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転生魔法学園記4期

掲載日:2026/02/27

# =====================================

【転生魔法学園記】第四期

~卒業と、世界の端の約束~

   全24話 完全版


■4期新登場ヒロイン6人


・カナ・ソレイル(16歳)

 太陽魔法の使い手。明るい橙色の長い髪に、輝くような琥珀色の瞳。

 太陽の光を魔法で操り、熱・光・治癒すべてに使える万能系。

 性格は太陽そのもので、誰でも分け隔てなく接する。

 ただし「自分が一番」という強烈な自信家でもあり、ライトを一目見て

 「私より魔法が上手い人、初めて見た。気に入った。友達になりましょう」

 と言って突撃してきた。実は人一倍寂しがり屋。


・イヴ・ナイトウィスパー(17歳)

 囁き魔法(声に魔力を乗せる)の使い手。夜色の紺の長い髪、柔らかな銀の瞳。

 声に魔力を込めると、聞いた相手の感情を揺さぶったり、

 眠気を誘ったり、勇気を与えたりできる不思議な魔法。

 普段はほとんど喋らず、必要な時だけ囁くように話す。

 しかし歌うと絶大な効果があるため、学園の「歌わせてはいけない人」として有名。

 ライトには「あなたの魔力は、私の声に一番よく響く」と囁いた。


・パール・アビス(15歳)

 深海魔法の使い手。藍色の髪に深い青の瞳。学園で一番背が低い。

 海の底の水圧・暗さ・冷たさを操る魔法で、攻防ともに高水準。

 見た目が幼く、よく年齢を間違えられるため怒りっぽい。

 「私は十五歳です! 子供扱いしないでください!」が口癖。

 ライトには最初「お兄ちゃん」と呼んで激しく後悔した。


・セシリア・ゴールドフィールド(16歳)

 錬金魔法の使い手。金色の巻き髪と知的な緑の瞳。眼鏡をかけている。

 物質を別の物質に変換する錬金魔法で、資源不足の解決や新素材開発に応用できる。

 クレアと並ぶ学園の知性派で、二人は互いをライバル視している。

 論理的で合理的な思考を持つが、ライトの前世知識の前では

 「それは私の理論より五十年進んでいます!!」と毎回叫ぶ。


・ルビー・ドーンブレイカー(15歳)

 黎明魔法(夜明けの光を操る)の使い手。鮮やかな赤橙のツインテール、勝気な赤い瞳。

 夜明けの光だけを使う限定的な魔法だが、「始まりの力」を含むため潜在力は計り知れない。

 明るく勝気で「世界最強になる」が口癖の元気少女。

 キアとは「同じ系統のライバル」として友好的なライバル関係。

 ライトに「あなたより強くなるまで弟子にしてください!」と言って即座に却下されたが毎日来ている。


・ウィン・シルエット(16歳)

 幻影魔法の使い手。水色のふわふわとしたボブヘアに、不思議な虹色の瞳。

 現実に幻影を作り出す魔法で、戦闘から芸術まで幅広く使える。

 常にどこかぼんやりしており、自分の幻影と現実を混同することがある。

 イリスとは「夢と幻影」で系統が似ており、よく一緒にいる。

 ライトに「あなたを幻影で作ろうとしたけど、うまくできなかった。

 本物には勝てない」と言った(本人は普通のことを言ったつもり)。


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    第一章 四年生・最初で最後の春

    (第1話~第4話)


