第5話 前触れ
PC購入!
快適!
最高!
てことで環境整いました。更新速度はできるだけ上げたいです。
ではあらためてよろしくです。
パイロット二人から離れてますがそのうち戻りますので…(-_-;)
空軍のEP1被弾から1週間がたった頃、種子島宇宙センターの発射台には現行の主力ロケットであるH-3Aロケットが発射体制にあった。
「発射10秒前」
H-2シリーズの後継として開発されたH-3シリーズ。積載量は大幅に増量された。これは有人ロケットとして開発されたが故の賜物である。
だが今回積まれている荷物は無人であった。日本初の純粋な軍事衛星で、すでに打ち上げ済みの通信衛星…兼偵察衛星とリンクし日本の国防をさらに強化することが目的であった。
今回も表向きは地球観測衛星として打ちあげられる。
発射台を離れ、H-3A、その4号機は十八番でもある驚異的な加速力を見せぐんぐんと高度を上げていく。
数分たちカメラの追尾映像からH-3Aが地平線に消える。
と、突如管制センターに警報音が鳴り響く。
「なんだ!どうした!」
「飛翔体が4号機の撃墜コースに!」
管制卓についているオペレーターがいう。
「発射地点を割り出せ!それと軍に報告!」
当然ロケットであるH-3に回避機能や電子妨害などは行えない。なすすべもなくただ絶望的な行く末を見守ることしか出来なかった。
航空総隊司令部では発射地点の特定と撃墜後の衛星回収のための追跡、奪取プランの作成で一気にごった返した。
それぞれが作業に追われるなか天井のスピーカーから声が聞こえる。
「ミサイル、命中します」
誰もが行きを飲む瞬間…
スクリーンには燃料タンクにミサイルが命中し赤々と燃えながら落ちていくロケットが映し出されていた。
2か月後。追跡には成功し回収部隊の編成も終了、あとは国会のGOだけのところで反対、というか妨害に会い思うように軍を動かせずにいた。そうこうしているうちに太平洋上に落ちた衛星は国籍不明の艦艇によって持ち去られ太平洋のある場所に持ち込まれた。その場所とはマーシャル諸島である。
国会の承認を得られず、場所が場所なだけに日本は空母建造以来の大きな決断を下した。
「実力での回収しかない」
そう言ったのは現日本国総理大臣、今村彰だった。
「しかし総理、たかが衛星だけでこの国を危険に晒すことはありません」
「たかが衛星、ではない」
そう外務大臣の発言を訂正したのは国防空軍長官だった。
「あなたはあれがどのようなものか知らない。もしあれが他国に渡れば日本の防空網はないも同然だ」
冷や汗をかきながらうつろな目をした空軍長官が言う。
「だ、だがっ!」
「もういい!!」
今村の一喝で静まり返る。
「第3潜水隊に。任務決行だ」
太平洋深度800m。音もなく進む黒い影があった。
この通常動力型潜水艦はそうりゅう型などとは全く別の構想から建造された潜水艦である。
そうりゅう型が対潜戦闘、防衛任務を目的として開発・運用されているのに対し、この潜水艦は潜水艦本来の運用目的に適い建造されている。
全長は必要最低限に縮小され極限まで洗練されたそれは数十人の乗組員と日本版海兵隊、新編された水陸機動団。その2個分隊を抱え目的地を目指していた。
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