地獄の四丁目編・・・ミヒロさんの力量とハラヘリヘリハラな乙女心
こんばんわ、大変にお待たせいたしました(☆∀☆)
「ええーっ!」
驚きのあまり僕の喉からこみ上げた声、実に滑稽で響きがとても間抜けだ。
ミヒロは薄ら笑いを浮かべて「ぐうぅぅ」と腹の虫ほどの低い唸り声をあげるとやせ細った見かけでは想像もできないスピードで蜘蛛モンスターキメラとの間合いを詰める。
「産毛がいっぱいだけと……焼いたら食べられそうなよ・か・ん」
「グアァァァーン!」
向かって左脚四本が一瞬のうちに捻り切られる。
蜘蛛モンスターキメラが鋭い爪でミヒロを捉えようとするが腹部に腕をねじ込みぞんざいに腸を引き抜かれた刹那、その場に血しぶきをあげてドンッと崩れ落ちて沈黙する。
「ううっ、臭い……こんなに悪臭だなんて……ぐすん、食べれる部位はないかも」
ミヒロが残念そうに軽く手を振るった仕草をした刹那、残りの蜘蛛モンスターキメラの首から上が破裂。
蜘蛛モンスターキメラは抵抗する暇もなく脳みそを吹っ飛ばされてデカイ体躯だけがその場で沈黙した。
「ううっ、久しぶりの鮮度が良い肉にありつけそうだったのに……シクシク」
「ミヒロさーん! す、凄すぎです、怪我はないですか!?」
「あんなへなちょこ蜘蛛キメラ如きで怪我なんて……も、もし、怪我があったらご飯くれるの? それならいくらでも怪我をするわ!」
「うあぁぁぁーっ、ミヒロさーん、蜘蛛の足をもって切腹しないでください!」
「大丈夫、峰打ちです」
「うそぉぉぉーっ、脇腹に刺さってますよ!」
「ご飯のためならこの程度の怪我なんて……ぐはぁ!」
「口から血を吐かないでーっ!」
「大丈夫です、吐いています」
「うあぁぁぁーっ、最近はやりの芸人さんが言っていた『大丈夫です、はいています』はパンツのことで……ってミヒロさーん、素っ裸ーっ!?」
「リンさん、そんなに股を開いてパンツ(布)みせて、女の子が少しはしたないです」
「ミヒロさんは素っ裸で見せるパンツもないじゃないですかーっ!?」
「ふふふっ、乙女の嗜みです」
「嘘つけーっ! うあぁぁぁーっ」
全身の骨が砕かれるのでは!? と思えるほどのチカラで僕を担ぎ上げるとしなやかでありながら常識を逸した脚力で戦場を一気に駆け抜ける。
「僕を担いで走ってだいじょうぶなのですかぁぁぁーっ!」
「安心して! わたしの体内の脂肪やカロリーが切れるまでは走り続けるから」
「ミヒロさーん、ガリガリじゃないですかーっ! 好奇心で聞きますが今朝は何を食べたのですかぁぁぁーっ!?」
「もう、三日はたべてないかなぁ……だ、大丈夫よ、四日前に飢えすぎて耐えられなくなって庭の落ちていた枯葉をむしゃむしゃとかじったから!」
だめだこりゃぁぁぁぁーっ! などと思いながら僕はただただ上空で旗艦級機動戦艦ホームシティと地獄防衛軍主力部隊・羅漢の激しい戦闘が花火のように綺麗なので現実逃避的に見つめてしまうのだった。
いかがでしたか?
拙いですが少しだけ戦闘描写を入れてみました。
楽しんでいただけましたら幸せます(☆∀☆)




