反撃の狼煙編……魂と魂の合体って保健室でですかぁぁぁぁーっ!?
楽しんでいただけましたら幸せます。
深い眠りから覚めたような……って壁にスライムがむにょむにょ張り付いて仄暗く退廃的なやお・へ・や……てここどこなのですかーっ!
「ちっ、実験の生徒気が付きやがりましたか」
「実験ってなんなのですかーっ!?」
「ピーチクパーチク煩い野郎だな。安心しな、ここは保健室兼化学実験室、オレは化け学担当妖怪の失敗駄だ」
「先生の名前から期待できそうにないですよ! ではなんで僕はでっかい試験管が繋がったような装置にいれられているのですかーっ!」
「繋がっているのが試験官で良かったな、俺の見かけは女装しているおっさん妖怪だがその真実の姿は男好きの突きつ突かれつのあっはんうっふん妖怪、色々な意味で物理的に繋がりたい時は失敗駄先生に何時でも言って来い! バッチコイだ!」
これは危機な状況です……これはもはやドリアンを鼻に突っ込んでデパートで買い物しながらサイの角でお尻を突かれるほどの大疫災です! その昔某錬金術などのホムンクルスなどが入れられていたようなでっかい試験管が繋がっている装置に閉じ込められている、こんにちは僕です。
「黒ゴマがのっていた芳ばしいあんぱん兵を引きつれて来た貧乏っぽい少女(奴隷少女A)が持っていた魂の欠片を本体と同化させてくれってこなきじじい校長に頼まれたから実験がてらに試作品一号の名誉ある試験者になってもらうって訳よ!」
「コナキンさんの仕業ですかーっ! このマシーンていったい?」
「聞いてびっくりしろ!先日、男と男のアクロパティク合体ものをこっそりパソコンで見ようとしたら間違えて『ハエ』と『人間』が合体して超能力を得る映画っぽいものを見てアイデアが閃いたのさ! 何でも合体させてしまうマシーン名付けて『あっちもこっちもガッチンコマシーン一号』」
「もうネーミングからヤバすぎですよーっ!」
「安心しろ、まだ電源すら入れたことのない新品だ」
「実験もしていないなんて何処に安心要素があるのですかー!」
……同時刻、校長室にて
「騙されたがうぅぅーっ! あまあまモンブランも美味しいお茶も出てこないがうぅぅぅーっ!」
「ほほほ、歴代最強にして大神様からも絶対的な信頼を得ておられるアニマルぬいぐるみ族族長でありたんぽぽ荘家賃徴収教育学校四代目校長であられたガウガウ殿にお目にかかれて光栄ですぞ」
「ガウガウは蓑を被ったおっさんを見に来たわけじゃないガウ! さつさとアマアマウマウマなスイ―ツを出すガウ!」
割れたり欠けたりしていないカップにお湯をそそぐコナキン。
陽の光が差し込み満たされる校長室のソファに鎮座している小さなライオンのぬいぐるみガウガウはこなきじじいであり現校長であるコナキンを一瞥すると小さく溜息を吐いた。
「実は大神様より伝言を受け賜わっておりましてのぉ」
テーブルに置かれた白湯入りコップに口をつけたガウガウは一口飲んで喉を潤すと好意的とは言えない視線を含ませて目の前のソファに座るコナキンに恨み節を滲ませた声音で。
「ガウガウは充分に働いたガウ! もうびた一文も稼げない生活はコリゴリガウ!」
「ガウガウ殿そう仰られずに」
そう言ったコナキンは恭しく一枚の手紙を取り出すと一礼をしてガウガウに差し出す。
「得体のしれない手紙は読んじゃだめと糸ようじ村の歯ぐき出血ひどいの介君から言われているガウから欲しくないガウ」
「まぁまぁそう言われずに読まれてくだされ、大神様からの勅命ですので……リンと機械帝国に関する重要なこととだけ大神様の勅使より聴いております」
「愛弟子のリンに関わることガウ? うーむ、これは師匠として読まないといけないガウ」
いかがでしたか?
少してせもクスッと笑っていただけましたら幸せます。
今後ともかきくけ虎龍の作品を宜しくお願いします。




