出逢い、そして混乱・・・ご主人様の不倫疑惑についての巻
こんばんわ、お盆如何お過ごしですか?
この作品で少しでも楽しんでいただけましたら嬉しいです。
僕は魔大陸にきてしまったのだ。
これは悪戯心全開すぎる土偶神アラハ先輩の愛情(嫌がらせ)なのだろうか?
僕はどっぷりと膝をついてうなだれてしまった。
だって、ここは魔大陸まんですよ。
そんな僕を心配するように片腕の亜人奴隷フレアルージュが『ご主人様、どうされましたか?』と慇懃な態度で僕を心配して片膝をつき寄り添ってくれる。
ちょうどそんな哀愁漂う僕が窓を見た瞬間。
目の奥が激しく痛くなるような出来事が起こってしまった。
・・・そういう訳で
窓をぶち破ってはいってきやがったー。
「とっても会いたかったある! 名前付け忘れ常習犯のご主人さまぁぁぁぁーっ!」
「「「ゴールデンあんぱん!」」」
「うあぁぁぁぁーっ! そういえば名前つけてなかったー」
「そうあるよ、さっさと婚姻届用の名前をつけるあるーっ!」
「「「ゴールデンあんぱーん」」」
「おまえ達、お祝いはあんぱん一年分でよいあるよ」
「「「ゴールデンあんぱーん」」」
ご主人様との出逢いが最優先ある・・・とドヤ顔の奴隷少女A。
何で窓を蹴破って入ってくるねん!
購入したてのマイホームがいきなり破損してしまったではないか。
「もう、逃がさないある・・・一緒に戻って、ガバの亜人の屋台で想い出の串焼きを一緒に頬張るあるよ」
「「「ゴールデンあんぱーん」」」
僕の顔を見た奴隷少女Aは喜んでいるようなホッとしているような。
ちょっぴり頬を朱に染めて上目遣いで僕を見上げてくる。
少しだけ大きくなったかな。
この世界の成長はよくわからないけど・・・シルクより・・・乳・・・少しだけ大きくなった。
僕の視線に気がつかない奴隷少女Aは手に力を込めてスキンシップとばかりに近づいてくる。
「ご主人様、とっても聞きたいことがあるある」
「何かな?」
「このピエロおっさんと片腕亜人は何あるか?」
奴隷少女Aは一瞬だけギロリと侮蔑を交えた視線でヘタリアとフレアを睥睨する。
その瞳に嫉妬の色が混じっていることなど僕にはわからなかった。
「ムフフ・・・どこの馬の骨がわからない女よ! 夜な夜なご主人様の寵愛であっはんうっふん、ちょっとだけよカテゴリーの欲望を一身に受けまくっておっさんピエロになった、おいらことヘタリア様をおっさん呼ばわりするなんて、ああっ、か・い・か・ん」
「・・・・・・」(←無言で奴隷少女Aを睨むフレア)
「フレアちゃん、唇をへの字にしてないで何か言ってやりなよ、ご主人様のカルピスかかりまくりの性奴隷、おいらたちをドSモード全開で毎日ベッドで押し倒されてあっはんうっふんのチラチラチラリズムなことを」
「おほん、私は先ほど心をが通い合い忠誠を誓ったところだ」
「おいらの下の毛を一本、二本、日本バンザイと言いながら妄想して、ちんちんぶらぶらで半身もフットネースっとして通しあったことなんか・・・語っちゃおうかな」
「わかったある・・・あたしがいない間のご主人様のご乱心・・・今更ながら変態すぎる、性奴隷をまたもや購入・・・これは浮気しすぎですね・・・あるよ」
急に背筋が寒くなったぞ。
「いやまて、これは誤解だ!」
「下毛は満開! たどり着く真実はひとつですよーん・・・ううっ、あの日のピーでつわりが・・・ゲボゲボでふんす」
「できちゃったあるか・・・信じられないある、お下品すぎるご主人様の死を・・・死をもって・・・あとであたしを追うあるよ」
「おいこらぁー、大々的な嘘をつくなぁ。まて、なんで睨みながら銅の剣をこちらに向ける! 奴隷少女Aも信じるなよーっ!」
こいつは殺意だ・・・殺意ある視線が突き刺さりますぞー。
「「「ゴールデンあんぱーん!」」」
まったく噛み合っていない僕たちの声を遮るように玄関から奴隷少女Aが連れてきたあんぱんの叫び声が響く。
その声は底冷えするような叫び。
僕のできちゃった疑惑をかけられた時間を粉砕した。
「どうしたあるか!」
「アンパンぱんぱんぱーん」
「ゴールデンあんぱん兵! ご主人さまをお守りしろ」
奴隷少女Aから笑みが消えた。
この理解不能な流れに翻弄されながら僕は香ばしい香りが空腹をくすぐるあんぱん兵におしくらまんじゅうされる・・・ってうおぉぉぉ息ができないぞ!
「おや、千客万来だな」
居室の扉から響いた快活な声。
あんぱん兵に押しつぶされそうな僕は身じろぎできない身体で必しに目を凝らして隙間からのぞく。
「誰あるか! もうこれ以上は女性キャラはいらないあるよ」
「この女童、訳のわからぬことを言っているな。私は土偶神アハラ様に童貞エロチンコ魔神を鍛え上げてくれと頼まれた月読のかぐやです」
ぴっちりとその肉体を包んだ制服に黒いポニーテールを揺らしてこちらを見据えている。
どう見ても高校生やんかーっ!
そんな心の声が届く訳もなく、僕は呼吸ができないままあんぱん兵にもみくちゃにされて気を失うのであった。
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