そよ風に揺られるように、甘い香りが部屋を満たし心地好い気分で眠りに誘う――…。


 「おっはよう!ロークッ起きてるー?」

 「お兄ちゃん!起きてよ、朝だよ!」


 満面の笑みで、布団に身をゆだねようとしたロークにミーシャとキークが耳元で呼び掛ける。

 (お願い……寝かせて…。魔力回復の影響か愚者化の影響かは知らないけど、声が出ないから『寝かせて』の一言すらことにに出来ない…)

 ロークの正面でカーテンを閉めて休んでいる、相棒こと『綾見 晃彦(あやみ てるひこ)』は数十分前に訪れたワヒートが1人カーテンの中に入って行ったの見てからと言うもの、物凄く気になってカーテンの向こう側を変に意識してしまう。

 大規模作戦で、ほとんど戦いやら訓練やらで正直……欲求不満です。


 「ホントにお兄ちゃん起きないね~…。――お姉ちゃん、お兄ちゃんを襲うなら今だよ!」

 「なっ…ななななななな、何を言ってる!?」

 顔を真っ赤に染めたミーシャが大慌てでキークの提案を否定するが、キークに言われ変に意識をしてしまい髪やら服を必要に弄り始める。

 「起きてないから、私が口を開かない限り。誰にもバレずに既成事実が作れるよ」

 「ホントに、そんなことしないから!キークもお兄ちゃんがそんなこと望んでるって思ってるの?いい加減にしないと、お姉ちゃん怒るよ!」

 真っ赤に染めた顔で、キークを叱るミーシャにキークは笑顔で姉妹仲良く笑い合っている。

 そして、依然としてベッドで寝たフリを続けるロークは自身の心臓の音が数人で一斉にドラムでも叩いているのかと思えるほど、凄まじい爆音で鼓動を刻む。

 (ホント…。この数ヶ月近くで『ミーシャも大人になったのかなー』とか思ってけど……。まさかの、キークが物凄く大胆な乙女に変貌しちゃってよ。マジで、俺がいない間にロベルト家で何があったの!?)

 心底キークの成長具合を心配する反面、ミーシャの慌てぶりに心臓の鼓動が冷めない。

 すると、この鼓動が()()()()()()物ではないと気付いた。


 大規模作戦で使用した一度の愚者魔法によって、首の痣は全身に回っていたのが急激減少した。

 首筋以外に痣は広がっていなことは、看護士の付き添いの元で綾見とロークが確認した。

 しかし、カーテンで遮られた綾見のベッドから、ワヒートが涙を滲ませて飛び出てナースコールを鳴らす。

 ミーシャとキークが恐る恐る覗き込むと、全身に痣を発現させた綾見がもがき苦しんでいた。


 「……嘘ッ!」

 ミーシャがロークへと振り向くと、既に全身に痣を発現させたロークがベッドから起き上がり、首筋から全身へと出現した痣に視線が集まる。

 「ぐぅがぁぁぁぁぁぁぁ――ッ!」

 綾見とロークの2人がベッドの上でもがき苦しみ、駆け付けた看護士の手では2人は押さえ付けれなかった。

 秒を追うごとに全身へと広がる痣が色づき、2人の瞳から光が消える。

 看護士達が懸命に2人を抑え、鎮静剤を与えるよりも先に2人は窓を飛び出し、芝生の上に着地すると2人の全身に巡った痣が高濃度な魔力を放つ。


 紅色に色付いた痣が深紅の炎を解き放ち、朱色と銀髪のロークが芝生に姿を現す。

 その隣では、蒼色に色付いた痣が蒼白の炎を解き放ち、蒼色と白銀に近い銀髪の綾見が同じ方向を見詰める。


 (…カンジル……あぁ、感じる。魔力を感じる……妾の飢えを満たせ…)

 (渇きを感じる…飢えが押し寄せる…。飢餓が……我らは闘争を求めている)


