地獄の四丁目編・・・野良神ミヒロの想いと歪んだ性格について
こんばんわ、この回はミヒロさんの視点です。
楽しんでいただけましたら嬉しいです。
先に言っておきます……私……ジェラシーの塊です。
私だけを見て、私以外の女(女神)を見ないで。
私だけを愛して、私だけを見つめて、私だけを……私だけを。
かつては私の全てを奪って、ゴミカスのように捨てた、愛しき人(神)に一目会いたくて(ストーカー敵に)果てしなく広がる地獄を身体一つで徘徊しては、小銭が落ちてないかと、この地に落ちし者(神・妖怪)たちを観察する毎日を過ごしていた。
好きで、好きで、好きすぎて……私の心を鷲掴み。
――何故……捨てられるのは私だったの……大好きな人(神)が私を裏切って……地獄に幽閉するなんて、何処まで放置プレイなの――
貴方はいつも微笑んで(苦笑い)・誰よりも愛してくれて(なんとなく)……抱きしめてくれて(怖がりながら)……だけど、もう抱きしめてくれた感触や温かさも忘れちゃいました。
もう一度だけ……貴神に逢いたい……そう願って、足掻いて、想像を遥かに超えた場所(地獄)を旅して……強くなった腕っ節的に。
そして知った……貴神が欲していたもの……私の卓越した神力と不死が得られると語り継がれていた私の内蔵。
やっと見つけた現世への道を辿り……巡りあった貴神。
『こんなに執着されるなんて失敗作だな』その言葉だけは今も脳裏を反芻する……私が失敗作……神力も清らかな内蔵も捧げた私を……かつての愛しき人(神)は他愛もなく陳腐な言葉で切り捨てた。
生きとし生けるもの全てを導けるほど気高い貴神は私だけでは飽き足らずに沢山の女神をはべらかせて、騙して……その能力(心)を奪った。
そして私は再び地獄に落とされて。
孤独と絶望……悔しさに震えながら地獄の天井を見上げた毎日。
激昂する感情も枯れ果てさせる悠久の時間。
「ミヒロさーん、逃げてください!」
その声に私の意識が目の前で土下座している少女に注がれる。
とても美しい少女。
張りのある双丘、しなやかで均整のとれた身体、透明感溢れる声……人間の男性が思い描く理想的な少女の姿がそこに存在していた。
「お空に蔓延っている奴らは、改造された量産型妖怪ロボットはリン君を追ってきたの?」
「そうなのです……詳しい内容を話す時間はないので割愛しますが、早く逃げてください、僕が囮になりますから!」
リン君の真剣な視線が不意に私の視線と交差する。
とても綺麗な瞳……かつての愛しき人(神)よりも澄んだ瞳。
「ああーっ、ごめんなさい……僕たちのせいで……もう逃げられない」
とても綺麗な少女が頭を抱えてそう叫ぶと私たちを囲むように次々と妖怪型の機動兵器がおりてくる。
三、六、八……合計で十二体。
その姿は頭部がライオン、胴体がクマ、へそのあたりから蜘蛛。
歪なフォルムです。
ギリシャ神話に登場する上半身は人間の女、下半身は蜘蛛のモンスター『アラクネ』がベースになっているキメラもどきでしょう。
「僕が囮になるので早く逃げてください!」
そう言って私の前で両手を広げる美しい少女……若さあふれるおっぱいがプリンプリンと揺れていて……ううっ、何だか栄養が行き届きすぎているおっぱいを見ていると黒い衝動にかられてしまいます!
「大丈夫ですよ……とっても年上のお姉さんが守ってあげる、だからひとつだけお願いごとをきいてね」
私のジェラシーを悟られないようにできるだけ猫かぶりな声で……この高ぶるジェラシーはキメラもどきにぶつけてやります!
か細い腕の真の腕っ節!
さぁ、私の八つ当たりの始まり!
いかがでしたか?
コメディ成分が少し足らなかったらすみません(☆∀☆)
そして、次話は戦闘メインになる予定です。
少しでもクスッと笑っていただけましたら嬉しいです(☆∀☆)




