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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
40/162

奴隷購入とおまけ・・・その真実とはの巻

こんにちは、皆さま如何お過ごしですか?

先日、21回電撃大賞にて一次選考を無事に突破いたしました。

これも皆さまのご声援のおかげです。

本当に応援、ありがとうございました。

「いらっしゃいませ! あなたにとり憑いて200年がもっとうの幽霊奴隷専門店ちちくりマンマン亭へようこそ」


 なんて爽やかな声で命の危機が迫っていそうな決め台詞を吐くんだ。

 僕がピエロ亜人に手をギュッと握られて、怪しげなドアの向こうの世界にひょっこり現れた、うさぎ亜人店員さん。

 今は懐かしきバニーガールを彷彿させるお姿。

 とっても扇情的な衣装でお尻みえてますよーっ。


「本日はどのような奴隷を・・・あれ、ヘタリアと手をつないでる」


「ふふーん、聞いてびっくりしてくれたまえ、この人らしき変態がおいらを買ってくれるんだぞ!」


「ふええーっ、その奇妙すぎる言動と奇抜すぎる個性で当店売れ残り歴ナンバーワン、売れ残りの化石と称されて500年、天然系ロリババアおっさんピエロのヘタリアをですかーっ!? お客様、はやくこちらえ! 気が変わらないうちにここにハンコを、今ならおまけもつけちゃいます」


「そう、とってもプライスレス! 売れ残りのおいらにはおまけもついちゃいます」


「勝手に話をすすめるなーっ、それにただの在庫処分セールじゃーねーか!」


 これは失敗したかも・・・。

 アラハ先輩の手紙を頼りにここに来たけれど・・・大丈夫でない予感がビンビンするぞ。

 僕は店の中をぐるりと見渡した。

 広さは20畳程度の商売をするには以外に小さなお店かな。

 そこの壁際に並べられた小さな檻には戦士系の亜人から性奴隷の人型まで多種に揃えられている。


 うむ、奴隷商人って厳ついイメージがあったのに・・・ここはセクシーなうさぎ亜人かぁ。


 檻の中で静かに待つ奴隷たちは真っ青な顔、両手両足に枷がついており、いちように絶望した顔だ。

 まぁ、奴隷にまで身を落として笑っていられる奴なんてそうはいないよな(リン実態権回想録より)。


「定員さん、ところでこのピエロは何故自由なんだ?」


 僕の質問に店員が頬に手を添えて営業スマイル全開といった一際、偽善ぽい笑顔で答えてくれた。


「ヘタリアはこの地に縛られた地縛霊だから亀甲縛りにしなくてもこの土地から逃げようがないんですよ」


「そうそうすごいだろ、おいらは地縛霊なんだーっ、ただ、実態持ちさ、さっきピーな谷間もみもみしたよな、ほらこの通り実態化はお手の物だし・・・亀甲縛り・・・好き、てへ」


「この店の商品には一匹も亀甲縛りなんてしてんいじゃないですかーっ、というか、本当に幽霊を販売していたのかー!?」


「はい、幽霊奴隷専門店なもので」


 何を言っても営業スマイルカウンターで一刀両断されてしまう。

 そういえぱ、店に入ってからこちらを見てくる商品(奴隷)たちの瞳に生気がないのはそのせいなのか。


「料金は特別値下げ特価いらない物処分ありがとう価格で金貨3枚です。通常の奴隷なら最低金貨50枚はいりますのでとてもお買い得です・・・うぷぷ」


 最後の笑いはいったい・・・兎に角、不良品で超特価であること理解した。

 見かけがみかけだもんなぁ。


「で、おまけというのは?」


 僕の言葉に反応するとうさぎ亜人の店員が「奥のドアにお入りください、そちらでお選びいただけます」と言って先に進む。


「もう、マジ神ーっ、これでおいら成仏できるかも」


 こらーっ、金貨3枚で買った途端成仏するなよ。 

 ピエロ奴隷が頭をかきながら冗談にもとれない言葉を投げかけてきた。


「ささっ、この奥です、お入りください」


 きゃぴぴとしたうさぎ亜人店員に促されるように僕は足早に店の奥に進んだ。

 そこに本当の恐怖があるとも知らずに。

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