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噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第三部 見えぬ脅威編
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初めてのお城

「コマンダー、着陸地点周辺に多数の熱源を確認しました

 目視でも確認。複数の人影と馬、それに馬車が一台見えます」

 

 AI兵の一人がMV-22の機体底面に装備されている

 IDWSと呼ばれる遠隔武器ステーションの操作コンソールについて

 システムを起動させて即応体制をとる

 もう一人のキャビンにいたAI兵は機内後部に移動して

 機内に備え付けてあるドアガンの支柱を展開して

 いつでも撃てるように即応体制で待機に入る


「降下中止。現高度にて水平飛行で警戒態勢

 攻撃はこちらの命令があるまで絶対にするな

 後部ランプも開けるな、風がひどい事になる

 チェニス、ちょっとベルト外してこっちに来て」


 チェニスをIDWSのコンソールに手招きする

 チェニスは慌ててベルトを外すと機内をこちらに走ってくる


「IDWSの光学センサーで降下地点周囲の拡大映像を出して

 チェニス、この映像に映っている兵士の所属がわかる?」


「ランバートン殿、あれは味方だ

 第三近衛中隊、私の直接指揮下にある部隊だよ

 前回、王都から馬車で移動したであろう?

 また移動用の馬車がいると思って手配しておいたのだが

 すっかり迎えを取り消すのを忘れていた。申し訳ない」


「あ、そういえば・・・教会出るときに無線機渡して

 王都との連絡用に1セット置いてきてたからそれ使ったのか

 なるほどね、じゃあバイクは不必要になってしまったわけね」


「いや私はあれに乗るぞ! あんな面白そうな物に乗らないわけがない!」


「あのさ・・・その、第三近衛だっけ? 自分が守るべき相手がさ

 目の前でわけがわからん、謎の物体に乗るの許してくれると思う?」


「・・・・・・・・・ランバートン殿、何か知恵は!」「無い、諦めて」


「私はバイクで行きます!」「私もバイクで風になるの」


 本当、なんか新しい物好きだね皆・・・ところで風って何??

 機長のAI兵に予定通り降下をするが、慎重にゆっくり降りろと指示して

 チェニスに無線で、このデカ物が下りるのに広い空間が必要なことと

 機体の倍の距離は離れていないと危ないので、現地部隊に連絡して

 100m以上後退して着陸ポイントを確保するように伝えてもらう

 機内ではAI兵の動きが慌ただしくなる

 IDWSを収納して着陸態勢に入り、降下コースに乗せて速度を落とす

 エンジンの角度を変えて垂直離着陸モードに変更して、ギアを降ろす

 一応、賓客を乗せているとは伝えてあるので、かなり慎重に

 ゆっくりとした速度で機体が降下し、鈍いショックと共に着陸する

 着陸の反動が収まったところで、後部ランプドアが開放される

 後部ランプドアのドアガンを担当していたAI兵士と、IDWSを担当

 していたAI兵士が着陸と同時に立ち上がり、バイクの固定具を外す


「ほいおつかれ、バルロイとザロス君で外にでて騎士団とやらに挨拶して

 次にチェニスね。これで敵じゃないってわかるだろうから攻撃されない

 問題がなければ捕虜二人とバイクをお尻から降ろすので

 外にでても問題なさそうなら、バルロイ合図宜しく」


 指示通りに2人が先におりて、自己紹介と挨拶をしているのが聞こえる

 私はレミリアとアエルの二人を呼び

 くれぐれも乱暴な運転をしないように

 エンジン出力を不必要にあげて騒音を出さないように

 汚すな 遊ぶな 暴れるな と釘を刺してから自分のバイクに跨る

 しかしあいつら、濃い目のストッキングはかせてるけどさ

 スカートでバイク乗るのに抵抗がないってすごいな。若いからか?


「問題ない、出てきて良いぞ。ただ、そのでかいのでかなり衝撃を受けてる

 不必要に刺激すると混乱するので、ゆっくり出てきてくれ」


 バルロイからの無線がきたので、バイクのエンジンを始動させる

 レミリアとアエルも私に倣ってエンジンを始動させる

 音おかしいぞおまえら? なんで空ぶかしする??

 絶対こいつら玩具だとおもってんぞこれを・・・

 

「玩具じゃないんだから、楽しみ優先して乗らないでよ?

