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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第二部 リン君と機械帝国の創世期編
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反撃の狼煙編……地獄の16丁目! 恐怖!地獄のゲイ鬼のおにごっこ

こんばんわ、楽しんでいただけましたら幸せます。


「うっっ、うあぁぁぁぁぁーっ、こっちにくるなぁぁぁぁーっ!」


年の暮師走に裸足で借金取りに追われる赤ずきんの姿した妖怪・小豆とぎ以上の悲壮感がよぎり頭を抱え込んで倒れこんでしまいたいほど心身ともに追い詰められている、こんばんはリンです。

 

真綿で首を絞められるほどじわりじわり距離を縮めながら追いついてきます……そう、何の因果かまたまた奴らに追いかけられているのですーっ!


僕を追い掛けるよう奴らは悶えた顔やうっとり顔で『ほらほーら、とっととあたし達に捕まりなさい! 貴方は好みの好物(お尻)なので美味しく食べてしまいますよーっ』叫んでいる……さぁ、キミも耳を澄ませてみよう。


「「「お尻イヤ―ン!!!」」」


その道のプロ! 捕まったら許してくれる相手ではないのですーっ!


「絶対に捕まるながうぅぅーっ、異世界は怖いガウぅぅーっ! 『お尻いやーん』と叫びながら怪しすぎるロウソクや鉛筆、あのでっかいのは電柱!ヤバヤバすぎる変態鬼(ゲイ鬼)が追いかけてくるガウぅぅーっ!」


「師匠ーっ! 頭の上で吠えていないで助けてくださいーっ!」


「変態すぎる鬼なんて触りたくないがうぅぅ、それに数が多すぎるガウぅぅぅーっ! この砂煙から数千のヤバヤバな奴らがリンのお尻にあるキクリンを所望しているガウぅぅーっ!」


「僕だけではなく師匠も狙われているのですよ!」


「安心しろがう、昔からアニマルぬいぐるみ族と昭和のアイドルはう○こをしないのでキクリンなんてないガウ! 青い未来のネコ型ロボットさんと一緒の原理ガウ!」


「悔しいですが微妙な説得力がありますよーっ!」


ここは地獄東の16丁目、そう、力を失った野良神とゲイ鬼が跋扈する16丁目ルンペン地獄。


昼間の時間帯も薄暗く、決して雨の降らない空。


虚無や毒気が混ざり合った大気が肌にこすり付いて仄かな痛みを感じる。


「リンはこんなことばかり体験しているガウぅぅーっ!? 現実逃避しながら反射的に考えてしまうガウ」


「不幸すぎるストーリーてんこ盛りすぎるいたせりつくせり劇場の主役の座ならいつでも返還しますよーっ!」


「長く人生に留まっていると苦労が刺激になって快楽に変換しているガウ?」


「もはや意地悪を越えた世界なので無邪気に笑うことも出来ないです」


「リンはご飯を食べている時は至福の笑顔ガウ」


「そんなことよりも師匠! もう脚がパンパンの介です! 何かゲイ鬼から逃げ切れる知恵はないですかーっ!?」

 

こんな荒唐無稽な会話に混じって発せられた僕の魂の雄たけびに反応するお尻殺人鬼こと愉悦顔のゲイ鬼を一瞥した小さなライオンのぬいぐるみガウガウ師匠は何か閃いたようで張り付いた悲壮感に光明をもたらす雰囲気を醸し出す。


「流石はがうがうガウ! 干からびた大根と拾ったもみ殻が主食だったガウガウの糖分と脳みそが足らない頭で名案を思いついたガウ!」


「僕よりも悲惨な食生活じゃないですか」


「そんなに褒めるなガウ!」


走り続ける脚と心臓が一瞬止まってしまうのではと思えるほどのビックリなお言葉に本当に心臓が止まって天国に行ったら楽かなぁと思考の片隅で脳内シナプスが声高らかに叫んでいる。


「ガウガウがアニマルヌイグルミ流アチョオチョ神拳のお空を飛んでいるたんぱく質(虫)を美味しくいただくの舞いでリンごと空を舞ってあそこの廃墟っぽいビルの頂上に連れていくがう!」


 酸欠で虚ろな瞳のその先にそびえ立つ怪しげな灰色の建物。


「師匠! じり貧を挽回するにはそれしかないです、すぐに直ちに即効で飛んでください!」


「やってやる、飛んでやる、アニマルヌイグルミ流を舐めなガウぅぅ! 廃ビルのてっぺんに着地したらガウガウとリンが何故こんな場所に飛ばされたのか記してある手紙を確認するガウゥゥ!」


楽しんでいただけましたでしょうか?

少しでもクスっと笑っていただけましたら幸せます。

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