地獄の四丁目編・・・お空からのダンボール? それは誰からなのですかーっ!?
こんばんわ!
楽しんでいただけましたら嬉しいです。
「ぜぇぜぇ、栄養さえあれば……もっと走れるのに……」
「三日三晩、地獄の荒野を走り続けた体力にビックリですよ!」
「ベッドの上の一人夜のラウンドならもっと激しくいけるのに……」
「その怪しすぎるラウンドってなんですかーっ!?」
「乙女のひ・み・つ」
「一生秘密にしていてください!」
さて、拝啓アラハ先輩。
地獄の四丁目の106号室のかまいたちの田中さんはゲイおにぃにお尻をピーピーされてお亡くなりになられていたようです。
死後の世界・地獄でお亡くなりになられたら魂はどこに行くのでしょうか……などはどうでも良いのです!
困ったのです、自称福の神のミヒロさんに担がれて(拉致られ)逃げ惑うこと3日目。
ミヒロさんのカロリー切れによって地獄の荒野、ど真ん中で迷子になってしまいましたーっ!
ミヒロさんに助けてもらった身なので文句も言えず……ううーっどうすればよいのでしょうか……などと狼狽している、こんにちは、僕です。
「大丈夫……目的地は目の前だから」
「目的地があるのですか!?」
「あるわ、あるある探検隊ぐらい古いあるあるがあるわ」
「そのちゃうちゃうちゃうねんぐらい解りづらい言い回し……ミヒロさん……関西系ですか」
「お腹すいたーっ! たこ焼き大王を丸かじりしたーい!」
ミヒロさんがぐるるるぅぅぅとお腹の番犬を盛大に吠えさせながらパッタンキューっとその場に倒れた。
僕もその場にへたり込む。
なんだかんだ言っても三日間もご飯から遠のいているので力が出ない。
視線をどこに向けても荒れ果てた荒野。
雲ひとつない空(天井)、生命の息吹を感じない大地、時折聞こえてくる『お尻イヤーン!』の声。
もしかして……この場所、かなりやばいところじゃないのですか!?
「ミヒロさん」
「なんですか? もしかして鳥の丸焼きが大地からにょきにょきと顔を出して、美味しそうだから食べよう……と言う話なら無条件で賛同しますよ」
「そんな都合の良い話ではないのです」
その時だった、僕の懐にしまっていた手紙とプロマイド(うっふん的うさみみバニーガールの土偶神アラハ)がどっぷり倒れているミヒロさんの顔にダイビング!
「むにゃ……食べ物……じゃあない……むむむっ!」
ミヒロさんがくちびるを戦慄かせてビクリッ! と身体を震わせると残り僅かな力を振り絞って僕にがぶり寄ってきた。
「このプロマイドは!」
「ええっ、僕の上司でたんぽぽ荘家賃徴収第一部隊の団長のアラハ先輩です」
「逢える?」
「はい?」
「リンちゃんを現世に連れて行ったらこの馬鹿……いや、アラハに逢えるかな?」
僕は素直に頷いた……もうコクリコクリと頷きまくった。
だってだって、こんなに肉食獣も真っ青な鋭い眼光を真正面から浴びせられたら黒でも白といってしまうではないのでしょうか!?
「たんぽぽ荘に必ず連れて行ってあげるからね……ううっ、最後のカロリー(力)を使い果たしてしまった……お腹すいたーっ!」
「今の力が最後の力! 使うところを間違えすぎていますよーっ!」
「責めちゃダメ! 三日前に助けてあげたでしょ……あれっ? お空から良い香りのするダンボールが落ちてくる」
「ダンボール?」
どっしりとした重量のダンボール、何らかの魔力に守られて空から無事に大地に舞い降りる。
「これは見るに見かねたとっても良い偽善者からの救援物資では!? 数百年間体験したこともない美味しそーな匂いが!」
「開けてみます」
そんな僕たちのもとに一枚の手紙と餃子&牛丼がいっぱい入っているダンボールがお空(天井)から落ちてなんて誰が想像できるだろう……手紙の開封は後回しにして……おおおーっ、ミヒロさーん、野獣の如くヨダレが垂れていますよーっ!
いかがでしたか?
少しでも楽しんでいただけましたら嬉しいです(☆∀☆)
そして、次回から修羅編に突入します。
お楽しみにしていただけましたら嬉しいです(☆∀☆)




