表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
29/162

とんだ和解と新たな真名の巻

こんばんわ、今日も何とか書き上げました。

宜しくお願いします。

「やめなはれー、あええぇー、そんなことするのはやめなはれぇー」


「うるさいあるよ! さっさとご主人さまとの危ない関係を洗いざらい素直に吐くあるよ!」


 まるで異端の神を睨めつけるほどの敵視する声をうちに放ちやがるのです。


「さっきから言ってやってるのです、うちとあにさまとは清く正しく美しい、宝塚ほどのラブラブの近親相姦の仲なのですよ、支払いが滞って電気を止められた真っ暗闇で歯を食いしばって天井のしみをかぞえながら愛を育んだ関係なのです」


「歯が浮くような嘘は大嫌いある!」


「あほほーっ、やめなはれぇー」


 うちの可愛らしい声が部屋いっぱいに響いた。

 両手両足がきつく縛られて地べたに敷かれた布の上で寝かされているのです。

 フフフ、この程度でうちは吐かないのです。

 冬の寒空の下、路上で新聞紙を体に巻いて寝ていた頃の方がよっぽどヘビーなのです。

 

「この貧乏人やるあるね、流石はご主人様のチョメチョメプレイの申し子ある。あたしのコカトリスの羽でこちょこちょプレイに耐えれるあるなんて、余程のマゾあるね」


「ふふん、この程度のくすぐりプレイでうちを落とすなんて、お灸プレイの鬼畜神・・・いや土偶神、アラハちゃんのイジメに比べればちょろい奴なのです」


「そのあられもない姿で威厳たっぷり言い切れるなんてこいつ馬鹿ある」


 むきっー、この銅の剣を大切そうに握っている幼女の奴、言いたい放題なのです。

 それにしてもここはどこなのですか?

 この可愛らしい緑髪の幼女からあにさまの臭いがプンプンします、それにこの幼女の臭い・・・とっても覚えがあるのです!

 あの日、あの時、あの場所で嗅いだ臭いなのです・・・何だかとっても腹がたってきました。


「うちはとっても由緒正しき系統の血筋をひく、赤貧の神シルクというのです。崇めてもいいのです、むしろとっても崇めて欲しいのです」


「そんな格好で・・・由緒正しい威厳もバーゲンセール並の安売りあるよ」


「だったら、縄を外すのです! そして名を名乗るのです、うちが一方的に名乗るのは礼儀いはんなのです」

 

「な、名前・・・ぐぬぬある、腹が立つある・・・とっても腹が立つある!」


「や、やめなはれぇぇぇぇぇーっ、怒りでこちょこちょはやめなはれぇぇぇぇぇぇぇーっ!」

 

 うちは服の裾をグッと掴みながら耐えしのいでやったのです。

 うちのような高貴な神の御御足の裏をふわふわ羽で擽るなんてアバンチュールな不倫よりも危ない行為なのです・・・断言しておきます! 決して水虫なのではないのですよ。


「お互いに腹を割って話すのです。この世界ではない、たんぽぽ荘からやってきたのです。まさに異世界からなのです。あにさまがうちの愛を裏切って興味本位で買ったと言う娼婦をとっちめにきました。ついでに家賃を踏み倒す砂かけババアからお金をぶんどるのです」


「たんぽぽ荘・・・こ主人様はたんぽぽ荘と言うところからきたのですか」


「わかったらさっさと縄をほどくのです。ついでにお水が飲みたいのです」


 うちの要求が伝わったみたいです! 

 緑髪の幼女がコクリと頷くと勢いよくバターンと扉が開き「あんぱーん」の叫び声とともにとっても美味しそうな丸っこいあんぱんに手足がついたずんぐりむっくりな奴が入ってきました。

 一口かじらせてほしいのですーっ! 


「シルク・・・その名・・・ご主人様から聞いたことがあります」


「うちは名乗ったのです、さぁさぁ、ささっさと名を名乗るのです」


「あたしの名・・・あるか・・・」


 緑髪の幼女が小さく嘆息するととっても憂いだ眼差しをうちに向ける。

 そして。


「あたしは名前をもらっていないある・・・しいて言うなら・・・奴隷少女(A)かな・・・ある」


 あにさまーっ、自分の所有物(配下)に名前を授けないなんて常識(神の世界にて)はずれなのです。

 可愛そすぎるのです、うちは神として真名の重要さを充分にわかっているのです。

 故に奴隷少女Aの嘆きが痛いほどわかるのです。

 あにさまは異世界でとんでもないことをしでかしてやがるのです。

 これは可愛らしくて出来の良い妹であるうちが尻拭いをしてやるのです。

 それ、驚き崇めるのです!


「わかったのです、それなら高貴なうちがあにさまの代わりに名前をつけてやるのです!」


「な、名をあるか!?」


「うちは仮にもあにさまの妹、とってもハイセンスな名をつけてやるので感謝してそこのあんぱんかじらせるのです」


 むむむーっ、あんぱんが露骨に嫌な雰囲気をまとってやがります。

 ただ、うちの言葉に奴隷少女は唖然としながら驚愕の面持ちを浮かべてやがります。

いかがでしたか?

ついにシルクと奴隷少女Aの出逢いです。

極力、難しい言葉や表現は使わずに執筆を心がけておりますが、たまにつかってしまうときがあるようです。

もし、わからないことがありましたか感想にてかかれてくださいませ。

お気に入り登録おまちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