=====================================


◆第1話「四年生、始まります——そして終わりも始まる」


 新学期の朝。


 ライトは四度目の正門をくぐった。


《ご主人様、四年目でございますな》


「最後の一年だ」


《感慨深うございますな》


「感慨より課題の方が多い」


《具体的には》


「世界魔法統括機関の設立打診、卒業論文、各国に帰る仲間との別れ、それと——」


《新しい方々でございますな。今年も》


「……毎年思うが、なぜこんなに集まる」


《ご主人様が太陽のようだからではないでしょうか》


「俺は太陽じゃない」


《でも惹きつけておられます》


-----


 ホームルームに向かうと、廊下で橙色の長い髪の少女が仁王立ちしていた。


「あなたがライト・アシュトンですね!!」


「そうだが」


「カナ・ソレイルです! 太陽魔法の使い手! 私より魔法が上手い人を初めて見たので友達になりたいです! よろしく!」


「……理由が独特だな」


「強い人としか友達になりたくないので! 弱い人との友達付き合いは時間の無駄です!」


「それは傲慢な考えだ」


「傲慢で結構! 私は正直なだけ!」


「……正直なのは認める」


「ありがとうございます! 友達決定です!」


「俺が決めていない」


「決めました! 私が! よろしくお願いします!!」


 カナが勢いよくお辞儀をした。


 フロストが《なかなかのエネルギーでございます》と言った。


-----


 教室に入ると、隅に静かに座っている少女がいた。夜色の髪に銀の瞳。


 ライトが近づくと、少女が顔を上げた。


 静かな声で、囁くように言った。


「……ライト・アシュトン。あなたの魔力は、私の声に一番よく響く」


「……イヴ・ナイトウィスパーか」


「知ってるの」


「噂は聞いた。歌わせてはいけない人、と」


「……歌うと制御できなくなる。だから普段は喋らない。あなたには話せる気がして」


「なぜ」


「……魔力が安定してる。私の声を受け止めてくれる感じがする」


「そうか」


「……今日から、あなたの隣に座っていい?」


「好きにしろ」


「……(かすかに微笑む)ありがとう」


-----


 昼休み、食堂でライトが食事をしていると、隣に藍色の髪の小さな少女が座った。


「……あの、お兄——」


 少女が固まった。


「……」


「……言い直します。ライト・アシュトンさん、ですよね」


「そうだが。お兄ちゃん、と言いかけたか」


「言ってません!!!」


「言いかけていた」


「言ってません!!! 私はパール・アビスです! 十五歳です! 深海魔法の使い手です! 子供じゃありません!!!」


「分かった、分かった」


「分かりましたか!?」


「分かった。落ち着け」


「……(息を整える)……よろしくお願いします」


「こちらこそ。深海魔法は珍しい」


「そうなんです! 海の底の力を使えるんですけど、みんな怖がるんです。圧力が強すぎるって」


「制御できているか?」


「できてます! ちゃんと!」


「それならいい」


「……あなた、怖がらないんですね」


「珍しい魔法は興味深い。怖がる理由がない」


 パールがほっとした顔になった。


「……やっぱりお兄——いや、ライトさんはいい人だ、と思いました」


「お兄ちゃんと呼びたければ呼んでいい」


「呼びません!!!」


-----


◆第2話「錬金魔法の天才と黎明の少女」


 理科実験室で爆発音がした。


 ライトが覗くと、金色の巻き髪の少女が煙の中で眼鏡を拭いていた。


「……またか」とライトが言った。


「クレアさんとは違います! 私のは計算通りの爆発です!」


「計算通りなら爆発しなければいい」


「副産物の爆発です! 目的の錬金は成功しました! 見てください!」


 少女が手を差し出した。手のひらに、透明な結晶が輝いていた。


「……これは」


「鉄を変換して作った魔力結晶です! 魔力を蓄積できる素材で、理論上は無限に充電できます!」


「それは革命的だ」


「でしょう! ……あなたがライト・アシュトンですよね。前世の記憶があると聞きました。錬金魔法の古代理論をご存知ですか?」


「少し知っている」


「本当ですか!? ぜひ教えてください! 私の理論より何年進んでいますか!?」


「前世で確立した理論なら……百年は進んでいる」


「百年!!!」


 少女が眼鏡をずり落とした。


「……セシリア・ゴールドフィールドといいます。あなたの前世理論を全部教えてください!!」


「全部は時間がかかる」


「時間はあります! 四年生なので一年!」


「……わかった。順番に教える」


「やった!! ありがとうございます!! ……あ、クレアさんには内緒にしてください。ライバルなので、先に知りたいです」


「クレアにも同じことを教える」


「……そうですか。なら私の方が先に吸収します。競争しましょう」


「わかった」


-----


 校庭で、赤橙のツインテールの少女が魔法の練習をしていた。


 夜明けの光を操る魔法で、地面に光の絵を描いていた。


「……上手い」とライトが言った。


「ライトさん!!」


 少女が飛び上がった。


「ルビー・ドーンブレイカーです! 黎明魔法の使い手で、世界最強を目指してます! 弟子にしてください!!」


「断る」


「え!? なんで!?」


「俺は師匠を取らない。研究仲間として対等に関わる」


「……研究仲間!? 弟子じゃなくて!?」


「弟子だと上下関係が生まれる。一緒に学ぶ方がいい」


「……なんか、それの方がいい気がします!! じゃあ研究仲間にしてください!!」


「わかった」


「やった!! よろしくお願いします!! 絶対に世界最強になります!!」


「いい目標だ」


「ライトさんより強くなるのが最終目標です!」


「来い」


「はい!!」


 ルビーが目を輝かせた。


-----


◆第3話「幻影の少女と本物の意味」


 廊下で、水色のボブヘアの少女がぼんやり立っていた。


「……どうした」


「……ライトさん?」


「そうだ」


「……よかった。さっきから幻影を展開したつもりがなかったのに、廊下に誰かがいて……本物かどうか分からなかったので」


「俺は本物だ」


「……そう言う幻影も作れるので」


「確かめる方法はあるか」


「……触れると分かります。幻影には触れた感触がない」


 ウィンがそっとライトの手に触れた。


「……本物だ」


「そうだと言った」


「……ごめんなさい。慎重なので」


「構わない。ウィン・シルエットか」


「はい。幻影魔法の使い手です。……あなたを幻影で作ろうとしたことがあります」


「なぜ」


「……話してみたくて。でもうまくできなかった」


「どの辺りがうまくできなかった」


「……全部。魔力の密度が複雑すぎて。前世の三百年分が混ざってるから、幻影では再現できなかった」


「そうか」


「……本物には勝てない、と思いました」


「それは俺に限らずそうだ」


「……でも、あなたは特に。本物のあなたに会えてよかった」


「俺も会えてよかった」


「……え?」


「幻影魔法の使い手と話したことがなかった。前世でも今世でも」


「……そう」


「珍しいことは興味深い」


 ウィンがふわっと笑った。虹色の瞳が光った。


「……また触れていいですか。本物の確認として」


「好きにしろ」


「……(そっと触れる)……本物だ」


「そうだと言っている」


「……(かすかに笑う)ありがとう、本物のライトさん」


-----


◆第4話「囁きの魔法と静かな夜」


 夜、廊下でイヴとすれ違った。


「……少し付き合ってほしい」


「何だ」


「……練習がしたい。囁き魔法の制御の」


「俺が相手でいいのか」


「……あなたの魔力は安定してる。私の声を受け止めて、影響を受けずにいてくれる。他の人には試せない」


「なぜ影響を受けないと思う」


「……前世三百年分の精神の強さがあるから。私の囁きは感情に作用するけど、あなたの感情の根は深すぎて揺さぶれない」


「そうか」


「……ただ、一つだけ——」


「何だ」


「……“嬉しい”という感情だけは、少し揺れた。私の声で」


「それは俺の元からある感情が増幅されたということか」


「……そう。あなたが本当は嬉しいと思っていることを、私の魔法が少し引き出した」


「何が嬉しかったのか分かるか」


「……今ここにいること、かな。と思う」


 ライトはしばらく考えた。


「……それは当たっているかもしれない」


「……よかった。嘘を引き出したくないので」


「俺は嘘をつかない」


「……知ってる。だから安心して声を使える」


 イヴが静かに詠唱を始めた。


 ライトはその声を、ただ受け取っていた。


 嬉しい、という感情が、静かに満ちていった。


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   第二章 卒業が見える季節

   (第5話~第8話)


