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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第二部 リン君と機械帝国の創世期編
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反撃の狼煙編……廃ビルの屋上? 手紙開封している間に包囲されちゃっていますよーっ!

こんばんわ、楽しんでいただけましたら幸せます。

「師匠ーっ! 凄いです! 尊敬のまなざしで見つめてしまいますよ!」


「羽ばたきすぎて死んじゃうガウゥゥ、ノッポ廃ビルビュンビュンエベレストぐらい高いビルだったガウゥゥ」


「ここまで登ればゲイ鬼は追いつけないです」


 もう恒例のパターン! 今までもあった崖っぷち状態からの脱出! 経験則から楽観視してはいけないと脳内小人たちは大合唱しているのですが……だってだって! あのゲイ鬼から逃げ切ったのですよーっ! もう驚き桃の木状態なのですーっ!


「ぜぇーぜぇー、リアル貧乏糖質ダイエット栄養不足のプリティな小さいライオンのぬいぐるみをこきつかい過ぎガウ、息が上がりまくってこのまま魂が飛びだして天国に行ってしまいそうガウ」


 ここは廃ビル(?)の屋上、とっても広い! 広いといってもただの広いではなくとっても広いのだ! 例えるなら小学校の運動場10個分ぐらいの広さかな。


ただ、右を見ても左を見ても何かを区切ってある鉄柵が目につく。


外部から何かの目的があって隔離されたイメージを受けてしまうぞ。


「手紙がうぅぅ、まずは手紙を確認するがう!」


 命の恩人、いや、お尻の恩人のガウガウ師匠の言葉を無視するわけにはいかず、僕は背中に背負っていたぎゅうぎゅうに荷物が詰まったリュックの中で窮屈そうに折れ曲がった茶封筒を取り出す。


「師匠、開封しますね」


「何だかドキドキしてきたがう、リンと一緒になってから茶封筒に入った手紙には良い記憶がないがう」


「奇遇ですね……僕もたんぽぽ荘関連でアラハ先輩から頂く茶封筒の手紙に良い思い出がないです」


『拝啓 ごきげんはいかがかしら、この手紙を読んでいる頃はゲイ鬼にお尻をクリクリマンボー地獄から逃げ回っている頃かしら……って何てふしだらな文書を書かせるのですか! この童貞エロチンコ魔神! たんぽぽ荘家賃徴収人としてのターゲットは『こより姫』地獄の16丁目で滞納しているベテラン滞納者ですわ、しっかり回収してくるのですわ! PS奥の手も一緒に入れておいてさし上げますわ!』


 手紙と共に一枚の写真が……って猿の着ぐるみを着た土偶(アラハ先輩)の写真ーっ!


頭の上の小さいライオンのヌイグルミガウガウ師匠は呆れたように眉をしかめると「リンもお仕事大変がうぅ」と同情の眼差しを向けてくる。


 毎回の事だか何て理不尽な! 何だか空虚な気持ちにのまれそうなディテールな心を必死に立て直して辺りを見回してみようとした刹那。


雰囲気を染めるような殺気が幾重にも降り注ぐ。


「何だかヤバイガウ……地上のゲイ鬼とは違うヤバさを感じてしまうガウ」


「同感です……師匠」


思わず言葉をこぼしてしまう僕の頭からヒョイと飛び降りたガウガウ師匠は相対するかもしれない何か(・・)に向かって無駄のない仕草でゆっくりと見据える。


「リンは下がっておくガウ!」


 ガウガウ師匠は小さく息を吐くと「かくれんぼはたぽぽ荘の家賃徴収人が着た時に押入れに隠れるだけで充分ガウ! 殺気立ちすぎてまるわかりガウ! さっさと姿を見せるガウ!」と叫ぶ。



いかがでしたか?

次回はシルク、又は他のキャラクターの間幕を執筆予定です。

今後ともかきくけ虎龍作品を宜しくお願いします。

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