リン君とシルクの日常……その7 終焉の変態の編
こんばんわ、本日も無事にアップできました。
一方的な殺戮があった……それはそれは圧倒的な力が振るわれたから。
その結果が眼前のミミズチのミンチ肉だ。
ミンチ肉……ハンバーグやロールキャベツなどに使われる崇高にて美味しいお肉……だと風の噂で聞いたことがあります。
こんにちわ、同じミンチ肉でもピクピクと活きが良いミミズチの荒切りミンチ肉がもりもり山盛りに積み上げられて囲まれているリンです。
このグロテスク感……しばらくお肉系は食べられそうにないです……というかお弁当のお肉はいつもシルクに食べられているよなぁ。
動物性タンパク質って残酷なのですねーっ!
「こんなもんかなぁ」
僕の身体を乗っ取っているリリンが可愛らしくペロッと舌をだした。
その仕草はまさしく色香漂う女性の仕草。
僕の容姿と重なって、僕がもし学生なら毎日下駄箱にラブレターが100通ほど詰め込まれて、毎日ストーカー被害にあいそうな激美少女クラスだろう。
『リリンさん、助かりました、それにしてもこんなグロテスクなものに囲まれたら気分が悪くなりそうです』
「ふーん、私はリン君が変態貴族にピーでピーを使って菊門をピーされている時のほうが気分が悪くなったわよ……弟の菊門は私が征服したかったのに、近親相姦ばっちこい!」
『ばっちいかんわぁーっ!』
この人(神?)も変態なのですかー!?
「もう、私を変態扱いなんて、恥ずかしがり屋の弟くんなんだから、もし私の姿を具現化したら鼻血ブーものよ……痴女ぽいから」
『痴女だってーっ!? そのうえ鼻血ブーなのですかーっ!……まだ、ピーをお尻に突っ込まれて切れ痔で鮮血ブーよりはマシですね』
「もう、流石は私の弟君、生粋のド変態なんだから、私……萌えちゃうかも」
『燃え尽きて灰になってもらって良いですよ』
「ふふっ、さてそろそろ終わりにしましょうか」
『終わり……終わりってどういうこと?』
突然だった。
辺りが陽が沈んだように薄暗くなり、次の瞬間、僕が立っていたハズの大きな庭が消えて何もない空間に変わる。
果てしなく白くてそして何もなく、それが永遠の時を刻んでいるような錯覚を起こす。
「そろそろ現実の世界に帰らなきゃ……探していたものはもう見つかったでしょ」
おおっー、身体が動くぞ!
自由を奪われていた時間なんて僅かだったのに、少しだけ違和感があってそれでいて懐かしくて、だだけど何かが違う……そんな僕の身体が僕の意思で動く。
「どう、新しい身体は馴染んでるかな?」
『新しい身体ってなんですか!』
その声の主がいる方向に振り返る。
「お尻のお菊様を処女に戻したのよ、ふふん」
『それでお尻の締まりが良くなったということは、オナラを全力でしても身は出ないようになったんだ……って何を言わすのですかーっ!』
女性らしい体型の陽炎がゆらりゆらりと揺れていた。
「リン君……私の可愛い弟君……」
その声はとても切なげで何かを求めているように甘ったるい。
『リリンさん』
「リリンお姉さんと呼んで欲しいな」
『リリンお姉さん』
「弟君……それじゃ愛情がたらないなぁ、もっと大きな声で愛してるよリリンお姉さんと叫んで、そしてぴーやぴーやぴーで近親相姦バンザイって言い切って!」
『変態姉貴かぁーっ!』
「うふふ、今の声が一番ゾクゾクしたかも」
揺らぐ陽炎は僕の傍らに来ると両腕を首に回して抱きついてくた。
優しい香りが鼻腔をくすぐる……女性特有の柔らかな香り……あれっ、シルクの香りの百万倍は良い香りだぞーっ!
「愛してるよ……リン君がシルクを愛しているように」
揺らぐ陽炎から光りが溢れ出てくる。
温かくて、心地よくて、そして想いがあって。
「だから、いっぱい……いっぱいお姉ちゃんが抱きしめてあげる、昔も今も……ずっと、ずっと抱きしめてあげるから」
再び僕の視界が真っ白に染まっていく。
いかがてしたか?
次回のアップは12日の木曜日に予定しております。
今後ともたんぽぽ荘をよろしくお願いします。