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◆第5話「世界魔法統括機関の打診」


 三学期が始まると同時に、王宮から正式な書状が届いた。


 内容は——「世界魔法統括機関・初代代表候補」への打診だった。


「……私に?」


「そうよ♪」とアリアが書状を読みながら言った。「各国が合意したわ。男の魔法使いで、前世の記憶があって、統一魔法理論を実践した人物。条件に合うのはあなただけ」


「俺は学生だ」


「卒業後に就任すればいい」


「卒業後……」


 シャルが心配そうに言った。「先生は……どうしたいんですか」


「まだ決めていない」


「決めなくていいですよ、今すぐは。でも……先生がどこかに行ってしまうのは、少し」


「シャル」


「……少し、怖いです。正直に言うと」


 ライトはしばらく全員を見た。


「決める前に、みんなの意見を聞きたい」


「え?」とエリスが言った。


「俺一人の話じゃない。俺がそこに行くことで、ここを離れることになる。それはみんなに関わる」


「……そんなこと、聞いてくれるの?」とレイアが言った。


「聞く。意見がある人は言ってくれ」


 しばらくの沈黙の後、ルナが言った。


「……私は、ライトがどこにいても関係ない。ついていくから」


「学園はどうする」


「卒業後なら問題ない!」


「私も」とエリスが言った。


「私も」とシャルが言った。


「ついていく理由はないが、繋がりは続く」とレイアが言った。「それだけ言う」


「……星が、遠くに行っても光は届くと言っている」とノアが言った。


「でも手紙は送ってください!!」とリナが言った。「毎日!!」


「毎日は難しい」


「週一でもいいです!!」


「それなら約束できる」


「やった!!」


-----


◆第6話「ラッキースケベ春爛漫・四年生編」


 春の魔法実習の日。


 全員で野外魔法の練習をしていた。


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 まず、カナが太陽魔法の全力放射を試みた。


「見てください! 私の力!!」


 炸裂した太陽の光が反射して、練習場の水溜まりがまばゆく光った。


 全員が目を押さえた。


 視界が回復すると、ライトがカナを支えていた。カナが光に足を取られて転んだためだ。


「……大丈夫か」


「……大丈夫です! でも……」


「でも?」


「……近い、です、顔が」


「支えただけだ」


「……(真っ赤)それは分かってるんですけど!!」


「離れるか」


「……もう少しだけ待ってください太陽が眩しすぎて立てないので」


「(支えたまま)わかった」


「……あなたって、そういう時に動じないんですね」


「慣れた」


「何に!?!?」


-----


 次に、パールが深海魔法の水圧制御を練習していた。


「見てください! 水圧魔法で壁を!」


 壁どころか、水柱が二十メートルまで上がった。


「……制御できているのか」


「できてますよ! 高さが想定の二倍になりましたが!」


 水柱が崩れた。滝のような水が全方向に降ってきた。


 ライトが防護魔法を展開したが、一瞬遅れてパールが飛んできた。


「……っ!」


 ライトの胸に、ずぶ濡れのパールが飛び込んできた。


「……(顔を上げる)……」


「大丈夫か」


「……大丈夫です……でも……」


「でも?」


「……ずぶ濡れで、こんな状態で、見ましたか!?」


「防護魔法に集中していたので見ていない」


「本当に!?」


「本当だ」


「……(少しほっとしながらも赤い)……お兄——じゃなくて、ライトさん」


「何だ」


「……着替えを借りていいですか。全部濡れてしまったので」


「フィアの保健室に行け。替えがある」


「……(もじもじ)……連れて行ってもらえますか。廊下を一人でこの状態で歩きたくなくて」


「……わかった」


 ライトが外套をパールにかけて連れて行った。


 パールは外套の中でずっと赤かった。


-----


 ルビーが黎明魔法の広域展開を試みた。


「いきます! 黎明の光・拡張放射!!」


 夜明けの光が練習場全体に広がった。


 美しかった。


 ——が、余波で強風が発生した。


 ライトの近くにいたウィンの幻影が全部消えた。


「……あ」


 ウィンが素の状態で立っていた。


 幻影で作っていた保護色みたいなものが消えて、ウィンの素顔が完全に見えた。


「……見た?」とウィンが言った。


「見た。綺麗だった」


「……(固まる)」


「幻影がなくても綺麗だということだ」


「……(真っ赤)そういう言い方は……」


「事実だ」


「……事実でも、言い方ってものが……(声が小さくなる)」


「どう言えばよかった」


「……幻影なしは見ないでほしかったです(小声)」


「そうか。次から気をつける」


「……(もっと小さい声)見てくれてもいいけど……」


「聞こえた」


「聞こえませんでした!!」


-----


◆第7話「セシリアとクレアの天才対決」


 実験室でセシリアとクレアが向き合っていた。


「今日こそ決着をつけましょう。どちらがライトさんの前世理論をより早く実用化できるか」


「受けて立ちます! 私の方が先に完成させます!」


 二人がそれぞれ実験を始めた。


 ライトが審判として呼ばれた。


「なぜ俺が」


「「公平な判定者が必要なので!!」」二人が声をそろえた。


「……わかった」


 一時間後。


 セシリアが「完成しました!」と叫んだ。


 クレアが「完成しました!!」と一秒後に叫んだ。


「……どちらが先だ」とライトが言った。


「「私です!!」」二人が同時に言った。


「同時だ」


「「そんな!!」」


「二人とも完成した。それでいい」


「でも、どちらの理論が優れているかは!?」


「同じ目標を別の方向から達成した。どちらが優れているではなく、どちらも優れている」


 二人が黙った。


 セシリアが眼鏡を外した。


「……そういう答えを出すんですね」


「それが事実だ」


「……クレアさん」


「何ですか、セシリアさん」


「……次は協力して作りましょう。二人合わせたら、前世の理論を超えられるかもしれない」


「……(目を輝かせる)やりましょう!!」


 二人が握手した。


 ライトが「俺の前世理論を超えようとしている」と呟いた。


《よいことではないでしょうか》


「……良いことだ」


-----


◆第8話「カナの寂しさと太陽の裏側」(感動エピソード)


 カナが一人で屋上にいた。珍しいことだった。


「どうした」


「……ライト。一人にしてくれますか」


「珍しいな。お前はいつも誰かといる」


「……今日だけは一人がいいです」


「そうか。では隣に座っていいか」


「……一人って言いました」


「隣に座るだけだ。話しかけない」


「……(少し間)……好きにしてください」


 ライトが隣に座った。


 しばらく沈黙が続いた。


「……ずるいですよね」とカナが言った。


「何が」


「……話しかけないって言ったのに、私から話してる」


「そうだな」


「……寂しいんです。本当は」


「何が寂しい」


「……みんな、来年どこかに行くじゃないですか。エリスはサンローゼへ、ユイは白蓮へ、ツキは月白へ。私には、帰る場所がないんです。家族がいなくて。この学園が、初めての”場所”で」


「……そうか」


「太陽みたいに明るくしていれば、誰かがいてくれる気がして。ずっとそうしてきた。でも……本当は、一人が怖い」


 ライトは少し考えた。


「カナ」


「何ですか」


「ここが場所になっているなら、卒業しても繋がりは続く。お前がどこにいても、ここで作った縁は消えない」


「……そんな保証はないじゃないですか」


「保証はない。でも俺は今まで学んだ。縁は意志があれば続く」


「……意志」


「お前には意志がある。毎日ここに来て、みんなに話しかけて、笑って——それは意志だ」


「……でも、本当は笑えない日もあって」


「知っている」


「……知ってたんですか」


「太陽みたいに明るい人は、陰になる部分も持っている。それを知っていた」


 カナがしばらく黙った。


「……ライト、ここにいてくれますか。しばらく」


「いる」


「……ありがとうございます」


 二人は夕陽が沈むまで屋上にいた。


 カナは最後に、太陽が沈む空を見ながら言った。


「……太陽って、沈む時が一番きれいですね」


「そうだな」


「……私も、普通でいられる時が、一番きれいでいたい」


「いつでも普通でいていい。ここでは」


「……(涙をこらえながら笑う)ありがとう。友達になってよかったです」


「こちらこそ」


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   第三章 ラッキースケベ大全集・四年生編

   (第9話~第12話)


