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噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第二部 ワグナーの脅威編
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4日振りの一服

 その後の行程でも特に問題はなかった

 レミリアはアルムの村10km.圏内に近づくと、アルベルトに通信を行い

 UAVからのデータとアルベルトのセンサーからの情報を機体で受信し

 横風が強いか・・・太陽の位置的にこっちからのほうが・・・とか

 コックピットの戦術モニターを見ながらぶつくさと検討を始めた

 その結論が出たのか最終侵入コースをアルベルトに伝え

 湖側から着陸侵入するコースをとった

 水面から地面に機体がかかると地面効果の変動で浮力が変わる

 その変化が起きている最中に降下している難易度が高いコースだが

 特に不安を感じる事なく一発でランディングパッドの中心より

 ちょっと南よりに着陸させた。難易度を考えればほぼ満点だ


「レミリアあんたさ

 なんで水平でパッドの上まできてから垂直で降ろさなかったの?

 わざわざ、降下進入とか難易度高いの選んでチャレンジャーだわ」


「あ、いえ、そうじゃないんです。ほら、あの、後ろの二人が・・・」


「あー・・・ホバリングからの降下だと時間かかるし振動が、か

 その配慮ありか・・・95点あげるわ。減点は中心からのズレね」


「やった! じゃあ何かご褒美下さい!」「既に用意してある」「へ??」


「あんた向けのご褒美は既に準備が半分は終わってる。ま、楽しみにしといて」


「あ、はい・・・着陸できるの予想してたんですか?」「してなきゃ任せない」


「レミリア、先降りるからローター圏外に出たの確認してから停止処置してね」


「はーい。わっかりましたー!」


 まずはチェニスを降ろす。それから真っ青な顔でびくびく痙攣しかけている

 バルロイとザロス君を降ろす。最後にハリネズミ君を降ろそうとして

 すーすー寝ていたので、ナップザックに入れたまま背中に担ぐ

 既に外では、アルベルトが車輪止めを噛まして停止処置の準備をしていた

 ジールが近くで燃料の給油の為に待機もしていた。指示しないでもこれか


「レミリア良いわよ。エンジン止めて後はジールに任せちゃって」

 

 チェニスに手で合図をして、ついて来てと伝える

 さすがに機内通話装置なしだと機外付近の騒音だと無線でも会話がきつい

 チェニス、バルロイ、ザロス君は教えたように腰を落として私の後に続く

 ローターの影響圏外にいてもブラックホークのダウンウォッシュは

 かなり厳しい。機体から結構離れても横から吹き付ける

 合成風が強いのが困り者だ

 4人で急造の湖畔の崖の上の石造りの建物に向かう

 いまだに名前すらついてない、施設だの偽装建物だのと呼んでいる建物を

 私は自分の目でしっかり見るのは初めてになるのだが

 オリマーとジールがテキーラとドラッグでブースとかけながら作っただけあって

 中々しっかりとした雰囲気が良い建物に仕上がっている

 

「急造のでっち上げの建物で悪いけど、部屋は用意してあるみたいなので

 チェニスにはアルムの村滞在中はここの一部屋を使ってもらうことになる

 まあ、王族からすれば家畜小屋みたいな物かも知れないけど御容赦を」


「ランバートン殿それは嫌味か? これほど歪みがない建物は王都にもない

 それにこれほどの透明度をもつガラスを贅沢なまでに使っている物もない

 一体、どれほどの金と時間がかかっているのだこの建物には・・・・・」


「チェニス・・・あのな、この建物な・・・

 昼前に作り出して、夕方くらいに出来上がってたぞ・・・外側は」


「バルロイ、流石にその冗談を信じるほど私は馬鹿ではないぞ?」


「冗談ならどれほど良い事か・・・

 俺はレイラがきてから価値観が何度変動したことか・・・」


 チェニスとバルロイは何か雑談が長くなりそうなのでほっとく事にする

 アルベルトを手招きでよんで、不在中の報告を聞く

 特に以前の通信と変わったこともなく、追加の報告もなかったが

 退避による農作業に必要な支援を聞き取りしていないのがわかったので

 ハラペコ小隊に通信して直ぐに聞き取りを始めるように指示をだす

 それと朝食がまだなので、我々の分があるかを聞いたら

 既に下にご用意しております という返事だったので

 チェニスとバルロイとザロス君を下に案内してきてくれと頼む

 それとチェニスが王族だと分かると面倒なので

 その事実を知っている者以外がいる場所では、チェイマンの名で呼ぶこと

 これを徹底することと、ハラペコ小隊にも通知して徹底させる事を頼む

 アルベルトはいつものように、微笑みながら畏まりましたと返事をした

 

