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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
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地獄の一丁目編……思わぬ助っ人? お久しぶりなスコーピオンキングな男の娘ですね

おはようございます。

楽しんでいただけましたら嬉しいです。

拝啓、アラハ先輩……僕は一体どうしてしまったのでしょう。

ボインボインの乳が、乳が二つもあるのです。


無論、男性の頃から右と左に一つずつ、合計二つほどありましたが……しっかりと柔らかく膨らんでいますーっ!


女性ホルモン注射やシリコンを注入して豊胸手術はしていません。


僕は細い肩を震わせながら柔らかく張りのある双丘を揉んでみる。

「ううん」と艶かしく熱い吐息が漏れてしまったぞ。

僕の纏っている雰囲気が妖艶に色っぽくなっているような気がする、こんにちはピンク色のオーラがオブラートに包み込まれてしまっている(リン)です。


インド辺りで性転換をした記憶もないのですが下もついていない……なんでやねーん。


「この木箱はお前の物か?」


『僕のシンボル何処に行ったの?』と絶望にうちひしがれている僕に裏山の住職さんもビックリのリアルスキンヘッドサイボーグのガーズさんは真面目な口調で問いかけてくる。


その手には精緻な彫り物が施されている漆塗りの木箱だ……あれっ? その木箱って竜宮城で浦島太郎さんがもらったお土産の木箱のデザインに酷使しておりませんか!?


「僕は見覚えがないです」


「そうか……なら、俺が開けてみよう」


 おおっ、ガーズさんの男気が半端ないですよーっ、あぶない、そんな男気を見せびらかされてしまうと僕が女なら惚れているかもしれなかったですよ……って今はおっぱいがセクシーな女性になっていましたよねーっ!


「では開ける……というか、リンよ……何故隠れる?」


「当たり前じゃないですか! 悪意を感じます、それも並の悪意ではなく、超ド級の悪意の予感がバンバンするのです」


「そうか……ならば隠れていろ」


カチ……パカッ!


ドカーン!!


やっぱり悪意の塊箱やんかぁーっ!


顔を顰めたくなるほどの煙がモクモクと噴射した刹那、可視化できないほどの粉塵を撒き散らして大爆発だ。

 

物騒極まりないぞ。


 反射的に岩陰に隠れた僕ですら耳がキーン。

 

サイボーグとはいえ間近であんなの喰らったら意識が混濁してパッタンキューしているのでは!?


「ガーズさん」


 しーんと静まり返り、僕の呼びかけに応えはない。

 

粉塵が我が物顔で舞っているおかげで視界は不明瞭、一歩間違えれば洞窟の天井が落盤して壊滅的被害をこうむるところだった。


 やがて視界が透明度を増し、ガーズさんの居た、爆心地がうっすらとみえはじめたのですが……。


「うあぁぁぁ! ガーズさん、上半身吹っ飛んでますよーっ!」


 もう驚きすぎたぞ……腹から上が完全に消失している。

 見たくなかった機械の内部構造が丸見えではないですか。


「何処を見ているでおじゃるか」


「あれ?」


「麻呂は真上にはパンティーをはいていない無垢すぎる無毛のくっきりとした割れ目が見え隠れするチラチラリズムバンザイの足元にいるでおじゃる」


 僕の足元に見覚えのあるサソリが一匹。

 

そして、そのハサミにはク○のぷーさん柄が可愛すぎるファンシーな封筒が一つ、無論過去のいきさつからしてファンシーな封筒の中身はファンキーでクレージーすぎることは推測できる。


「極丸さん」


「なんて他人行儀なことを、極丸と呼ぶことを許すでおじゃる。砂漠にて麻呂の体中舐め回して挿しつ挿されつした中ではないか、ほら思い出すでおじゃる、大輪の菊をこじ開けたことを」


「そんな真実はないですーっ!」


「それよりもガーズさんが!」


「ガーズ? そこで倒れている鉄くずのことでおじゃるか」


 そう言うと極丸は尻尾の先でカーズさんの原型をとどめる下半身部分をつつくと「じゃまでおじゃる」と言ってドカーンと破壊したぞー!


「極丸さーん!」


「尊敬の眼差しでみなくてもよいでおじゃるよ、夜の伽以外の御礼はいらんでおじゃる……じゅゅゅる」


 すらっと人型(男の娘)になる極丸。

くりっとした丸く大きな瞳が僕をじーっと凝視する、頭から足の先まで舐めるようにみてくるぞ。


「ほほーん、少し見ないあいだにしっかりすっかりと女性らしい身体になったでおじゃる……もしや、麻呂と結婚するために性転換したでおじゃるか……リンなれば麻呂は男の方でも好物でおじゃったのに」


キラキラと瞳を輝かせて見つめてくる極丸……ってガシゴシとガーズさんの破片を踏み散らかさないでーっ!


「土偶神アラハ様からお手紙を預かっているでおじゃる。謹んで受け取ってくだしゃれ」


 上目遣いで極丸は見つめてきながら大切そうに両手で手紙を渡してくれる。

 この手紙の内容を想像すると背筋まで硬直してしまいそうなきがするぅぅぅ。


いかがでしたか?

『こちら陽気たんぽぽ荘』も地獄編を迎えることができました。

皆様にクスッと笑っていただけましたらとても嬉しいです。


矛盾だらけのコメディだからこそ楽しめるストーリーを今後とも執筆していく所存であります。


かきくけ虎龍作品を支えていただいているファンの皆様に心から感謝いたします(☆∀☆)

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