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◆第9話「囁き魔法の暴走と全員催眠事件」


 イヴが廊下で魔法の練習をしていた。


「……少し声を出してもいい?」


「構わない」


 イヴが小さく囁いた。


 その時、廊下の向こうから複数の足音がした。


 全員が集まってきた——シャル、エリス、ルナ、カナ、パール、ルビーたちだった。


「なんか廊下にいい声が聞こえて来たんですが」とシャルが言った。


「私も!」とエリス。


「眠気が!」とパール。


「いい気持ちになって!」とルビー。


 イヴの囁きが想定より広範囲に届いていた。


「……制御が——」


「どうする」とライトが言った。


「……もっと強く歌えば、全員を眠りに」


「駄目だ。増やすな」


「……でも、今の状態では——」


 イヴが口を押さえたが、声が漏れた。


 全員の目がとろんとした。


 ライトが即座に精神安定魔法を全員に展開した。


「……(少し動揺しながら)ありがとう」


「制御の練習は俺と二人の時だけにしろ」


「……ごめんなさい。あなただけは影響を受けないから——」


「俺も少し影響を受けた」


「……え? でも正気で」


「正気だ。でも”嬉しい”という感情が増幅した。お前の声は俺の感情を動かす」


「……(顔が赤くなる)ごめんなさい」


「謝らなくていい。ただ、二人の時だけにしてくれ」


「……なぜ二人の時なら」


「俺が対処できるからだ。他の人には対処が難しい」


「……(囁く)本当にそれだけの理由?」


「……」


「……(もう少し囁く)」


「……それだけではないかもしれない」


「……(顔が真っ赤)ありがとう、正直に言ってくれて」


-----


◆第10話「錬金魔法の失敗とセシリアの涙」


 セシリアが実験中に失敗した。


 珍しいことだった。


「……どうした」


「……失敗しました。初めて」


「何の実験だ」


「……前世の理論を応用した、究極の錬金術。物質を魔力そのものに変換する」


「それは難易度が高い。失敗して当然だ」


「でも……クレアさんは今日、装置の改良に成功していました。私は失敗した。初めて、負けた気がして」


「一度の失敗で負けとは言えない」


「……私は勝ちたい人間なんです。いつも。勝てない自分が怖い」


「なぜ勝ちたい」


「……弱いと、必要とされないから。錬金魔法は地味で、目立たなくて、勝負事でも直接的に使えなくて。だから結果で証明しないといけないと思って」


「クレアはどうだ」


「……え?」


「クレアは爆発しながら発明を続けている。結果だけじゃなく、過程も大切にしている」


「……そうですね」


「お前の錬金魔法は結果だけじゃない。過程の美しさがある。さっき見た失敗の実験にも、美しい術式があった」


「……美しい? 失敗なのに?」


「失敗は結果だ。術式は過程だ。別の話だ」


 セシリアが眼鏡を外して目を押さえた。


「……泣きそうです」


「泣いていい」


「……負けた時に泣く習慣がないので、泣き方が分からなくて」


「そのまま泣けばいい」


「……(少し泣く)……ありがとうございます。あなたに会えてよかった」


「こちらこそ。お前の錬金魔法は本物だ」


「……また実験します。今度は成功させます」


「応援している」


「……一緒に見てもらえますか。成功した時に」


「いつでも来い」


「……約束ですよ」


-----


◆第11話「温泉合宿・四年生最後の大混乱」


 四年生・最後の魔力回復合宿が始まった。


「今年が最後の合宿だ」


《感慨深うございますな》


「今年こそ静かに過ごしたい」


《四年連続で同じことを》


「四年連続で裏切られた」


《今年もでございましょう》


-----


 初日の夜。


 ライトが脱衣所に向かうと、ドアの前にカナが立っていた。


「カナ、なぜここにいる」


「時間を間違えました! 表示が分かりにくくて!」


「まだ中に入っていないか」


「入ってません! でも……うしろを振り向いたら、後ろの壁になぜか鏡があって」


「鏡が?」


「そこに、ちょうど中の様子が——」


「……見えたのか」


「(真っ赤)……一瞬だけ」


「誰がいた」


「……シャルさんと……エリスさんが……お話ししてて……」


「それだけか」


「……それだけです!! 私はすぐに目を逸らしました!!」


「そうか」


「あなたに言うことじゃなかったかもしれませんが、言わないと気まずくて!!」


「正直でいい。今夜のことは忘れてくれ」


「はい!!」


-----


 二日目の朝の露天風呂。


 今年も事件は起きた。


 ルビーが「朝日の出る時間に露天風呂で黎明魔法を使うと効果が三倍!」と計算して、早朝に男湯の時間帯に入ろうとした。


「……ルビー」


「ライトさん!! 時間を間違えました!!」


「四年連続で誰かが時間を間違えている」


「え!? 毎年!?」


「毎年だ」


「……入ってないです!! ドアの前で気づいたんです!!」


「そうか。入口から離れろ」


「はい!! ……あの」


「何だ」


「……ライトさんは中に入ってますか」


「入る前だ」


「……よかった。見られてなかった(ほっとする)」


「俺が見ることはない」


「……それは分かってます! でも、もし万が一そういうことになってたら死ぬほど恥ずかしいので!!」


「そうならないように時間を守れ」


「はい!! ……ライトさん」


「何だ」


「……あなたって、こういう時に怒らないですね。毎回」


「お前が悪意でしたわけじゃない。怒る理由がない」


「……(小声)やっぱり好きです、そういうところ」


「聞こえた」


「聞こえましたか!!!?」


「聞こえた」


「わーーーー!!!!」


 ルビーが真っ赤になって走り去った。


-----


 二日目の夜、クレアとセシリアが合同で「防水魔道具の実験」をしようとした。


「今年こそ温泉で実験しても爆発しない装置を作りました!!」とクレア。


「私の錬金術で防水コーティングをしました!!」とセシリア。


「二人の合作なら安全なのでは」とライトが言った。


「安全です!!」「安全です!!」


 爆発した。


 四年連続。暖簾が吹き飛んだ。


「「なぜ!!!!」」


「「クレェェェェァ!!!!セシリィィィィァ!!!!」」


 レイアとルナの怒声が温泉地に轟いた。


 ライトはノアと天文台……ではなく、今年はカナと屋上で夜空を見ていた。


「……毎年爆発させてるんですか、あの人たちは」とカナが言った。


「毎年だ」


「すごいですね」


「ある意味で才能だ」


「……(笑う)あなたってたまに面白いこと言いますね」


「そうか」


「……今夜は爆発から逃げてよかったです」


「運がよかった」


「……一緒に逃げてくれたから、運がよかったんですよ」


「そうかもしれない」


-----


◆第12話「パールの深海と故郷の海」(感動エピソード)


 パールが授業中に集中できていないことに、ライトは気づいていた。


「どうした」


「……なんでもないです」


「なんでもある顔だ」


「……(少し間)……海の夢を見ました。故郷の海の」


「故郷はどこだ」


「……ずっと海の近くにいて。深海魔法が使えたのも、海育ちだからで。でも学園に来てから、ずっと海に戻ってないんです」


「会いたいのか」


「……海が会いたいって言ってる気がします。深海魔法を通じて。海の魔力が、呼んでる感じがして」


「それは本物の感覚だ。深海魔法使いは海と繋がっている」


「……ですよね。でも、ここを離れるのも嫌で。両方大事で、どうしたらいいか分からなくて」


 ライトは少し考えた。


「来月の連休に、一緒に海に行くか」


「え?」


「お前だけじゃない。希望者全員で。合宿的に」


「……本当に?」


「アリアに段取りさせる」


「……私のために?」


「お前のためと、俺の目的のためと両方だ」


「俺の目的?」


「深海魔法の研究をしたい。実際の海で実践すれば、前世では得られなかったデータが取れる」


「……研究の口実にされてますか?」


「半々だ」


「……(笑う)正直でいいですね、あなたは」


「嘘をつく方が面倒だ」


「……行きます! 海に! みんなで!」


「そうしろ」


 パールが初めて、年相応に、子供っぽく飛び上がって喜んだ。


「……お兄——」


「?」


「……(真っ赤)……なんでもないです!!!」


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   第四章 各地の別れと繋がる縁

   (第13話~第16話)


