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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
35/162

帰ってきたたんぽぽ荘とお父様の巻

こんばんわ、何とか書き終えました(☆∀☆)

「えっえっ・・・どうしてなのじゃ」


 うちは鼻でフフンと笑ってしまいました。

 どうしても、こうしても、ないのです、れっきとした力量と存在的格の違いなのです。

 それを理解できないので、ぶざまに這いつくばっている年増(砂かけババア)が恐怖に呑み込まれた顔をしています。

 綺麗な顔が恐怖で歪む・・・とっても気分が良いのです。

 そして、年増(砂かけババア)はとっても間抜けな声をだしやがります、この状況で『えっえっ・・・気持ちいい、あっはん』なら単なるドン引きのエロ年増の変態です。


「呆れてしまったのです。この程度の子供だましなスキルでうちに喧嘩を売るなんて・・・その上、あにさまのピーピーピーをピーするなんて。うちがかっぱなら尻子玉を百個ぐらい抜いてやりたいのです! もし掛け値なく魔王から一目置かれるならこの世界もしれてやがるのです、さっさと無益な抵抗をしてもっとうちを楽しませるのです」


「なんなのじゃ・・・この力は禁忌どころのものではないのじゃ」


 年増(砂かけババア)が地面にごちりつつ、真っ青な顔をこちらに向けてやがるのです。

 いい気味なのです!

 綺麗なおべべ(着物)も見窄らしくなっています・・・がうちよりもよっぽどマシなおべべなのです!

 あにさまぁぁぁぁーっ、これは悔しいのです、たんぽぽ荘に帰ったらシマ○ラの特価だったあの290円のジャージをお揃いで買うことを要望するのです。


「わ、わかった、有り金は全て渡す、お主の軍門に降ろう・・・欲しければ我が魂魄も差し出す。後生じゃ、せめてこの集落の奴らの命は助けてやってくれ、私ならどのような辱めも陵辱も受ける、せめて、この禍々しい瘴気からあいつらを解放しておくれ」


「ヤダ」


「えええーっ!」


 そんな、都合の良いこと聞くはずないのです! 阿鼻叫喚はうちにとって快楽なのです。

 年増(砂かけババア)が短い悲鳴をあげると茫然とうちを見上げてきやがります。

 ふふふっ、自信と希望に満ちた奴が絶望に駆られるその顔とても良いのです・・・うちはあにさま譲りのドSなのです。


「うちに譲歩する必要はないのです、欲深い憧れに照らされた犯罪組織の集落なんて、悪の芽はつんでおくのです」


「それは誤解だ! ここに来る奴らは生きる希望を失った弱者たち。もし、ここを滅ぼされては魔物どものエサになる定めのものたち・・・どうか、私の身はどう引き裂こうとかまわん、あの子たちだけは見逃してくれ・・・もし、納得できないのなら村を覗いてくれ」


 そんなウルウルした瞳で涙を流して懇願するなんて・・・ムキーッ、これではうちが悪人みたいではないですかーっ!? 

 うちはあにさまに怒られないために、そう、うちのために厄災の力を使ったことの証拠隠滅(皆殺し)したいだけなのです・・・そして、狩りに狩った魂を知り合いの死神に高値で売りつける算段のささやかなことしかしていませんのなのです。

 むむっ、弱い者イジメをしてしまってうちのちっぽけな良心がチクチク痛みます。


「仕方がないのです、さっさと家賃として有り金よこすです、ついでに乳の大きくなるおまじないも教えるのです。そして、この世界に赤貧の神・シルク様はとってもプリティーでセクシーで7日に一度はしっかりお風呂に入る清潔感満載の慈悲深い神様だと噂を流すのです。そしてあにさま・・・いえリン君に手を出したらうちの餌食になると言いふらすのです!」


「わ、わかったのじゃ。その約定は私の魂魄にかけて守る。これは家賃じゃ、受け取ってくれ」


 年増(砂かけババア)が胸元からファンシーな巾着袋を出すとうちに差し出そうとした瞬間・・・淡い光りがうちを包み込んだのです!

 油断していたうちは何も対処ができないのです。

 ただ、淡い光の向こうで微かに聞こえます


「名前をつけていないあるよーっ!」


 しまったのですーっ!

 ううっ、奴隷少女A・・・ゴメンなのです、しっかり、きっかり、うっかり忘れていました。

 僅かに目を伏せてこの現状について考えることをやめました。

 なぜなら、土偶神アラハねえちゃんの神気の香りがしたからなのです。


 やはり天罰は下されてしまったのですーっ。

 次の瞬間、うちは困ったように頬に手を当てて「あはは・・・」とから笑いをしてしまったのです。

 だって、そこはたんぽぽ荘の一室、そして、目の前にあってはいけない人物・・・いや、立派なおべべに鷹揚とした雰囲気が漂う神物がたっていたからなのです。


「持ち場(社)を離れて逃走とは・・・何を考えているんだ」


その声音、うちは心の底からブルブルと震えてしまったのです、さっきの年増(砂かけババア)の気持ちがよくわかりました、今度、年増(砂かけババア)会ったら、『あの時はおどしてごめんなのです』と言うようにするのです。

 そして、うちは気持ちを抑えながら精一杯の勇気を言葉にしましたのです。


「・・・どうしてこんなむさくるしいボロ屋にいやがるのですか・・・お父様」



 

いかがでしたか?

次回より第三章の始まりになります。

今後共宜しくお願いします。

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