不幸な力とあにさまへの誓いの巻き
こんばんわ、ついにシルクの力の一端がかいまみる巻です。
楽しんでいただければ幸いです。
『もう、やってやるのです、やらなきゃ、うちがドSすぎるあにさまに怒られるのです・・・全ての(・・・)証拠は隠滅なのですー、ふふふっ』
熱く潤んだ瞳の奥の決意、絶対にあとには引けないのです。
「うちは・・・あにさまが奴隷を卒業したのと一緒に、不幸を呼び起こす神を卒業したのです。もう、悲劇は・・・隠匿しかないです、破滅のオムツでお値段以上のプライスレスなのです!」
ごめんなのです・・・あにさま、少しだけ約束をやぶるのです・・・うちは少しのあいだだけ昔のうちに帰っていくのです。
眼下で始まったあんぱんと武装した奴らの戦闘を見てやるのです。
全て愚かで矮小なのです・・・殺し合いなんてかっぱ巻きの具材よりも魅力がないのです。
もう、考えたり、戸惑っている暇はないのです、さっさと終わらせるのです。
うちは両手を天高く突き上げました、そして祈ります・・・。
とってもあやしい人がユーホーを降臨させようとしているわけではないのです。
うちは由緒正しき赤貧の神なのです・・・自慢ではないのですが疫病神関係の序列はかなりイケイケな存在なのです。
本来なら厄災を恐る奴らから大々的に社に祀られて裕福な生活をおくっている存在なのです、決して田んぼでカエル捕まえて、泥水すすっている存在ではないはずなのです!
「もう抑えていた欲望とストレスがスパークなのです! かつてスペイン風邪を流行らせた西洋の厄災の神なんかより力があるところを見せつけるのです!」
うちは肉体に宿る御霊に意識を集中させます、神の意思・・・そうなのです、うちは神の意思をもってこの場に災いを呼び込むのです。
「皆、うちの神気を浴びて虫けらのごとく死ぬのです・・・うちがあにさまに本気で怒られることにくらべれば、異世界の奴らの命なんて風船より軽いにきまっています!」
「ぐおぉがぁぁぁ」
「あ、あんぱーん」
「何だこりゃー」
良し良しなのです、奇妙な声が眼下から聞こえてきやがりました。
この辺り一帯の大気が淀み濁ってきたのです、寝起きの布団でこっそりお漏らししたときのもあーんとした湿気に似た、居心地の悪さが広がっていきやがります。
うちの練りだし産みだした神気、うちほどの神格に分類されると言霊による詠唱などいらないのです。
むふふ、呪怨なんかよりよっぽど怖いことがそろそろ起き始めるのです。
「あんぱーん」←(突然、パンの一部にカビが生えて動けなくなるあんぱん)
「あぎゃー、いてえぇぇぇぇー!」←(突然の神経痛で動けなくなる元野盗)
「あぶほーっばっふんほーん」←(神気に当てられて奇声を発し脱糞しながら失神する元犯罪者)
むほほーっ、苦しめなのです、お腹へって酸っぱかった巻き寿司を拾い食いしたあの夜のトイレぐらい苦しめなのです、あへへ、下等な者の苦しむ姿・・・もう、この感覚、快感なのですーっ!
うちは腹黒い女神なのです・・・人の不幸は甘い蜜・・・むふふ。
「これは驚いたよ」
おおっ! その声に驚いてしまったのです。
空に向けて目を閉じていたうちは威厳たっぷりに大人っぽい声の主を視線で射抜いてやったのです。
綺麗な着物で着飾ったやつがいます。
ただならぬ強大な妖力を秘めたメガネっ娘姉ちゃんです・・・メイド喫茶でドジっ子メイド役を演じたらマニアなお客さんがいっぱいきそうなのです。
「ここまでの異常な闇の神気・・・どこの強力な魔神がやってきたかと思えば・・・まさか更に高位の神格の主が来るとはねぇ・・・アラハの奴、こんな絶壁つるぺったん幼女を差し向けるとは本気で家賃を取りに来たかね」
「やっと大物がきやがりましたか・・・むっちり牛チチグルグルめがね年増、貴様が砂かけババアですか? きっちりこっきり現半払いで有り金を全て置いていくのです」
「わたしが年増だって・・・この砂かけ、キャリアウーマンとして独身歴とともに齢500年近く生きているからね。その辺りに住む妖怪なんかと一括りにしたら砂漠の砂に埋めてあげるよ」
「もももーん、この牛チチめがね年増、うちのよりも年下だったのですかー!?」
うちはこの実りすぎ牛チチめがね年増より大年増だったのですかー!?
栄養が行き渡っていない自分のスレンダーすぎる肢体と見比べて・・・衝撃的事実にガビーンなのです。
いかがでしたか?
次回は戦闘描写が少しはいります、コメディなので常識にとらわれない面白おかしかを演出していきたいです。
今後共、応援、宜しくお願いします。