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◆第13話「海の合宿と全員水没事件」


 連休の海合宿が始まった。


 エルヴィア王国の南岸、「星詠みの浜」という静かな海岸に全員で来た。


「きれい!!」とカナが真っ先に叫んだ。


「海だ……(目を輝かせるパール)」


「……星が海に映っている」とノアが言った。


「泳ぐか!!」とルビーが飛び出した。


「服のままで飛び込むな」とライトが言った。


「あ!!」


 すでに遅かった。ルビーが海に飛び込んだ。


-----


 パールが海に入った瞬間、深海魔法が爆発的に解放された。


「……わあ」


 パールを中心に、海の色が変わった。深い青が広がり、海の底から光が湧き上がる。


「……これが故郷の感覚です。忘れてた」


「魔力が安定している」とライトが言った。


「……海にいると、全部ほぐれる。研ぎ澄まされる」


「故郷の魔力と共鳴しているんだろう」


「……ライト、一緒に潜りませんか。深いところまで」


「海の底にか」


「……私の魔法で、二人分の呼吸を確保できます。前世の記憶と私の深海魔法が混ざったら、海の底で何が見えるか知りたくて」


「面白い実験だ」


「……研究ですか、これ」


「研究と興味の両方だ」


「……(笑う)行きましょう」


-----


 海の底は静かだった。


 二人で海底を歩いた。


 古代の沈没船があった。


「……前世で知っているか?」とパールが聞いた。


「二百年前の大陸連合の艦隊船だ。魔力嵐で沈んだ」


「……ここに来る人はいないでしょうね。深すぎるから」


「俺たちが初めてかもしれない」


「……初めての場所に、あなたと来られてよかったです」


「俺もだ」


「……(顔が水の中でも赤い)…私、あなたのことが好きです」


「聞こえた」


「……水の中だから聞こえなかったことにしてほしかったです」


「水中でも声は届く」


「……知ってます! でも!!」


「大切だ。それは本当だ」


「……(ぽこぽこと泡を出す)……ありがとう……」


-----


 浜辺に戻ると、カナが太陽魔法で全員を乾かしていた。


「はい、乾燥! 乾燥!」


「カナさん、ありがとうございます!」


「どういたしまして! って——」


 乾かす勢いが強すぎて、セシリアの眼鏡が飛んだ。


「眼鏡が!!」


「ごめんなさい!!」


「錬金術で直せますが、度数が変わったら困ります!!」


 ウィンが幻影で眼鏡の代わりを作った。


「……これで当面は」


「幻影の眼鏡!? 見えるんですか!?」


「……幻影でも光の屈折は再現できる。ちゃんと見えると思う」


「……わあ、見えます!! すごい!!」


「……(ほんの少し嬉しそう)」


-----


◆第14話「イヴの歌と奇跡の夜」(感動エピソード)


 海合宿の最後の夜、焚き火を囲んで全員が集まった。


 ミントがピアノを持ってきていた。


「みんなで音楽を!」


 ミントが弾き始めた。ライトが魔法で音を色にした。


 しばらくして、イヴが立ち上がった。


「……一つだけ、歌っていいか」


 全員が止まった。「歌わせてはいけない人」が歌うと言っていた。


「……大丈夫なのか」とライトが言った。


「……あなたがそばにいれば、制御できる気がする」


「制御できない場合は俺が止める」


「……うん。でも止めないでほしい。最後まで歌いたい」


「……分かった。ただし全員に精神安定魔法を展開する」


「……ありがとう」


 イヴが歌い始めた。


 最初は静かな、囁くような歌声だった。


 それが少しずつ大きくなり、海の音と混ざり合い、ミントのピアノと重なり、ライトの魔法の光と溶け合った。


 全員が動けなくなった。


 動けないのは催眠ではなく——ただ、美しくて、動けなかった。


 涙を流している人がいた。シャルだった。


 次にエリスが泣いた。


 次にレイアが静かに目を閉じた。


 次に、全員が——それぞれの形で、何かを感じていた。


 イヴが歌い終わった。


 長い沈黙。


 「……ありがとう」とシャルが言った。


 「きれいだった」とエリスが言った。


 「また歌ってほしい」とルナが言った。


 イヴが振り向いてライトを見た。


「……止めなかった」


「止める理由がなかった」


「……みんなが泣いてる。制御失敗した?」


「制御は成功した。ただお前の歌が、みんなの中にあった感情を引き出しただけだ」


「……それは、いいことだった?」


「いいことだった」


「……(長い沈黙)……ありがとう、そばにいてくれて」


「お前が歌えてよかった」


「……うん。初めて、思い切り歌えた。あなたがいたから」


-----


◆第15話「ヴィオラの時間と最後の午後」


 四年生の最後の学期が始まった。


 ヴィオラが珍しく早足で歩いていた。


「……どうした。いつものんびりしているのに」


「……ライト」


「何だ」


「……時間が速くなってきた」


「時間魔法が乱れているか」


「……魔法じゃなくて。楽しい時間の主観的な速さ。来年が近づいてるから」


「そうか」


「……怖い、というか……勿体ない、というか」


「どちらだ」


「……両方。でも……ヴィオラの哲学では”急ぐより待った方が早い”なので、急がない」


「急がなくていい」


「……でも、一つだけ急ぐことがある」


「何だ」


「……あなたに言いたいことがあって。来年になったら言えないかもしれないから、今言う」


「聞いている」


「……あなたといる時間は、全部の時間の中で一番価値がある。時間魔法使いとして、本当にそう思う」


「そうか」


「……それだけじゃなくて、好きです。ずっと」


「知っている」


「……今回は”知っている”だけじゃなくて、あなたの言葉が聞きたい」


「……大切だ。お前との時間も、同じく」


「……(ゆっくり微笑む)ありがとう。それで十分」


「急がなくていいと言ったが」


「……急がなかったつもり。二学期かけてゆっくり言いました」


「そうか。だいぶ待たせた」


「……待つのは得意なので」


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◆第16話「ラナの飛翔と地上への宣言」(感動エピソード)


 学園最後の「魔法発表会」が開催された。


 各生徒が今年の成果を発表する場で、ラナが空からの演技を披露することになった。


「今年は地上まで降りてくるパフォーマンスをします」とラナが言った。


「地上まで?」とテスが言った。


「……今まで空から降りてこないパフォーマンスだったので。今年は最後まで降りてくる」


「それは進歩だ」とライトが言った。


「……あなたがいるから、できる気がした」


-----


 発表当日。


 ラナが高い空から演技を始めた。


 翼を広げて、旋回して、急降下して——


 地面に近づくにつれて、ラナの速度が少し落ちた。


 一瞬、怖さが見えた。


 でも——降りてきた。


 地面に足をつけた瞬間、拍手が起きた。


 ラナが泣いていた。


「……泣かないようにしようと思ってたのに」


「よかった」とライトが言った。


「……はい。三年かかりましたけど、降りてこられました」


「地上はどうだった」


「……こわかった。でも」


「でも?」


「……あなたがいたから、こわくなかった」


「ここにいた」


「……うん。見えてたから。下から見てるライトが。それで降りられた」


「お前が降りたんだ」


「……背中を押してくれたのはあなたで」


「お前が自分で飛んで、自分で降りた」


「……(泣きながら笑う)……ありがとう。ここに連れてきてくれて、ここにいてくれて」


「俺の方がありがとうだ」


「なぜ?」


「お前が地上を好きになってくれた。それが嬉しかった」


「……(また泣く)もうやだ、泣きすぎる」


「泣いていい。本物の涙だ」


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   第五章 世界への扉と卒業の足音

   (第17話~第20話)


