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ストレスについて

作者: 亜細万

 今日、テレビやネットでも、若者が娯楽に興じるのを禁止して、働かせようor勉強させよう、社会の仕組みを叩き込んでやろうと言う、明治生まれもびっくりな論理を展開している人間が居るのに、驚いた私だ。


 こいつら、ストレスが何かわかってるの?

 と、疑問に思った私だったが、答えはすぐに出る。

 ストレスが何かわかってないのだ。


 彼らの論理を要約すると、子供時代に遊んでばかりいるから、ストレスに耐性のない人間が出来るので、遊びを禁止させて奴隷にしよう。と言う事だ。

 人道的観点からも、経済的観点からも、非道外道なんて生温いと言える程の仕打ちである。


 人道的観点から言うと、ヒトラーさんが救世主に見えるレベルで酷く。

 経済的観点から言うと、娯楽市場にどれだけ労働者が居るか、調べてからほざけ、と言いたくなる。


 馬鹿が政治を語るなとはよく言ったものだ。

 彼らの言う通りにしたら、日本は大恐慌に突入し、ベストコリアレベルの人権になり、アフリカの内戦やってるレベルの国まで堕ちていく。


 こう言った論調が出るのは、彼らがストレスに対し、あまりにも無知すぎるから起こる事だと、私は推測する。

 こう言った草の根活動で何かが変わる訳でもないが、一応、ストレスについて書いていこうと思う。

 と言うより、作家であるなら、ストレス位調べよう。




 さて、そろそろ本題に入ろうか。

 このエッセイではストレスとはなんぞや、と言うのを分かりやすいように解説していこうと思う。



 ストレスと言うのは、嫌なものばかりをストレスと言うのはではない。

 外的要因から受ける刺激をストレスと呼称する。


 冬の寒さも、夏の日差しも、秋の穏やかな風も、春の心地よさも、全部ひっくるめてストレスである。

 ココロと体に受ける、あらゆる刺激の事をストレスと呼ぶ。

 喜びも、楽しさもストレスなのは間違いない。


 そうは思いません、と言いたいお方は、ここではなくどうぞ、どこぞの病院の精神科に行って、先生に伝えて来て下さい。

 私が論文を書いたわけでもないので、私に言われても困る。


 では、詳しく解説していこう。


 ストレスには肉体的ストレスと、精神的ストレスと言う、二種類のストレスがある。

 筋トレや食べる事は肉体的ストレスで、恋や結婚が精神的ストレスだと言えば、かなりわかりやすくなるだろう。


 お腹いっぱいご飯を食べる事も、ストレスと呼称されるし、憧れの先輩に恋する事もストレスの一種である。

 これだけで、ストレスが人間に必要不可欠なものだと分かってもらえたと思う。


 では、何故ストレスで自殺したりする人間が増えているのかを、至極簡単に説明しよう。


 単純に、現代社会にストレスが多すぎるからである。

 人間の心と言うのは、刺激(ストレス)と刺激のない状態(リラックス)の均衡がとれている事が正常であり、現代社会はリラックスに対して、ストレスの多い環境となっている。

 そして、人間と言うのは、刺激となるものが、十人十色なのだ。


 例えば、バイク好きな人は、バイクのエンジン音を聞いても、さして腹が立たないだろう。だが、バイクに興味のない人にとってはバイクのエンジン音は騒音以外の何物でもない。

 私は激しい曲が好きだが、落ち着いた曲の好きな貴方に、大音量でユーロビート辺りを聞かせたら、嫌がらせと受け取られても仕方ない。


 私にとってはリラックスできるが、貴方にとってはストレスになる。なんて状況は珍しくないのだ。

 これが、現代社会にストレスが多い原因である。


 さて、子供のストレスについて、少し語ろう。


 子供は大人に比べてストレスを感じないと言うのは、現代医学において大きな間違いである。

 どれくらいの間違いかと言うと、昔の医療、怪我をしたら傷口に水銀を塗り込む、と言うのがあるだろう。あれくらいの間違いだ。


 子供は、大人に比べてストレスに弱い。

 彼らにとって、我々の当たり前は、全て未知なのだから。


 大人でも会社の上司に「明日から君南極支社出向ね、日本語喋れる社員は君しかいないけど頑張ってね」と言われたらどう感じる?

 私は間違いなく、そこの会社に辞表を出すが、子供は行かなくてはならないのだ。


 大げさなたとえだと思った人も居るだろうが、大げさな表現でもなんでもない、これが小学校にあがる子供達の受ける刺激である。

 おまけに、彼等には親が居る。


 大人で想像してみよう。

「日本語が通じない南極支社に出向して、お世話になった元プロレスラーも着いてきて、自分の業務に一から十まで文句言ってくる上に、業績が下がるとぶん殴られる」

 考えただけで胃が痛くなるだろう。


 これが、子供の受けるストレスだ。

 これでも頭のおかしい教師とかを除いている上に、塾やなにやらを除いているので、大変マイルドです。

 ブラック企業に勤める労働者が見ている、ごく普通の労働者レベルです。





 しつこく繰り返すが、人間の心と体はストレスとリラックスのバランスが取れている事が重要であり、リラックスし過ぎても、ストレスを感じすぎてもいけない。


 間違っても、ただでさえストレス塗れの子供から「人格形成に影響するから」とか「悪い影響を受けるから」とか言って、娯楽を取り上げないように。

 それは大人の自己満足、酷く言うなら。


「子供の為に行動する俺SUGEEEEEEE」


 以上の何物でもない事を覚えておこう。

 頭のおかしいなろう主人公以下にはならないように。

 流石にこれは気持ち悪い上に、異星出身者ですか? と、尋ねたくなるぞ。


 亜細万との約束だ!

言葉がきつい、と思った方は少し考えが甘い。


人間はストレスが過剰になった状態だと、体調を崩すばかりでなく、思考までもが狭まってしまう。

退職、休学等を考える事が出来なくなり、最終的には望むにせよ、望まないにせよ、自ら命を絶つ結果が待っている。


頑張っている人間に、もっと頑張れとほざく間抜けは、遠回りな殺人をしていると、理解して欲しい。

死んだ人間は帰って来ないのだから。

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― 新着の感想 ―
[一言] おお〜なんか分かる気がする ケータイ小説、なろう中毒になってストレス感じるからなぁ〜w 読むのは楽しいが現実を見るとやべえんですよね。 やめようとするとストレスだし、やめなくてもストレスだ…
[一言] 共感です。 私は発達障害を持っているので普通の人にはストレスに感じない事も私にとっては凄いストレスに感じるんです。そう。。落ち着いた音楽が好きな人に爆音でロックとかを聞かせるみたいな感じです…
2017/02/21 19:28 退会済み
管理
[一言]  こんばんは。  「入力圧」だとか「入力負荷」だとかって書いたほうが日本人には分かりやすいかもしれませんね。  「コンプレックス」の誤解と似たものを感じますね(苦笑)。  都市化による単純…
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