戻ってきた世界、いきなりなのですねーっ!
こんばんわ、執筆した作品が消えるなどトラブルを乗り越えて投稿しました。
楽しんでいただけれれば嬉しいです。
意識が覚醒する。
手や足をはじめ、神経や臓器のいたるところ、そして身体を巡る血潮や心臓の脈打つ鼓動がはっきりと感じる。
どっぷりと閉ざされていた瞼をあげるとひらひらとした薄いかけ布団を視認する。
この掛け心地は炉端でダンボールをかぶって寝ていたあの頃では味わえないブルジョワな心地よさ。
間違えない、僕はベッドに横たわっている、こんなセレブな寝心地……どうなっているんだ?
古びたチェック柄の知らない天井を見上げた僕の腕からあたたかな人肌のぬくもりがする。
あったかいカイロよりも生暖かいぞ。
「やっともどってきたか、遅かったぞ、遅すぎてご主人さまのチ○ポを取り外して三回は裏の平原に振りまいて使ったぞ……グフ、もう、このあたりのモンスターはクンクンと匂いを嗅いで大喜びだったぞ!」
こらーっ、僕のピーピーを取り外して何に使ったんダーッ!
というか取り外せるのかーっ!?
僕の二の腕にぴったりと抱きついてくる可愛らしい幼女。
この爆弾発言幼女……おめめクリクリでボブに切り揃えられた金髪……何故か裸のうえ、上目遣いと上からの言葉遣い……って誰やねんーっ!?
謎が謎を呼ぶ今日この頃……こんにちわ、僕です。
どうも元の世界に帰ってきたようです。
「月読のかぐやちゃんに紐で吊るした五円玉を揺らされて寝んねんころりと催眠術にかけられて、一ヶ月も眠っているなんてビックリだぜベイベーっ!」
こいつ、言葉遣いが悪すぎる幼女だ。
「ここは何処? それにキミは誰?」
「ご主人さま……寝てる間にシナプスが切れて、脳みそシャッフルしたのか?」
とってもジト目で僕を見つめてくるが、わからないものはわからないのだよ!
「この匂いにこの気配! あたしのご主人様がおきたあるかぁー!」
「「「ゴールデンあんぱーん」」」
ドカリッと乱暴にドアが開けられると宝石のようなエメラルド色の髪をはためかせてとっても可愛い少女が人型のアンパンを引き連れて入ってきた。
「ううっ、やっとご主人さまのお目覚めある。あたしはずっと待っていたある」
「剣帝様、もう少し落ち着いて、ご主人様は寝起きなのです」
間違いない……この言い合う少女たちは奴隷少女A、片腕の少女フレアルージュだ。
と、とりあえず、襲ってはこないですよね……おほん、ここは一つ落ち着いて話してみよう。
「えっと、僕が起きるのを待っていてくれたの?」
「当たり前あるよーっ! さて、ご主人様はどっちが好きある、選ばせてあげるある」
手に持つ紙をひらひらとさせているが……ってそれって婚姻届けではありませんかーっ!
それに奴隷少女Aの後ろ控えるアンパン達が『うちの大将のお願いを断ったらころすぞ』どガンを飛ばしているようなきがするぅーっ。
「まずはあたしと夫婦になってエッチなことをするある」
「もう一つの選択は?」
「あたしが馬乗りになって無理やりエッチなことをして既成事実を突きつけてからの結婚あるよ!」
「どっちも着地点が一緒じゃないかーっ!」
「チッ、なかなかカンの良いご主人様ある。寝起きなのだからもっとボーッとしておくあるよ」
「それ以上、ご主人さまを困らせることは剣帝様といえでも許しません。かなわぬまでも私がお相手します」
「お相手? フレア、あたしはノーマルだから、そっちのケはないある」
「むふふ……ヘタリアは幼女だからそっちの毛はないぞーっ」
「どっちのケか毛かはわかりませんが、このフレアルージュはいつでもご主人様の味方なのです!」
もう少し、頭の中を整頓しないといけない。
だけど、あの悪夢? から帰ってきた、ここは間違えなく僕の家(借金だらけ)であり、愛するシルクがいる現実世界だから。
いかがでしたか?
次話より物語が急展開する予定です。
今後ともよろしくお願いします。