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◆第17話「世界魔法統括機関・最終決断」


 世界魔法統括機関への就任について、ライトが最終答弁を求められた。


 各国の代表が集まる場で、ライトが話した。


「一つ条件がある」


「何でしょうか」とエルヴィア王国の外交官が言った。


「この組織は、俺一人のためのものではない。ここに集まった全員の力で動かす。各国から代表者を出し、その中の一人として俺が動く。俺が上に立つのではない」


「それは……代表という立場と矛盾しませんか」


「代表とは代弁者だ。君主ではない。俺は各国の魔法使いの意見を代弁する。それなら引き受ける」


 各国の代表が顔を見合わせた。


「……それはつまり、あなたが世界の魔法使いの”声”になるということですか」


「そうだ。俺一人の声ではなく、みんなの声を束ねる」


 長い沈黙の後、全員が頷いた。


「……承認します」


-----


 後で、全員が集まった。


「決めたわね」とエリスが言った。


「決めた」


「……一緒に行きたい人は?」とシャルが言った。


「学園が終わったら、行きたい人は来い。強制ではない」


「強制じゃなくても行く」とルナが言った。


「私も」とカナが言った。


「私はサンローゼと行き来することになるけど、繋がりは続ける」とエリスが言った。


「白蓮から動けないが、定期的に来る」とユイが言った。


「月白から影で来れる」とツキが言った。


「毎週料理を送る!!」とリナが言った。


「毎週は多い」


「じゃあ毎日!!」


「増えている」


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◆第18話「ウィンの幻影と本物の告白」


 卒業式まで一ヶ月を切った夜、ウィンがライトを呼んだ。


「……見せたいものがある」


「何だ」


「……一年間で作った幻影の全部。最高傑作を今夜だけ見せる」


 ウィンが魔法を発動した。


 幻影が広がった。


 学園の一年間が、全部幻影で再現された。


 入学式の日、温室でのセラとの出会い、天文台でのノアとの夜、音楽室でのミントの演奏、海の底でのパールとの会話、焚き火でのイヴの歌——


 全部、ウィンが見ていた景色だった。


「……ずっと見てたのか」とライトが言った。


「……幻影魔法は記憶と連動する。見た景色を幻影にできる。一年間、あなたのそばで見ていたから、全部ある」


「これは俺の記録か」


「……あなたの、と言うより——私が見たかったものの記録。あなたが誰かと話す時の顔。誰かを助ける時の手。誰かを見る時の目」


「……そんなものをずっと見ていたか」


「……見ていた。好きだったから」


「そうか」


「……今、幻影を作るの、怖くないです。あなたのことは本物の方がずっと好きだから」


「最初は幻影の俺を作れなかったと言っていた」


「……今は作れます。でも作らない。本物がいるから」


「それでいい」


「……好きです。伝えておきたかった」


「大切だ。それは変わらない」


「……それで十分。幻影より本物があるから」


 ウィンが幻影を消した。


 静かな夜だった。


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◆第19話「ルビーの夢と夜明けの意味」(感動エピソード)


 ルビーが落ち込んでいた。


「どうした」


「……模擬戦で負けました。キアさんに」


「それがなぜ落ち込む理由になる」


「……キアさんって、あなたに教わってる時間が長いじゃないですか。だから強くて。私にはあなたがちゃんと教えてくれてなくて、だから負けたのかな、と」


「俺が原因か」


「……違います。でも……少し、悔しくて」


「キアに教えたことを、お前にも教えようか」


「……え?」


「同じ系統だ。教えられることはある」


「……でも、私が拗ねてるみたいで恥ずかしいです」


「拗ねていない。強くなりたいと言っているだけだ」


「……そう聞こえましたか」


「そう聞こえた」


 ルビーが少し間を置いた。


「……ライト、私が黎明魔法を好きな理由、知りたいですか」


「聞く」


「……母が好きだった魔法なんです。母は黎明魔法使いで。早くに亡くなって。でも母が夜明けの光を使ってた記憶だけある。だから私も、と思って」


「……そうか」


「……世界最強になるって言うのも、母のためです。母が使ってた魔法で、世界一になれたら——母が喜ぶかなと思って」


「喜ぶだろう」


「……そう思いますか」


「前世で何百人も弟子を育てた。弟子が成長した時、喜ばない師はいない。親も同じだ」


「……(目が赤くなる)……ありがとうございます」


「お前の黎明魔法には、お前の母親の魔力の色がある。大切にしろ」


「……魔力の色が?」


「見えない人には見えないが、俺には見える。確かに受け継いでいる」


 ルビーが泣いた。ちゃんと泣いた。


「……お母さんに見えてるかな」


「見えている。俺にも見えているんだから」


「……(泣きながら笑う)……あなたって、時々、すごいことをさらっと言いますね」


「事実を言っただけだ」


「……(また泣く)ありがとうございます。大好きです」


「知っている」


「……今日は知ってるって言われても嬉しいです」


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◆第20話「セラと植物と、帰る場所」(感動エピソード)


 卒業式二週間前、セラが温室で一人作業をしていた。


「……どうした。ここ最近、一人が多い」


「……引き継ぎをしています。この温室の植物たちの世話の仕方を、次の管理者に伝えるための記録を作って」


「卒業後は誰が管理する」


「……まだ決まってないんです。だから全部記録しておかないと。この子たちが困らないように」


「お前がここを離れたくないのか」


「……離れたくはないです。でも、仕方ないから」


「何が仕方ない」


「……騎士家に戻ることになりそうで。父が、そろそろ戻ってほしいと」


「お前はどうしたい」


「……ここにいたい。この温室にいたい。でも家の事情が」


「断れないのか」


「……家族に迷惑をかけたくないので」


 ライトは少し考えた。


「セラ、植物魔法を世界規模で使う組織がどこかにあれば、お前の才能は活かせる場所があるか」


「……はい。世界の植物ネットワークを管理できれば、環境の変化も農作物の異変も早期に察知できます。前回の三国の魔力消失も、もっと早く気づけたはずで」


「それを組み込んだ機関があるとしたら」


「……え?」


「世界魔法統括機関に、環境魔法部門を設ける。お前がそこを担当する。家族への仕送りも組織から出る。騎士家への説明も俺がする」


「……ライト」


「どうだ」


「……そんなことを、私のために」


「お前の才能を使わないのは勿体ない。それが理由だ」


「……(泣きそう)……植物が喜んでる」


「何と言っている」


「……“よかったね”って」


「俺にも聞こえる気がする」


「……(泣く)……ありがとう。あなたに出会えてよかった。この温室に来てくれてよかった」


「迷い込んだだけだが」


「……(笑う)それでも来てくれた。それだけで十分です」


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   第六章 卒業と、世界の端の約束

   (第21話~第24話)


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◆第21話「卒業式前夜の大騒動・最終版」


 卒業式の前夜。


 学園中が準備で賑わっていた。


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 ライトが廊下を歩いていると、カナが向かいから走ってきた。


「ライト!! 明日の衣装の最終確認を——」


 カナが足を滑らせた。


「きゃ!!」


 ライトが反射的に手を伸ばした。


 カナがライトの腕に引っかかった。


「……(顔が近い)……大丈夫か」


「……大丈夫……ですけど……また……」


「また?」


「……また近い距離になってしまって……」


「滑ったのはお前だ」


「……分かってますけど!! なんで毎回こうなるの!!」


「巡り合わせが悪い」


「悪いの!? 良いのか悪いのか……!!」


「お前はどう思う」


「……(赤い)……どちらかというと……よくはないですけど……わるくもない……」


「そうか」


「……そうかって言わないでください!!」


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 パールが暗い廊下で何かを探していた。


「何を探している」


「……イヤリングを落として。転んだ時に」


「転んだのか。大丈夫か」


「大丈夫です!……あ、あったかも——」


 パールが屈んだ拍子に、再びバランスを崩した。


 ライトが支えた。


「……また支えてもらって……」


「イヤリングはそこだ」とライトが指さした。


「……あ、ありました」


「怪我はないか」


「ないです……ありがとうございます……」


「明日は気をつけろ」


「はい……あの」


「何だ」


「……前から思ってたんですけど、支えてもらうの、嫌じゃないです(小声)」


「聞こえた」


「……(真っ赤)お兄——じゃなくて!! ライトさん!!」


「わかった、わかった」


「……(しばらく赤い顔のまま黙っている)……好き、です」


「知っている」


「……(さらに赤い)」


-----


 深夜、音楽室でミントが一人練習していた。


「最後の夜に弾きたくて」


「何を弾く」


「……みんなの音。一年間で聞いた、全員の魔力の音の集大成を」


「全員の?」


「……はい。一人ひとり、音が違うんです。ライトさんが基底低音で、シャルさんが高い弦で、エリスさんが炎みたいで——全部混ぜると、すごく複雑でとてもきれいな和音になります」