 私はなんとなく、今は大勢の人の中に行きたくない気分に突然なったので

 施設入り口の階段に腰を下ろして、久々にタバコを取り出した

 ゲーム内ではまったく意味がなく、部屋等に配置して雰囲気演出の為の

 無駄アイテムの一つだったが、普通にパッケージは開くし吸えるようだ

 恐らく紙巻だのパイプだのもあまり発達してないというか

 下手すればその存在がまだ一部地域でしか無いであろうと思って控えていたが

 今なら周囲に人もいないし良いだろうと思って、取り出して火をつける

 久しぶりのニコチンは、体に染み渡るような錯覚を覚えた


「それ、何してるんですか?」


「どあっ!? しまった、レミリアがまだいたか!?」


 エンジン停止処置をして、降りてから律儀に機体チェックをしていた

 レミリアの存在をさっぱり忘れていて、もろに喫煙を見られる


「まあ、別に悪い事してるわけじゃないんだけどね・・・

 私の故郷の悪習慣。体に悪いけど気持ちが少しリラックスする嗜好品よ」


「そんな煙を吸って、苦しくならないんですか?」


「まあ、そういうことはないけどお勧めはしない。体にとにかく悪い

 あー、そっか。私もうそこ気にしなくて良いのか、生身でないし

 ただ、レミリアは離れてたほうがいい。この先っぽから出る煙でも

 体に悪影響があるから、あまり近くに居ないほうがいい」


「そんなちょっとで影響出ちゃうんですか?」


「いや、長く影響下にあるとじわじわ出てくる感じかな」


「じゃあ、今は一緒にいていいですか? なんか、ちょっと行きたくないんです」


「なんで???」


「んー・・・余韻に浸りたい? みたいな? 

 空を始めて自由に飛んで、それも自分の手でそれを操って

 なんだろ・・・あと王都でいろいろあって、今までの人生が変わった?

 ランバートン様に、断られるか馬鹿にされるとおもって悪女の嫉妬の事

 を相談したら、既にもうどうやって倒すかを計画まで考えてたとか

 なんかいろいろごちゃごちゃで、このままお姉ちゃん達にあって話しても

 たぶん、うるさい、そんな下らない話したくないって思っちゃいそうだから」


「ほんとあんたって、損な性格してるわね・・・

 年相応の子供でいりゃいいのに・・・難儀なことで・・・」


 そいえば、行きにコーラのみたいっていってたな

 気圧下がると膨れるから危険なことあるので、駄目っていって出してないな

 インベントリからコーラの缶を取り出して無言で渡す


「有難う御座います」「ほいほい」


 レミリアはコーラをちびちび飲む。私は無言でチェーンスモーキングを続ける

 二人とも黙ったまま、空を眺めて千切れ流れる雲をぼーっと見つめた

 先に沈黙を破ったのは、レミリアだった


「ランバートン様。まだ、ここにきて数日なんですよね?」


「そうね。4日目かな」


「そんなに短期間で、ゴブリン倒して、私達助けて、騎兵隊倒して

 王都にいってワグナー伯爵の手勢倒して、ワグナー伯爵捕まえて

 バルロイ様と夫婦みたいに「殴るぞ」仲良くなって ひいっ!?

 捕虜だったザロスさんと仲良くなって、王子様と仲良くなって

 なんでそんなことできるんですか?」


「さあねぇ・・・私が聞きたいくらいだよ

 私はもっとこう、ガフ君の領地の防衛手伝う代わりに土地少しかりて

 たまにくる山賊とか害獣とか魔物とか撃退しながら畑耕して

 道路と上下水道と風呂の整備して、公衆衛生の意識を浸透させて

 あとは農地改良と品種改良で気長にここを成長させよう

 なーんてことを来た翌日は考えてたはずなのに、これだよ」


「来た翌日にそんなことまで考えてたんですか??」


「バルロイから悪女の嫉妬の事聞いたしね

 伝染病ってのは怖いんだよ。王都にいたとき風邪の話したよね?

 私の世界で100年程前に、スペイン風邪ってのが流行した

 当時は世界大戦って、世界のいくつかの国が同時に戦争をする

 大規模な広域戦争が行われている中でこの風邪が流行してね

 情報の伝達が遅かったのよ、戦争中ってことで色々あって

 それで対応が遅れてね、ひどい数の死者が出た

 最終的にね、5000万から1億人がこの風邪で死んだ

 感染した人はおそらく5億人って言われてる

 伝染病、感染症、こういったのは本当に怖いんだよ・・・・」


「・・・1億人が死ぬ?・・5億人が感染する??・・・

 あの・・ランバートン様の世界は、何人くらい人がいるんですか?」


「私がこの世界に来る前年のデータをうろ覚えでしか覚えてないけど

 たしか70億人~80億人の間だったと思うよ」


「なな・・・じゅう・・・おく・・・・・・」


「これは世界全体での数値ね

 私の国だけで、1億2千万くらいはいたはずだよ」


「そんなに人がいたら、人で大地が溢れて動けなくなっちゃいませんか??」


「そんなことはなかったよ。まあ、東京なんかは建物だらけで地面見えないけど」


「全然想像できないです・・・・・」


「そう? じゃあ見てみる?」「見れるんですか!!」「PTDで見られるよ」


 PTDを取り出して、なんか私のデータエリアに保存してたのないかなと探す

 当たり前だがインターネット接続はできないので

 保存してあるかアップロードしてある動画データしか再生できるものがない

 データエリアを探していると、ドローンで日本を見てみようという番組が

 放送時間と私のプレイ時間がかぶって、ゲーム内にアップしながら見ていた

 時のデータが出てきたので、それを再生する


「これどこだっけ、東京じゃないな・・・あ、これ相模原か?

 まあ、私の国の首都ではないけど人口は比較的多いところ

 首都はこの映像の建物より恐ろしいほど高い建物ばかり建ってる」


 レミリアはPTDを頭突きでも食らわすんじゃないかって勢いでかぶりついて見ている

 瞬きをあまりしていない。まあ、この世界の人間からすれば異常な景色か


「・・・これが・・ランバートン様の世界・・・」



 








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