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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
12/162

奴隷少女Aと銅の剣の巻

こんばんわ、この回は少しだけ残酷な描写をいれてあります。

極力抑えていますが、そういう方面が苦手な方はご遠慮ください。

では、皆様がこの作品を楽しんでいただけますように。

店子の家賃を取りに来ただけなのに・・・もう、おうちに帰りたいです・・・と心で囁いてみました・・・こんにちは僕です。

 さて、今、少し広い庭にいます。

 僕は何処の庭にいるかというと・・・皆さま、耳をすましてきいてください。


「人型なのに・・・」

「い、いやだ、死にたくない。俺には嫁に生まれたての子供がいるんだ」

「た、助けて・・・うぎゃー」


 無邪気に輝いた瞳が獲物を視界にとどめると三つの首が一瞬で飛んだ。

 そうです、決してアミューズメントパークの最新お化け屋敷や死霊の館ではありません。

 現実世界・・・その証拠に。

 奴隷少女Aが獲物(亜人)にそこ意地悪い笑みが口元に浮かべた。 


 さてさて、ここの場所ですが、奴隷少女A曰く。

 僕が家賃を回収するために来た大陸の辺境、最西端の街を治める者・・・そう、この大陸を治める魔王の配下、ミゼット辺境伯爵の騎士爵の館の庭です。

 

つい先ほどまで白い粉が舞っていたトロロさんたちが虐待を受けていた街の広場近くで奴隷少女と話し合った。

串焼きを食べ終わって、僕に初めてのキスをささげた奴隷少女Aの暴論曰く、


『あそこで繋がれて、迫害をうけているトロロって言う人型をご主人様の所有物にすれば良いあるね』

『所有物にする? 家賃が回収できればいいんだけどね』

『家賃回収? お金を貸してるあるか』


 何だか妙に納得した奴隷少女Aが僕の顔をみるなりうんうんと頷く。


『ご主人様はあのトロロと言う中古女に金の返済のかわりに肉体を要求するあるな・・・外道ある。ピーやピーやピーみたいな鬼畜プレイをしたいみたいあるな、最低ある、女をもの扱いして性のはけ口なんて最低ある! そんなことあたしにするのが大切なことあるよーっ!』

『キミの思考はシルクなみに変態思考だな』

『シルク? ご主人様はあたし以外に性奴隷がいるあるか?』

『このエロ従者! いつからキミが性奴隷になったんやーっ!?』

『という訳で、トロロを所有者から建設的話し合いでもらいうけるある。そこの武器屋の掘り出し物バーゲンで銅の剣を一本買ってくれれば、あたしがご主人様の問題解決の話し合いの手助けするある』


そして、僕は迫力万点のライオンの顔をした武器屋の亭主から錆びた銅の剣を一本購入してここにきたのだ・・・そう、絶賛惨劇中の騎士爵の舘に。


 そして奴隷少女Aの建設的話し合いの方法とは・・・


「ぎゃー」

「化物だーっ!」

「こ、殺さないで」


 辺り一面、亜死人の血と肉片がゴロゴロしている。

 さきに言っておきます・・・僕の仕業じゃないですよ、えんま大王さーん、聞いていますか、僕が死んでも赤鬼や青鬼をつかって地獄に運ばないでくださいねー。

 

 奴隷少女Aは錆び付いた銅の剣を握りなおすと僕に向かって上品に微笑んだ。

 その横顔は狂喜に染められている・・・というかとっても怖いです。


「ご主人様、こんな世界はうんざりなので目いっぱいやりますあるね、うっぷん晴らしてやりますある・・・ではなく、全てはあたしのファーストキッスを奪って、今後は性奴隷にしたてあげようとするゲスなご主人様の願いを叶えて、あたしがゴミクズのように捨てられないためにいっぱいがんばるある」

「キミの認識では僕はどれだけ酷いやつなんだ」

「ご主人様は酷くないあるよ、いっぱい感謝しているある」


 僕は少し肩をすくめると奴隷少女Aは狙いを定めた獲物を目にも止まらぬスピードで切り裂く。

 とんでもない剣技とそのスピードを支える健脚だ。

 

 しかも、剣や槍を構える亜人に『何故、怯えるの? 死ぬことなんて怖くないよ、だから・・・死んでくれないかな・・・ある』と慈悲の心など微塵も感じさせない言葉を小さく呟く。

 

 奴隷少女Aって病みまくってないか? ヤンデレ・・・いやいや、デレてないから心の芯まで染まって病みまくっているきがするーっ。


「ご主人様にはとっても感謝しているあるから・・・裏切ったときは・・・フフフ・・・ある」

「キミ、剣をもったら豹変するタイプ? 僕を殺しそうな勢いがあるし、とっても怖いですよ」

「きっと、大丈夫ですよある・・・フフフ・・・頑張ってご主人様の子供を身ごもるある、あたしの期待を裏切ったら、土偶の神様に言ってチンコを輪切りにして川魚の餌にするある」

「病みすぎてるうえにどこまで妄想癖やねんーっ!」

 

 その嗜虐的な言葉とラリっている蜂蜜色の瞳。

 舌なめずりをしてほっぺにについた亜人の返り血を舐める奴隷少女A。

 そして、血なまぐささが漂うなか深く息を吸い込んだ奴隷少女Aは否応なく亜人たちに死を与えるために錆び付いた銅の剣をかざして『奴隷少女A式建設的話し合い』を実践するために生命の蹂躙を開始した。

拝読ありがとうございました。

いかがでしたか? 感想・ご意見などこんなキャラクターだしてほしいなど色々お待ちしております。

また、5月18日の日刊コメディ部門にて34位になりました。

これも皆さまのおかげです。

ありがとうございました。

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