「聞かせてくれ」


「……聞いてくれますか。一人じゃ弾けなかったので、魔法で響かせますが——魔力を少し使ってもらえますか。あなたの音があると、全部が繋がるので」


「わかった」


 ミントが弾き始め、ライトが魔法を展開した。


 音楽が満ちた。


 それは確かに、全員の音がした。


 ライトには音は聞こえない。でも——確かに、全員がそこにいる気がした。


「……きれいですか」とミントが弾きながら言った。


「きれいだ」


「……見えますか、音が」


「見える」とライトは、少し嘘をついた。


「……(嬉しそうに弾く)よかった」


 ライトが嘘をついたのは珍しいことだった。でもそれは嘘ではなかったかもしれない。


 確かに何かが、見えた気がした。


-----


◆第22話「卒業式・春の光の中で」


 卒業式の朝。


 空は晴れていた。


 桜が満開だった。


 毎年集まった桜の木の下に、今年も全員が集まった。


-----


 卒業式が終わった後、全員が外に出た。


 シャルが泣いていた。


「……先生」


「どうした」


「……卒業しても、先生ですか」


「……呼びたければ呼べ」


「……(泣きながら笑う)呼びます。ずっと呼びます。どこにいても」


「そうしろ」


「……先生がいてくれて、本当によかった。魔法だけじゃなくて、全部教えてもらった気がします」


「俺の方が教えてもらった」


「……え?」


「お前たちがいたから、今世の俺がある。それは本当だ」


 シャルがまた泣いた。


-----


 レイアが静かにライトの隣に来た。


「……負けたまま卒業になった」


「四年間、一度も勝てなかったな」


「……悔しい」


「そうだな」


「でも——悔しいと思える相手がいたから、強くなれた」


「それはよかった」


「……次に会う時は、卒業後の話をしましょう。あなたの組織に関わる話もある」


「そうだな」


「……あと」


「何だ」


「……卒業後に言いたいことがある。学生の間は言わないと決めていたことが」


「何だ」


「……卒業後に言う。今日は言わない。でも——待っていてくれますか」


「……待つ」


「……ありがとう」


-----


 エリスが真っすぐライトの前に立った。


「……サンローゼに戻る日が決まった。来月」


「そうか」


「でも——定期的に来る。あなたがどこにいても」


「来い」


「……魔法統括機関にもサンローゼ代表として関わる。だからまた一緒に仕事をする」


「そうだな」


「……それと」


「何だ」


「……学生の間は我慢してたけど、今日でその縛りがなくなったから——ライト、好きよ。ずっと好きだった」


「知っている」


「……今日は”知っている”だけじゃ駄目」


「……俺も」


「……え?」


「お前のことを、大切にしたいと思っている。それは本当だ」


「……(涙)……そういうことは、もっと早く言いなさいよ」


「……今が初めてだ」


「……なんで今!!」


「卒業したからだ」


「……(泣きながら笑う)……ありがとう。やっと」


-----


◆第23話「それぞれの約束」


 卒業式の翌日、全員が最後の朝食を囲んだ。


 リナが全員分の特製料理を用意していた。


「最後の朝ご飯です!! 全員分、全メニュー用意しました!!」


「全メニューとは何品だ」


「……数えてないです!!」


「……(レナがトレーを六枚並べている)」


「レナ先輩、増えてますよ」


「……最後だから」


「最後だから六枚!?」


「……七枚にしようか」


「増やさないでください!!」


-----


 食事の後、一人一人が話した。


「ライト、私は白蓮国に戻るけど——毎月必ず連絡する。そして年に一度は必ず会いに来る」とユイが言った。


「そうしろ」


「……約束よ」


「約束だ」


「……(刀に誓う仕草)」


-----


「……私も月白国に戻るけど——満月の夜は影の中から会いに来る」とツキが言った。


「来い」


「……(こくり)」


「……毎月の満月に来るのか」


「……毎月」


「それは結構な頻度だ」


「……(無表情で)好きだから」


「そうか」


-----


「私は組織に関わるわ。それ以外は……あなたが行くところについていく」とルナが言った。


「学園を出ても付いてくるのか」


「当然でしょ。四年間負けたのに、追いかけをやめる理由がない」


「……いつか勝てると思っているか」


「思ってる。あなたが弱くなるより、私が強くなる方が早いから」


「俺は弱くならないぞ」


「……挑戦し続けるということよ。ずっと」


「そうか。楽しみにしている」


-----


 「……ライト」とノアが言った。


「何だ」


「……星が今日、初めて具体的なことを言った」


「何と言った」


「……“これからが始まりだ”と」


「そうか」


「……学園が終わったら、一緒に星を見てほしい。今まで学園の天文台だったけど——世界中の星を、あなたと見たい」


「……付いてくるのか」


「……星がついていけと言っている」


「星の言葉に従うのか」


「……今回だけは、星じゃなくて私が言ってる」


「そうか」


「……(かすかに笑う)……一緒に行っていい?」


「来い」


「……ありがとう」


-----


◆第24話「春の光・全員の答え」(最終話・最大感動エピソード)


 学園最後の日の夕方。


 桜の木の下に、全員が集まった。


 これが最後ではない。でも、この場所での最後だった。


-----


 ライトがフロストを見た。


《ご主人様》


「何だ」


《毎年聞いておりましたが、今年は少し違う問いにいたします》


「何だ」


《今世は——どうでしたか》


 ライトはしばらく考えた。


 前世では三百年、一人だった。


 封印を完成させ、弟子を育て、世界を守り——でも誰かに守られることはなかった。


 今世では四年で——


「……全部、手に入った」


《全部、でございますか》


「前世で手に入らなかったもの、全部だ」


《具体的には》


「誰かのそばにいること。誰かに頼ること。誰かを頼れること。誰かに好かれること。誰かを好きになること。誰かと笑うこと。誰かと泣くこと。誰かのために動くこと。そして——誰かに必要とされること」