 綾見とロークの2人がほぼ同時に同じ方向へと跳躍し、全身を魔法で風景と同化していた集団を根こそぎ捕まえ、病院の芝生に叩き付ける。

 「……我らが王の不在を狙った不届き者よ…」

 「…我らが王の領地を踏み荒らした大罪人よ。汝らに、贖罪の余地はない」




 綾見とロークの2人が、芝生で震え上がる者達に悪魔のような眼光を脳裏に焼き付ける。

 悲鳴を挙げ、なりふり構わず逃げ惑う者達を眺めながら、2人は纏った炎を抑える。

 全身に広がった痣が徐々に引き始め、綾見の脳内に響いた幼子の笑い声とロークの脳内に響いた自身と瓜二つの笑い声を聞いて、笑みを浮かべている。


 「――綾見!」

 涙を滲ませたワヒートがスリッパで綾見に抱き付き、全身を漏れ無く触り上着を脱がせ痣の有無を確認する。

 駆け付けた看護士がワヒートを止め、綾見とロークの2人を病室へと連れていく。

 病院の廊下で、息を乱したミーシャとキークを見てロークは笑みを浮かべ手を振る。

 廊下に響く平手打ちの音と、ミーシャの頬を伝って流れる涙はより一層ロークの心を抉る。

 キークが涙をこらえ、ミーシャの袖を固く握り締める。

 「大丈夫……。もう、絶対に死なないよ」

 ワヒートの頭を撫でる綾見が、蒼白色の炎を腕に纏わせる。

 「この力の事は、大体分かった。次は支配されずに支配し返す。だから、泣くなよ」

 ロークがミーシャとキークの2人を抱き締め、両手両足に纏わせた深紅の炎が、正面から姿を表し漆黒の装いを身に纏った数名の不審者を見逃さなかった。


 「狙いは…。俺達だけなら、もちろん…手加減はする」

 「でも、万が一でも病院の利用者に危害を加えたら――」

 装いの忍者の様な者達が一斉に駆け出し、2人目掛けて小刀を振り抜く。

 しかし、2人は躱わさずに正面から拳一つで忍達を窓の外へ弾き飛ばす。


 「「――依頼主(クライアント)も含めて、叩き潰す!」」



 病院の廊下内を飛び回る忍達に恐怖を感じ、悲鳴が上がる。

 その場から逃げようと、患者の安全を第一に考えた看護士達が壁に設置された真っ赤なボタンを叩く。

 警報と共に、忍達全員を病院の外へと吹き飛ばした綾見がロークに目線を合わせる。

 ロークが綾見の目線に気付き、鬼極丸の力で愚者化したロークが神経を集中させる。

 「綾見ッ!地下二階の本部へと続く螺旋階段に残党……2だ!」

 綾見がロークの指示を受け、左で蒼白の炎を弾き弾丸のごとき速さで、地面を突き抜け残党の真横で弾ける。

 螺旋階段を転がり落ちた残党が、駆け付けた黒焔団員に捕縛される。

 「綾見ッ!敵の確保を確認した。残りは……ソイツらだけだ」

 蒼白の炎が敵を包み込み、竜の鉤爪を型どった炎が敵をなぎ払う。

 額に伸びた漆黒の両角を手で軽く触るロークを前に、敵は背後から襲い掛かる。

 しかし、ロークの反射速度は鬼人族と同等であり、忍のような装いであっても元のスペックに天と地の差が存在する。

 背後へと逆に回ったロークが敵を地面に叩き付け、依然として向かってくる敵を睨む。

 上空から飛来した綾見が、蒼白の炎を操り敵を地面に這いつくばらせる。


 「ローク…。これで全員か?」

 「あぁ……。探知しても、本部に侵入してた奴も含めて全員あっけなく捕まってる。ここにいる奴らを除いても、数人だから大したことはねー…」

 ロークが瞑っていた目を開き、目の前這いつくばった忍者モドキ達を睨む。

 綾見が忍者モドキに魔力で造り出した鎖の拘束を一人一人丁寧に掛ける。


 「さてと…唐突で悪いけど、俺達は橘家じゃねーから、そっち系には疎くてな……間違えて、()()()()()()()()

 2人の眼光に怯んだ者達が、一斉に懐に忍ばせていた丸薬を口に入れる。

 丸薬を服用した者達の体内から溢れんばかりの魔力が満ち、その容姿を変貌させる。

 服ははち切れ、肥大化した筋肉と浮き彫りになった血管が骨を圧迫し、全身の骨がメキメキと音を挙げて折れ始める。

 肥大化した筋肉が砕けた骨を押し広げ、人間の容姿からはほど遠い『化物』が綾見とロークの目の前に立つ。


 「ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――ッ!」


 鈍く鉄のような重い雄叫びが木霊し、出現した数十体にも及ぶ化物が一斉に病院に殺意を向ける。

 化物が振り上げた肥大化した腕が、病院の壁を破壊するよりも先に飛来した薙刀が化物腕を両断する。

 「わーお…。ここは、病院だぜ?寝起きの俺には、少しキツイ。もう少し、回りの目に配慮してくれ……()

 ロークが化物の猛攻を片手で捌きながら、背中合わせに現れた自分より背の高い男に文句を付ける。

 「ロークさんも……。寝起き間際の過度な運動は控えましょうって、担当医からの言伝てですよ」

 全身を巧みに使い、薙刀を扱う渚が2方向から迫った化物の身体を切り裂く。

 しかし、化物の皮膚は渚の薙刀を前に数秒で塞がり、さらに強固な皮膚へと変化する。


 「……自分の薙刀が先に駄目になりそうっすね…。後は任せて良いですかね?」

 「渚…テメーの場所を考えない冗談は、全く笑えねーんだよ。出し惜しみしなずに、暁の力を使えよ……。使えるんだろ?――暁が与えた()()()()

