奴隷少女Aとスコーピオン・クイーンの巻
やっと、続きがかけました。
さて、少しずつ話を動かしていきます。
「やっとみつけたあるーっ! 者共、ご主人様を奪還するあるよーっ」
「「「あんぱーん!」」」
まずは僕の心の声を叫んでみます・・・『なんでやねーん!』・・・こんにちわ僕です。
とても大きな足音がこの部屋を取り囲んでドーンとドアを破ってきました・・・あんぱんが。
その香ばしい薫りを漂わすあんぱんの陣頭指揮をとっていた指揮官が先頭をきって入ってきた・・・美しいエメラルド色の輝く髪、眉目秀麗の上耳が尖っているような気が。
何より、僕を見つめる蜂蜜色の瞳。
その風貌には似つかわしくない銅の剣・・・ってこいつ、奴隷少女Aではないですかー!?
「このご主人様め、とっても探索したあるよ・・・でも、やっと見つけたあるーっ、この城からご主人様の臭いがプンプンしたので急いでやってきたある」
「と言うか・・・どうしてここにいるんだ!?」
僕は少し混乱してしまった・・・だって、トロロさんのときに買った奴隷少女Aが別のミッションに関わってきたのだ・・・と言うことは同じ世界なのか!?
「ぐぬぬ、どうしてって・・・その舌を引き抜いてやりたいある。あたしはご主人様の奴隷ある。ご主人様はあたしの全て、トロロちゃんたちもみんな同じ思いある・・・だけど、そこの仲の良さそうな雰囲気がプンプンするサソリ女はなんあるか?」
「麻呂か? ここは誤解がないようにはっきりと言っておくでおじゃる」
何かとんでもない誤解をしている奴隷少女A。
それを察したのだろう、殺気溢れる銅の剣を向けられた極丸はそう言うとチラリと僕に目くばわせする、『ここは麻呂に任せるでおじゃる』と言いたげな自信にあふれた眼で。
「麻呂は男の娘でおじゃる。そしてリン殿とは挿しつ挿されつとしっぽりとした関係でおじゃる」
「そんな関係のはずないやろがーっ!」
こらー、極丸、嘘を言うなよーっ!
そこのあんぱん君、恥ずかしそうにいやんいやんと顔をふらないのー。
わざとらしいほど流暢な妄想発言に奴隷少女Aははっとした表情で感心したように頷いた。
「だったらあたしと同じ穴のムジナ・・・いや、同じビックジョンのムジナあるな」
「おまえも信じるなよーっ!」
僕の魂の叫びも虚しく奴隷少女Aは極丸とお互い納得とした表情でかたい握手をしていやる。
あれ、何だか息がしやすくなったぞ。
奴隷少女Aとあんぱんたちの突入により、部屋に充満していた欝素が外に逃げていく。
新鮮な空気が仄暗い部屋に活力を運んでくる。
すると、魂が抜かれていたように茫然と立ち尽くしていた囚人たちが我に返ったように慌てたり、現状を伺ったり、中には数人ほど異世界から召喚された騎士のもとに集まっている。
「おほん・・・皆、抵抗しても無駄ある。素直に捕虜になることが肝心。もし、暴れたり、ご主人様の男色の行為を拒むものがあれば、あんぱんに喰われてしまうある」
「「「あんぱーん」」」
うぉーっこえー、このあんぱんたち人を一呑みしそうなほどの大きな口がひらいたぞーっ!
「ところで・・・麻呂は極丸でおじゃる。スコーピオンクイーンの極丸でおじゃる。リン殿つながりで敵対していないことがわかるでおじゃる。名前を教えて欲しいでおじゃる」
「名前・・・むむむ・・・ある。あたし、ご主人様に身体は隅から隅までペロペロされても名前をつけてもらえなかったある・・・これは酷いある、超ド級のサド行為あるよーっ!」
その瞳に殺意・・・いや、とってもジト目で僕を見つめてくる奴隷少女A。
極丸を見ると呆れたように『リン殿にこちらの常識を叩き込まねば』と小さく独り言をこぼしていた。
「こっちに銅の剣をむけるなーっ」
「ご主人様はいつもあたしに股間の剣をむけているある!」
「向けたことないだろーが!」
「ほほう、リン殿の剣はまだ剥けてないでおじゃるか!?」
「話をややこしくしないでくれーっ!」
何だか予想だにしない展開になってしまった。
僕は助かった? ことに胸を撫で下ろしたいが奴隷少女の熱視線が怖いです・・・。
いかがでしたでしょうか?
次回より話を動かしていきます。
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