 これすぐぶっ壊れるんだからね、ぶつけたりコケると

 それじゃあ、無線はもうオープンのままでいいから、ついてきて」


 ゆっくりとアクセルを回して機体の外にとろとろと出ていく

 両足を地面につけたまま、半分足で地面を蹴りながら進む

 外に出ると、騎士団がこの世の終わりでも見たような顔でMV-22を見上げ

 その中から出てきた妙な物に跨った私達を呆然と眺めている

 うるさい音をたてるわ、車輪が2個しかない馬無しの乗り物にのっているわ

 彼らからすれば、頭がおかしくなる一歩手前みたいな状態だろうなこりゃ

 機内にいたAI兵2人が、担架に乗せた騎兵隊の指揮官をまず運び出す

 呆然としている近衛の近くで担架を降ろし、敬礼をすると再び機体に戻る

 また担架を運んできて最初に降ろした担架の隣に降ろすと

 敬礼をして機体へと駆け足で戻っていく


「レミリアとアエルは馬車の護衛。レミリアは左側、アエルは右側

 馬車の速度に合わせてゆっくり走って。追い抜いたりしないように」


 そう指示をしたのだが、しょっぱなでそれは無理になった

 馬車や騎兵の馬が、MV-22のエンジン音で驚いていたところに

 今度はバイクのエンジン音が近づいてきたので、完全に混乱状態だった

 こりゃ音にならすまで、バイクで馬のそばは無理だな・・・盲点だった


「ということで、バイク無し。苦労してもってきた意味なかったわ・・・」

 

 レミリアとアエルがかなり必死で抵抗したが、これで街中入ってみろ?

 街中に馬がいたら、あばれ馬になって被害が出るぞ? といったら納得した

 AI兵にバイクを預けて固定作業を指示する

 操縦担当2名にはコックピット待機でいつでも動かせるようにと指示をし

 キャビン担当の2名には機体の周辺安全確保を命じて馬車に乗りこもうとして

 定員4・・つめれば5か・・・仕方ないなこりゃ

 レミリアとアエルと座席に座らせ、ザロス君とチェニスでもう片方の

 座席に座ってもらう。私とバルロイは走って追いつけるので、走ることにした

 近衛が馬の後ろに乗れるといったが、私もバルロイも遠慮した

 馬車が出発して、たらたらと走っていたので、もっと速度を上げるように言う

 御者が速度を上げると付いてくるのがお辛いでしょう? というので

 全く問題が無い、全速でいけ全速でと、私とバルロイに言われて少しムキになる

 馬車が速度をあげて疾走する横を、私もバルロイも問題なく追従する

 近衛がその様子をみて、なんともいえない表情を浮かべていたのが印象的だった

 直ぐに王都の門の近くに到着する。今回は昼なので、普通に通行できるようだ

 ここで馬車が速度を落として、先に近衛の騎兵が門へと近づき、担当の兵士と

 何やら話している。そのまま馬車は停められる事もなく王都の中へと入り

 私はとバルロイは馬車の後ろについて王都へと入る


「前回来た時は夜だったのであんまわからなかったけど、結構賑やかなのね」


「そりゃまあ、この国で一番栄えてる都だからな」


「ところで、先に城いくの? 一旦分かれて、私らだけで行動するの?」


「近衛がこんだけくっついてるんだ、城まで来いってことだろよ」


「私さ、この世界の礼儀作法とかしらないから不味くない?

 不敬罪で拘束とか斬り捨てとか無礼打ちとかされそうなら反撃するよ?」


「そういうことは無いと思うぞ。レイラは嫌だろうが、女神の使徒様だからな」


「あ、そっか。なんかあったらさ、女神の使徒の神罰であるぞとかいって

 ぶちこんでも許されるわけか? それはいい使い方ね」


「・・・頼む、そういう物騒な話は止めてくれ

 冗談のつもりがさっぱりないのが、嫌なほど伝わってくる」


「冗談よ。積極的に殺すつもりはないっていつも言ってるでしょ?

 しかしお城いって何すんだか、私はとっとと荷物渡して耳の提出と

 布地関連の買い出しを済ませたいんだけど、そうはいかないんだろね」


 街中なので、あまり速度を出せずに徒歩よりマシ程度の速度で進む

 馬車の尻を見ながら溜息を吐き出す。どうせこの後絶対面倒な事になる

 質問攻めになるだろうし、嘘だの偽物だのなんだかんだと言掛りも出る

 おそらく鼻もちならない態度の貴族もいるんだろうなと考えるだけで

 憂鬱な気分になる。耐えなきゃいけなし、撃ってもダメなんだよね

 ああ・・・バックレたい・・・マジでバックレたい・・・

 最近マイナス思考ばっかだな、これ私の精神衛生上よくないだろ?


