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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
98/162

修羅の世界編……僕とミヒロさんとリリンのグロテスク三角関係ーっのハズないでしょ!?

お久しぶりです。

少しでも楽しんでいただけましたら幸せます(☆∀☆)

――また逢ったわね……リリン


いえいえ、出来れば二度とお逢いしたくなかったのですが、と僕の意思を尊重しない心が自然に囁く。


――そう言わずに……このセノイが統治する世界でその美しい亡骸を晒しなさい


声が消えた。


すると沢山の殺気と気配が西日に当たった影の如く広大な荒野を飲み込み浸食していく。


 飢えた無稽の視線が僕の意識を食べたがるように十重二十重に突き刺さる。


「もうこの修羅の世界は相変わらずやせ細ったレディに優しくないですね……肉屋さんの解体部屋も素足で逃げ出すほどの血生臭い世界です」

 

ミヒロさんの声と息遣いでとっても近い距離で……というか耳に息を吹きかけないでー!


おかげさまでしっかり意識が戻りましたよ。


 ゴツゴツとした岩場に舞う砂塵。


戦鬼と修羅の存在がピリピリした鼓動と共に静かに伝わってくる……そう、今、僕とミヒロさんは修羅の世界にいる。


僕の足元にはぞんざいに打ち捨てられた肉片。

 

臓器が腐り、異臭と鉄の匂いが吹き出す大地。


両手両足、そして頭蓋骨が抜き取られた首が切り捨てられた数多の骸。


地球などの現実味など全く感じさせない恐ろしき世界ですよーっ!


「リンちゃん、ついに修羅の世界に到着しましたのですが……到着ついでに一つお伺いしてもよろしいですか?」


 ミヒロさんはふと目の眉毛に眉間に寄せて大きな眼が僕を捕える。


「何ですか?」


「こちらの世界に転移したときに誰かとお話されていたご様子でしたが……差し障りなければお話した相手を教えて……どちら様とお話していたので・す・か……」


「わからないです」


「わからない? わからないですってー! このアバズレ思考のこんこんちはがぁー! とても親しげにお話をされているような雰囲気は嘘なの! 嘘をついて私から財産をだまし取って海外にトンズラするつもりですね……はっ!? も、もしかして、いとこのはとこのぴーぴーちゃん相手の不倫相手ですかーっ!? なんてことをしているのですが! こうなっては仕方がありません、私と結婚するか、この地で骸を晒すか……どちらが良いですか……うっふん」


「その意味のわからない選択肢はなんですかーっ!?」


「無論、乙女の嗜みです」


「嘘つけー!」


「さあさあ、どちらを選択しますか……お勧めは私との結婚ですね、もう、この幸せもの、福の神と結婚できるなんて……グフフ」


「躙り寄らないでーっ、悪代官並にやばいオーラを漂わせないでください! 念派で話していたのはリリンです! 僕ではないのです!」


「そんなに全力で否定しなくても……乙女心が傷つきます、この代償を滞りなくお支払いしていただくためにも、私との結婚をお勧めします」


「どうしてそこにつながるのですかーっ!?」


「あらあら、リンちゃんがピーチクパーチク騒ぐから……いっぱい来ちゃった」


 うあぁぁーっ、この一柱(ミヒロ)厄介事を招いたのを僕のせいにしたぞ。


 僕とミヒロさんに近づいてくる無数の気配……そちらに目を向けると軍服姿の兵士や鎧武者や象に乗った蛮族、そして、忍者に虚無僧ーって歴史的統一感がまったくないぞ。


「こいつらは女の肉と性を貪り、挙げ句の果ては精神エナジーを吸い取り尽くす下の下の修羅たち……リンちゃんは私の獲物……あんな下賎なやつらに触れられないように特に気をつけてね」


「いつから僕がミヒロさんの獲物になったのですか!?」


「それが運命なのよ、キラリン!」


 覚醒……そう、この戦いを皮切りにリリンとしての僕の覚醒が始まるのであった。


いかがでしたか?

修羅の世界編、ついに始まりました。

この世界にてあの✖✖さんが久しぶりに登場する予定です。


皆様、今後ともかきくけ虎龍作品をよろしくお願いします。

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