 少し驚いた様子の渚を横目に、ロークは化物の腕を掴み肥大化した腕を化物の肩から引き千切る。

 血液が芝生を真っ赤に染め、千切った腕を放り捨てロークは肥大化した筋肉に隠れた化物の本体となっている人間の身体を的確に狙う。

 肉と血管の間に突き刺した腕を元となった人間の首を掴み、強固な肉塊の化物ではなく本体を直接狙う。

 再生しようと肥大化し始めた身体は生命力を失い地面へと倒れる。

 左手にこびりついた肉片と血液を払い、ロークは全身に魔力を巡らせ痣を意図的に出現させる。

 2体の化物がロークをその肥大化した肉で押し潰そうと、同時に左右から襲い掛かるがロークの凄まじい熱量によって肉は細胞レベルで焼き焦げていく。


 「さーて、渇きを癒す時間だ」

 左右の化物の腹部に両腕を突き刺し、化物分厚い肉を根こそぎ掻き出し、露出した本体の首を蹴り飛ばす。

 加勢に加わった渚が瞳を赤く染め上げ、向かってくる化物の首を薙刀で肉諸とも貫く。

 病院内の安全を確保し、加勢へと向かった団員達が芝生を真っ赤に染めて倒れた化物とその上で座り込んだロークが団員達に敵は全て制圧した事を告げる。

 半壊した薙刀を手放し、砂汚れを払う渚の前に真っ赤に膨れ上がった実の姉を前に渚は苦笑いを浮かべる。


 「数ヶ月もどこをほっつき歩いていたんでちか?…一時反逆者側に回った後は敵って認識だったから、別に連絡は良いけど…。大規模作戦以降からの連絡はどうしたんでちか?記憶が戻った今だったら、連絡を寄越すべきだった筈でち!こっちからの連絡も反応しないで―――」

 そこから淡々と三奈による説教が始まり、正座させられた渚に対して三奈は人の目も気にしなず説教が続く。


 「その変で止めて頂けると、嬉しいのですが……三奈さん」

 三奈の説教を止めに入り、事情を説明したのは反逆者側にて渚の上官であり、現在は渚の師匠となった愚か過ぎる道化(オーギャスト・ピエロ)であった。

 渚の三奈よりも優れた隠密能力を買って、大規模作戦以降も道化と共に暁の指示の下で隠密に動いていた事を伝えたが、三奈は渚同様にに道化も正座させると、渚を助けに入った道化も仲良く揃って説教が続く。

 道化と渚の助けを求める視線に気付いたロークと綾見が三奈の説教を止めに入るが、同じ様に説教に混ざってしまい。

 ―――暁の命令で渚が連絡を送れなかったと言う事情を伝え理解するのに、3時間も掛かったそうだ。


 


 未来とその側を決して離れない忠犬のような番犬2匹を傍らに、未来は大和市内を巡回している。

 未来も魔力を回復し始めたので、簡単な依頼でもと暁やハート達が請け負った依頼を手伝うと提案するものの、相手にされなかった。

 無論、皆が未来の身体を気遣ってくれているからこそ、依頼や任務もすべきではないと口を揃えて言ってくる。

 本当なら、頼もしい団員達だと思うが―――未来の心の片隅では、黒が消えた不安から何かをしていなければ、団員に危険が及ぶ。

 2年前よりも団員数も増え、優秀な騎士が育っている中で未来の考えは失礼極まり無いだろう。


 (しっかりしなきゃ…しっかりしなきゃ……。団長の席には、暁が着いたけど…。黒ちゃんの代わりを暁だけに背負わされない!)

 巡回をし続け、大和の街並みを見渡すとどこも異形の目に見えない脅威に怯えている様にも見える。

 ――だが、そんな中でも都市に住まう者達は明るく元気な表情で、賑わっていた。


 「未来お姉様――。そろそろ、戻られた方がよろしいかと…」

 「そうね……。ナドネ、ありがとう」

 一人で巡回をしていたら、きっと時間を忘れて都市の隅々まで目を光らせて、困っている人を探してしまう未来を心配するのはナドネだけでなく。

 共子や他の団員達も同じだろう。

 ―――未来は、諦めないから…。助けを呼ぶ前に溜め込んで溜め込んで、ぶっ倒れるから……お前らで陰ながら支えてやってくれ――

 ナドネがスケジュールをメモした手帳を開き、未来の側で細かな時間を教えている。

 未来の笑顔を隣で見ていた共子は、心の底で幾度となく思ってしまう。

 未来は自分の弱さを知っているからこそ、自分よりも力を持った十二単将達が自分を護衛する必要性は、無いといつも口を尖らせていた。


 (……未来姉さん。ウチらは、何も団長が命令してるから姉さんを守るんじゃないんです。誰よりも力を持たない姉さんが…誰よりも身を犠牲にして誰かを守るその姿に……ウチは惚れたんだ―――)


