12.イノシシ戦
超 極 不 定 期 投 稿
すみませんでしたッッッ!!
俺の前にはものすごい勢いでぶつかられ大きく凹んだ壁があった。
凹み方を見るにたぶん巨大なイノシシだ。
どうしよう。
まあ突進して壁を破ろうとするようなやつだし頭はそれほど良くないだろうけど。
でも結構な分厚さで作った壁が何が突進して来たかがわかるくらい凹んでいるから相当なパワーがあることは間違いなしだ。
ホントにやばくないか?これ。
何なら少し前のゴブリン戦並みにやばいかもしれん。
これは逃げたほうが良いのか⁉
でも逃げ切れる自信はない。
「やはりここで退治するしかないか」
もう足止めが出来ている今のうちに退治してしまったほうが早い。
まあ逃げることも出来ないし。
そうと決まれば早々に準備をしなければいけない。
壁もいつまで耐えられるか分からないしね。
まずは万が一壁が破られたときのために時空収納で最低限のものをしまい、触毒丸を構える。
そして金属魔術で鉄塊を出す!
そしたら杭の形をイメージして…
「ゴンッ! ゴッッ!」
クソ。やばい。
今にも壁を破られそうだ。
とりあえず集中しないと。
もういちど杭の形をイメージして…
変形ッ!
「ゴンッッッ! ゴン!」
早く!早く変形しろ!
「ニュッ」
よし! 結構早く変形できた!
そしたらこれを俺の前の巨大イノシシの2000mくらい上空に移動させる!
あとは落とすだけだ!
落ちろ!
「ドゴゴギギガッッ!!!」
「プモオォォォォッッッ!!」
ヤバい!ついに入ってきた!
早く!早く!
杭よ落ちてくれ!
「ブモオオォアアァァァ!!」
突進してきやがった!
避けなければ!
剣術スキルを信じて横に避ける!
よし!避けられた!
イノシシは反対の壁にぶつかってる。
それにしても剣術スキル有能すぎだろ。
というかイノシシ移動したからこれ杭当たらなくない?
うわまじか。
誘導しながら戦わないといけないのか。
「プモオオオオオオォォォ!!」
また突進してきた!
横にジャンプ!
「ドゴオオオォォォ!」
危っな。
回避が遅れてたら壁とイノシシに挟まれてぺっちゃんこだったぞ。
でもちょうどよく上空に作った杭の真下辺りにイノシシが行っている!
なんとかここで固定できればいいんだが…
そうだ、壁で囲めば行けるかもしれない。
しかしあのイノシシをなるべく動かさないようにしたいからな…
よし、イノシシの周りを回って突進させないようにしながらやるか。
ということで走る!
鉄を生み出しながら走る!
「ブモッ⁉」
混乱してやーんの。
かなり馬鹿みたいだな。このイノシシ。
でも走りながら魔術を使うのはやっぱり難しい。
鉄塊はもうほぼ出来ているが、いつもよりやっぱり生み出す速度が遅い。
壁生成にはたぶん結構時間かかるな。
というか杭遅くない?
いくらなんでも遅すぎるでしょ。
いや、余計なことは考えるな。今は壁を作ることだけを考えろ。
よし。鉄塊は生成できた。
次は変形だ。
壁の形をイメージ…って走ってるからイメージしづらい!
集中しろ。俺。
「…!」
よし!イメージ出来たぞ!
あとは変形するのを待ちながら走るだけだ。
あと壁の外に出るのも忘れないようにしよう。
閉じ込められたら終わるからね。
走るぞ!
ーーー1分後ーーーー
ふふふ。
お前は袋の鼠だ。 イノシシよ。
「ブモオオオォォォッッ!!」
どれだけ喚こうが体当たしようが無駄だ。
念のために新しい鉄塊はもう用意してある。
もうお前は何をしようが無駄無駄無駄ァ!
あ。それとイノシシ君。
数秒後に君たぶん死亡するよ。
だって杭がもう見えるところまで来てるんだもの。
「プギャアアアアアァァァ!!!」
あ。お亡くなりになられたっぽい。
ドンドンっていう打撃音もなくなったし。
勝った!
俺は勝った!
なんかすごい達成感!
やったね!
「じゃあ素材回収しに行きますか。」
というわけで鉄の壁を金属魔術で鉄塊に戻して収納っと。
すると思ってた1.2倍くらいでかいイノシシが横たわっていた。
ワオ。
でっか。
でかすぎだろ。
そういえばゴブリンはドロップ品化したのになんでイノシシは死体なんだろう。
まあ、とりあえず収納しますけど。
というか、なんかよく考えてみると明らかに杭が落ちてくるの遅くなかった?
でも速度的にも2000mの高さから落としたと思うんだけど。
まさか外道しn
いや、このことは忘れよう。
忘れておいたほうが身のためだ。
まあ、かなり疲れたし、休憩がてら焚き火をしましょうかね。
なんか地面すごいえぐれてますけど。