《それは、幸せということでございますか》


「……それを幸せと呼ぶのだと、今世で初めて知った」


《前世では知らなかったので?》


「知らなかった。三百年かけても、一人では知れなかった」


《今世では四年で》


「四年で、二十人以上に教えてもらった」


《感謝しておられますか》


「している。全員に」


 フロストが羽を広げた。


《よございました、ご主人様。本当に、よございました》


「……お前も、ありがとう。ずっとそばにいてくれた」


《前世も今世も、ご主人様のそばが一番でございます》


「そうか」


《それは変わりません。これからも》


「……頼む」


-----


 全員が桜の木の下で話していた。


「先生!」とシャルが言った。「これからも先生でいてください」


「そうしろ」とレイアが言った。「私がいつか勝つまで、逃げないでください」


「勝ちに来い」


「……(少し照れながら)それと、もう一つ言っていいか」


「何だ」


「……卒業したら言うと言っていたことを言う」


「聞いている」


「……あなたのことが、好きだ。最初からずっと。ライバルとして、だけじゃなく」


「……知っている」


「……知っていたのか」


「最初から」


「……(少し怒る)なぜ言わなかった」


「お前が自分で言うのを待っていた。二年前と同じ理由だ」


「……二年前?」


「ベルに言ったことと同じだ。プライドが高い人間には、自分で言えるまで待つ方がいい」


「……(真っ赤になる)全部お見通しだったのか」


「全部ではないが、お前のことは分かりやすかった」


「……それは……恥ずかしい……でも」


「でも?」


「……言えてよかった。あなたに」


「そうだな。俺も嬉しかった」


「……(小声)やっと言ってくれた」


-----


 エリスが「また言います」と言った。


「何をだ」


「好きよ。何度でも言う。これからも」


「わかった」


「……わかっただけじゃなくて」


「……俺も、同じだ」


「……(泣く)あなたって本当に言葉が少ない」


「それが俺だ」


「……それでいい。分かった。全部」


-----


 シャルが光の蝶々を飛ばした。今年は数えられないくらい飛んだ。


 カナが太陽魔法で夕陽を少し長くした。


 ノアが夜の星を早めに見せた。


 ミントが最後の曲を弾いた。


 イヴが静かに歌った。


 セラの植物が花を咲かせた。


 ラナが翼を広げて、地上に降りたままでいた。


 パールが海の光を呼んだ。


 ルビーが黎明の光を夕陽に重ねた。


 ウィンが一年間の幻影を最後にもう一度映した。


 セシリアとクレアが合作の魔道具を光らせた。


 ライラが最後のカードを引いた——「世界」のカードだった。


 ヴィオラが時間を少しだけゆっくりにした。


 キアが精密な雷を一本、まっすぐ空に伸ばした。


 アンナが本物の笑顔で笑った。


 ツキが影から完全に出て、光の中で立った。


 メルが本を閉じて空を見た。


 アリアが本物の笑顔で「みんな、ありがとう♪」と言った。


 ルナが木剣を下ろして「ライト、絶対また戦いましょう」と言った。


 ミラの猫が七頭、全員の周りを歩いた。


 マリアが「神よ、ありがとうございます」と言った。


 ベルがライトのすぐ隣に自然に立っていた。


 テスが「今日も最速でしたよ!(涙)」と言った。


 レナが七枚目のトレーを持ってきた——最後だから、と言った。


 イリスが「夢より現実を好きになりました」と言った。


 ユイが刀を収めて「また会いましょう、ライト」と微笑んだ。


 ソフィアが声を上げて笑った——もう迷わずに。


 リナが「みんなの料理を作れてよかった」と泣いた。


 フィアが「また長い付き合いになるわね」と笑った。


 ドーンが日食魔法で夕空に七色の環を作った。


-----


 全員の声が、桜の木の下に溢れた。


 花びらが舞い、蝶々が舞い、光が混ざり、音楽が広がった。


 ライトが空を見上げた。


 前世では三百年、一人で見上げていた空。


 今世では四年で、二十人以上と見ている。


「……これが答えだ」


「何がですか?」とシャルが聞いた。


「一人では見えなかったものが、みんなと一緒だと見える。それが今世で学んだことだ」


「……何が見えるんですか?」


 ライトは少し考えた。


「……幸せだ、ということだ」


 シャルが泣いた。


 レイアが「素直じゃない、と言おうとしたが——今日は素直だ」と言った。


 エリスが「やっと」と言った。


 ルナが「四年かかった」と言った。


 カナが「でも言ってくれた!!」と言った。


 全員が笑った。


 ライトも——笑った。


-----


 春の光が、全員を照らした。


 これで終わりではない。


 ここが始まりだった。


 前世では三百年、孤独の中で世界を守った。


 今世では、二十人以上と一緒に、世界を守っていく。


 それが——今世のライト・アシュトンの、答えだった。


-----


         了


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     完結後記


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「転生魔法学園記」全四期、読んでくださりありがとうございました。


ライトは前世で三百年かけて学べなかったことを、今世で四年間で学びました。


魔法の強さより、誰かのそばにいることの方が、ずっと大切だと。


第一期:「悪くない」

第二期:「幸せだ」

第三期:「これが今世の最初の答えだ」

第四期:「幸せだ、ということだ」


四年間で、世界最強の魔法使いは——

「幸せとはどういうことか」を学びました。


それが、この物語の全てです。


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     登場人物一覧(4期完全版)


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【主人公】

・ライト・アシュトン(18→19歳)

 四年間で、前世では得られなかった全てを手に入れた。

 世界魔法統括機関の初代代表(兼・学園卒業生)。

 笑顔が増えた。前世のアルバートより、今世のライトの方が好き、と全員が言う。


【第一期ヒロイン(卒業組)】

・シャルロット…光の蝶々・数えきれないほどに。「先生」という呼び名を生涯続ける。

・レイア…卒業式の日、四年越しの気持ちを伝えた。組織の顧問として関わる。

・メル…卒業論文が魔法学会で話題に。共著論文はシリーズ化予定。

・アリア…組織の経営面を担う。本物の笑顔が増えた。腹黒さは武器として使っている。

・ルナ…組織の護衛として付いていく。いつかライトに勝つまで挑み続ける。


【第二期ヒロイン(一部卒業・一部継続)】

・エリス…サンローゼ代表として組織に関わる。毎月会いに来ると宣言。

・フィア…組織の医療顧問。百年の縁が、また続く。

・ソフィア…笑顔も涙も自由になった。氷の薔薇は庭師レベルに。

・リナ…世界中に料理魔法を広める活動を組織の中で始める。

・ミラ…闇魔法の普及活動と組織の魔法顧問を兼任。猫が八頭になった。

・ユイ…白蓮国代表として年一で会いに来る。刀と魔法の融合書を出版。

・ノア…組織の星読み顧問。世界中の星を見る旅に同行予定。

・クレア…組織の技術開発部門。設計図が飛ぶのは五年連続。

・イリス…現実を好きになった。組織の夢魔法研究部門。

・テス…組織の機動部隊最速担当。父に認められた魔法剣騎士。

・レナ…組織の医療魔法部門。食堂担当(自称)。

・マリア…組織の聖魔法部門。孤児院支援を続ける。

・ベル…組織の重力工学部門。ライトの隣が定位置になった。

・ツキ…月白国代表。毎月満月の夜に会いに来る。


【第三期ヒロイン(卒業組)】

・セラ…組織の環境魔法部門。植物ネットワークで世界を管理する。

・ラナ…組織の空中偵察部門。地上が好きになった翼使い。

・ドーン…組織の古代魔法研究部門。日食魔法が完成した。

・ミント…組織の音楽魔法文化部門。ライトの魔力の音は永遠に録音し続ける。

・ライラ…組織の占い情報部門。怖い占いも一人で抱えなくなった。

・ヴィオラ…組織の時間魔法研究部門。のんびりは相変わらず。

・キア…組織の戦闘訓練部門。師匠に胸を張れる雷使いになった。

・アンナ…組織の氷花魔法医療部門。本物の笑顔が増えた。


【第四期ヒロイン(新卒業組)】

・カナ・ソレイル…組織の太陽魔法エネルギー部門。一人じゃないことを知った太陽。

・イヴ・ナイトウィスパー…組織の音響魔法情報部門。思い切り歌えるようになった。

・パール・アビス…組織の海洋魔法部門。深海のデータを世界中に。

・セシリア・ゴールドフィールド…組織の錬金魔法開発部門。クレアと合作で前世理論超えを目指す。

・ルビー・ドーンブレイカー…組織の黎明魔法戦闘部門。母の魔法を世界に広める。

・ウィン・シルエット…組織の幻影魔法情報部門。本物のライトのそばで記録を続ける。


【使い魔】

・フロスト…四年間で聞いた「幸せですか」への答えが、四年目に一番長くなった。

 これからも、ご主人様のそばにいる。


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       FINAL END

 【転生魔法学園記】第四期 全24話 完全版

      全シリーズ 完結

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