「よし決めた。荷物を降ろしたらとっとと城から出てやることをやろう

 いざとなったら、女神の使徒の命が聞けぬのか? とか言ってやろう」


「ついに開き直りやがったか・・・レイラの気持ちも分からんでもないな

 俺もドラゴン倒して英雄様とやらに祭り上げられた時はそうだったな」


「そうだ、生贄がいたじゃん! 聖剣なんてものが・・・」「やめろおい!」


「由緒正しきエルスリード家の末席だけど男子であるバルロイ様が・・・」


「頼むマジでやめてくれ、何も悪い事してないが謝るから止めてくれ!!」


「ドラゴン討伐の英雄が聖剣まで手中に・・・あれ、これ勇者的なやつ?」


「マジでもう止めてくれ!! このままだと俺の心が砕け散ってしまう!!」


「疾風の聖剣使い 中年勇者バルロイ爆誕! とかキメてみる?」


「お願いしますなんでも言うことききますから、お止め下さいレイラ様!!」


「あ、ガチで詫びいれてきた、これ以上からかうのは危険っぽいな

 しかしだ、躊躇った者は戦場では生き残れないのだよバルロイ君」


「お前いざとなったら俺を囮にして城から逃げ出すつもりかよ!」


 サムズアップとウィンクをバルロイに送り、あとはぎゃーすか言う

 バルロイを無視して反応を楽しんでいたら、あっという間に城についた

 暇つぶしマシーンとしてバルロイって結構有能なんだよね

 お城は深くて幅が広い水堀に囲まれてとても立派に見える

 城壁の高さも厚さも十分で、数発までなら105mm砲クラスなら

 直撃でも崩壊しそうにない頑丈そうな構造をしていた

 城へと続く跳ね橋は降ろされているのだが、その前に詰め所のような

 場所があり、そこで近衛と警備兵らしき兵隊がやりとりをしている

 警備兵らしき兵隊は、馬車のところまで歩いてくると


「規則ですので、申し訳ありませんが確認させて頂きます」


 と、王族であるチェニスの馬車だというのにきっちりチェックをした

 警備体制と職務意識は高いようだし、この前のワグナーの件で

 まだ王都全体が厳戒態勢なのかもしれないなこりゃ

 馬車のチェックが終わると、警備兵らしい2人組は、私とバルロイ

 のところまでやってきて、身元を尋ねてきた

 バルロイが私の代わりに必要な事を答えてくれるが、まあいつも通りだ

 近衛と馬車と私達の全員のチェックが終わるまで15分程かかり

 許可が出たので橋を渡り始めるのだが、一斉に全員がのってはいけない

 らしく、この隊列が渡りきるまでにまた5分以上かかった

 城に入るだけで20分か。もうダルい未来しか見えない・・・

 跳ね橋を渡り切って城門を潜り抜けると、まあお高そうな趣味の前庭

 風の広場のような所につく。ここからは馬車や馬を降りて徒歩らしい

 馬車から、チェニス、ザロフ君、レミリア、アエルが下りてくる

 私とバルロイは、だらだらと降りてきた4人の元に合流する


「で、どこで物出せばいい? 出したら自分の用事を済ませたいんだけど」


「そのだな、ランバートン殿・・・

 陛下がランバートン殿に是非お会いしたいと・・・」


「パス!」「俺もパス!」「「私達もパス!!」」「パスとかいいんですか!?」


「そうか、ザロス君は騎士であったな! よし、代理で会ってきてくれ!」


「自分が代理とかできるわけないでしょ!」「気合と根性で何とかできる!」


「それでどうにかなる事態じゃないですよね??」「どうにかしてみせてくれ!」


 醜い押し付け合いをして、如何にしてこの場から逃げ・・・立ち去るかを

 考えていると、そのチャンスが永遠に奪われた事を知る


「チェニスよ、遠路ご苦労であった。そちらがそなたの報告にあった、使途様か?」


 城の入り口からあきらかに 王様 という恰好をした老人がこちらに歩いてくる

 がっしりとした体躯から大きく響き渡る健康そうな声でチェニスにそう言った

 王様自らきちまったよ畜生! てかでてくんな、帰れ、戻れ! こっち来んな!










 





 

 

気になったのでバイクのことを馬が身近にいる友人に聞いた所


ならさないと最初は、車でもダメだよ

バイクはもっと五月蠅いから無理だよ


と、駄目判定を頂戴したので折角だしたけど封印になりました

もっと先に聞いておけばよかった・・・私アホや・・・


修正履歴

 2019年9月26日 

  使途 を 使徒 に修正。 ご指摘有難う御座いますm(_ _)m

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