 共子が顔を下に向け、ナドネにアイコンタクトで合図を送ると、ナドネが共子の合図を受け近くの可愛らしい服を扱うお店へと、強引に未来を釣れていく。





 「ちッ……。目標…近くの店内へと入店、客と服で目標の現在地不明。この地点からの遠距離狙撃は不可能と判断…本部。至急対応を求め―――」

 スナイパーのスコープ越しに店内へと消えた未来を探していた狙撃者は、自身の背後から突き付けられた刀剣型ドライバの刃先が喉を捉えていたことに、今さら気付いた。

 『こちら本部。至急第2狙撃地点へと移動せよ……。どうした、応答しろ。おい、応答せよッ!』

 無線機から聞こえる護衛するに、共子は無機質な感情の無い殺意を込めた言葉を掛ける。

 「――今後、大和と大和に関係のある人達や領地を土足で踏み荒らしてみろ……。黒い焔を纏った死神が…お前達の視界を紅に染めてやる。ウチらの目が光ってる内に……姉さんに万が一手を出したら」

 無線機を握る手に力が入り、無線機に亀裂が生じる。


 ―――()()――


 そのたった一言を残し、目の前の男を切り殺し無線機を踏み砕く。

 今回は、未来との巡回任務とは言え気が抜け無いのは事実だが、未来とのお出掛けはナドネと共子にとっては、言わばデートのようなものである。

 普段はあまり気にしない身だしなみに気を付けて、姉さんに『可愛いよ』と言葉を掛けて貰いたい一心で可愛らしくした服は、目の前の男の鮮血で台無しになってしまう。

 空間魔法を開き可愛らしいワンピースから、ボーイッシュな服装へとはや着替えし、風に靡く短髪を手で直し未来の隣へと戻る。

 「あれ?共子…服変えちゃたの?」

 「うん……。やっぱ、ウチにはあんな女らしい服より動きやすいこっちで十分だったからな…。着替えてたんだ」

 共子がポケットに手を入れ、作った笑顔を未来に見せる。

 すると、未来はナドネに持っていた服を渡すと目の前の棚やハンガーを幾つも手にとって、共子に渡す。


 「先の服は可愛いから、また3人でお出掛けしたら着てきてよ。それに、女の子なんだから……。いっぱいオシャレしないと」

 満面の笑みを見せた未来が、試着室へと押し込んだ共子に何度も何度も服を渡してはナドネと共に「あれは、違うかな?」「お姉さま。こちらとの相性は良さそうですよ」と意見を出し合って、共子を綺麗に飾る。


 「こんな…女らしい服…。恥ずかしよ…」

 頬を赤く染めた共子にナドネと未来が微笑み、3人で考えた服を両手に持って、黒焔本部へと帰っていく。







 大和市内の大きな建造物の上に立つ人影が、砕かれた無線機と首を一太刀で切り裂かれた部下の死体を見下ろしていた。

 「……黒竜帝が不在の今ならば…。と考えていたが、やはり曲者揃いよ。当然と言えば当然の結果ではあるが、壁は恐ろしく高く。そして、分厚く硬い」

 男は、死体となった男の懐から携帯していた小型注射器と丸薬の入ったケースを取り、真下で待機していたスーツ姿の秘書役と思われる女性の下へと向かう。

 ビルのエントランスを抜け、軽く会釈をする秘書に片手を挙げてその手に持っていたケースを渡す。

 「どうやら、狙撃作戦は失敗となった。が、丸薬も薬品も回収出来た。依然として、丸薬の効果の飛躍と薬品の増産を急がせろ。黒焔には、優秀な科学者が()()()多い。突入させた隠密部隊の血液や肉片から、丸薬の主成分とか諸々判明し足取りが捕まれるのは時間の問題だ…」

 「はい。承りました」

 男が車で溜め息を溢すと、隣の秘書が身体を近付ける。

 数度の口付けをすると、互いの舌が絡み合う艶かしい音と共に男は秘書を押し倒しその胸に顔を埋める。


 「作戦は……このまま続行だ。各部隊に通達後、大和を奪う作戦を結構する」

 「はい……あッ……んぅ……」

 秘書のシャツを脱がし、男は秘書の甘い匂いと共にその晒された上半身を抱き締めながら、舌で身体を舐め回し―――()()()()()()()()()()





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