並行異世界編……あやしげな手紙と家賃滞納店子の関係
こんばんわ、楽しんでいただけましたら幸せます!
真っ暗すぎるダンジョン……もう、これはとっても恐怖! そう、借金の形に尻毛まで抜かれそうになり、全力で夜逃げした化けネコのみーちゃんがネコの姿のまま御昼寝をしていたら、野良と間違えられて保健所に連れていかれて安楽ナムナムするピーピーな注射を打たれてしまうほどの恐怖を植え付けてくる世界。
その底辺には学期末通信簿の最低成績ほどの地上の光から切り離された闇が躍動する……そう、この闇の世界を例えるなら……何て考えている余裕などまったくないですよーっ!
「ほほーっ、りん殿はただの貧乏ではなく、小金持ち系貧乏でんがな! その銀色に輝く棒、中々の逸品をおもちなのですなぁ」
「ごほごほ……眩しすぎ……夜中の光熱費抑えられそうなひ・か・り……それ、羨ましい」
穏やかな口調の中にも少し感嘆したような琵琶奉仕と駄々っ子のように唇をギュっと噛みしめて僕の命を救ってくれた銀色に輝く道具を見つめるパイ。
神々しく銀色に輝く武器の名前は『キスキスチュッチューったこたこ吸い付き離さないわよ棒』なんてクレイジーな名前だったようなきがする。
「ごほごほ……それ、とても凄い武器……私のメスよりも強力……ち○ち○ぶらぶらのオスのくせに、ギロチンでチンをチンぎってしまえー……ぐふふ、私、ナイスダジャレ」
「ほんまでんがなぁーっ! その銀色の棒から伝わってくるオーラは只ものではないやんかぁーっ! それに何処となくあったかいだからぁー的な愛情も感じてしまいますなぁ」
この奇跡の始まり……そう、顔面真っ青で猛スピード落下中の僕がダンジョンの地面に激突して死亡してしまうかも30秒前に突然起こった。
落下している身体を優しく抱擁するような銀色の輝き……そう、具材を包み込む餃子の皮のように隙間なくぴったりと!
――ふふふっ……りん……愛している……どんなに離れていても――
とっても聞き覚えのある声……僕の脳裏に慈愛が溢れた声が響くと落下速度が緩やかに落ち着いていく。
僕は身じろぎすることなく、たんぽぽの綿毛が着地するようにどっしりとしたダンジョンの底辺部に舞い降りる。
「ゴホゴホ……りんが無事に着地したのに……包茎が惚けてミニマル大根に求婚した顔している」
「パイさん! それはどんな顔でんがな、そのツッコミはわからんでんがな!?」
地面に着地した僕、その手に光の粒子が渦巻くと一枚の茶封筒が現れる。
パイさんや琵琶奉仕さんの手にも同じように光の粒子が……って言うか、すごーく高価な封筒が現れたではないですかーっ!?
「ゴホゴホ……りん、この封筒は扉の鍵……封筒に入っている手紙が指し示す内容が家賃滞納している店子に繋がる扉」
「リン殿! 簡単に言うと手紙を読んだ時点で店子がいる部屋に転移する仕組みでんがな……っていうか、りん殿の手にある封筒の色……最上級クラスの家賃滞納店子の色でんがな!」
「そ、そんなにヤバイ封筒なのですか?」
無言の頷きをいただきました。
そう、ゴホゴホとわざとらしい咳をしながら明後日の方向に瞳をそらすパイと同情しまっせ! 視線をガンガンぶつけてくた琵琶奉仕の両極端な二柱の対応にマジなヤバさを感じてしまいますよーっ!
「さて、皆無事に着地したので、運命の手紙を読むでんがな」
遂に運命の扉が開かれる手紙を開封する時がきたのでした。
いかがでしたか?
今後ともかきくけ虎龍作品を宜しくお願いします。




