表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第一部 アルムの村編
7/131

乱入者

 コンソメスープのお替りに胡椒を利かせて食べた衝撃で

 絶叫バード系男子として完全覚醒したガフ君は

 癒し系ワンコ男子のプライドを投げ捨て怒涛の勢いでスープを飲み干した

 そしてついに最後の一品である、ハンバーグへと手を伸ばすのであった


《まあ、予想として、これが一番やばいか・・・・

 心臓麻痺とか脳内出血の可能性があるインパクトっていったらこれだよね

 念のためにメディパック取り出してスタンバっとくのがいいのかな・・・・》


 不測の事態に備えて、インベントリからアイテムを取り出しておく

 SPメディパックという傷や異常の回復、はたまたちぎれた手足の再生

 ぶっちゃけ、死亡していないで心拍が1でも脳波が微弱でもあれば

 このパックを相手になげつければ自動で即座に回復してくれるアイテムである

 その信じられない効能のため、Call to Stormのゲーム内通貨では購入できず

 現実でお金を使ってゲーム内有償通貨をチャージして購入するタイプの

 課金消費アイテムであるため、あまり多くの在庫は無いのだが・・・・

 ここでガフ君に何かあれば、私の異世界人生は初日にしてピンチに陥る


「そ、、それでは、、最後の一品を・・・・・・・」


 ガフ君がフォークとナイフをハンバーグに伸ばす

 フォークで抑えようとしてその先端が肉に容易に沈み込むことに驚く

 そしてナイフを入れようとして、肉の柔らかさに驚きつつ切り分ける

 フォークで切り離した肉片を差し、皿の上のソースをタップリ絡め

 期待を抑えるようにゆっくりと、ゆっくりと口へと肉片を運ぶ


「・・・・・・・・・・ピギャアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!」


 あ、これあれだ、なんか聞いたことある

 あー、なんだっけ、あれ、、、えーっと、あ、思い出した

 池袋にあるナマコタウンってアミューズメント施設にある、レトロゲームだ

 なんか人類の存亡だか姫だかのために、魂をささげて自分がドラゴンになって

 悪い奴らと単身戦うシューティングゲーム、ドラゴンスピリチュアだっけか?

 あれで自機のドラゴンが撃墜されるときの悲鳴だ

 懐かしいなー、、、5年くらい前に会社の帰りに同僚といった時のあれだ

 皆で水族館行こうとしたら、なんか改装中とかで営業してなくて

 じゃあ代わりになんかしようって、ナマコタウンにいってみたものの

 最新のゲームとかさっぱり皆わからなくって、部長がレトロコーナー見つけて

 これはお前らが幼稚園くらいの時にあったゲームだぞとか言われてやったやつだ

 しっかしガフ君、バード系からなんかいろいろすっ飛ばしてドラゴン系ですか

 まったく君はどこまで多彩な才能を秘めているんだ・・・恐ろしい子・・・・


「おいひい。。。おいひいよ。。。。こんらおいひいの、、ぐすっ、、、、」

「え? ちょ、ちょっと、泣きながら食べてるのガフ君???」


 急にガフ君は大粒の涙を止めどなく流し始め、食べるのを止める


「父さんと、、、母さん、、、リュミルにも食べさせてあげたかった・・・・」

「あっ・・・・・・・・・・・・・」


 リュミルという名前は聞き覚えがないけど、たぶん病死した妹さんかな・・・


 よく考えたらガフ君、まだたぶん成人してないし中学生くらいだよね・・・・


 お母様と妹さんが病気で亡くなられたのが5年前っていってたよね・・・・・


 お父様が亡くなられたのが去年で、それからずっと一人ぼっちか・・・・・・


 たぶん、領主の息子だから、村長だからって、今まで頑張ってきたんだろうね

 でも、なんか色々一度に驚いて、僕が頑張らないとって張りつめてきたものが

 ぽろぽろって崩れて、いろいろ思い出しちゃったのかな。なんか悪いことした


 私はガフ君の後ろまで行くと、ぎゅっと抱きしめた

 そのままガフ君の肩の上に顎を軽くのせて口をひらいた


「なんか色々溜めてたものあふれてきちゃったんだね

 ガフ君はまだ若いんだから、そんなに一人で無理しないでもいいんだよ?

 ご飯くらいならまた作ってあげるし、なんか悩みあったら聞くし

 まあ、いきなりフラってきた私がこんなこといってもなんだけど

 村にだって大人はいるんだろうし、頼れる人もいると思うからさ

 あんまり一人で抱え込んで、ため込んで、無理しちゃだめだよ。ね?」

「う、、、ううっ、、、うううっ、、、、あじがど・・・・・・」


 背中から抱きしめた両腕を、ガフ君はすがるように握っていた

 そして私の腕に顔をうめると、嗚咽を漏らして泣き始めた

 まあ、男の子だから泣き顔なんて見られたくないだろうから

 後ろから抱きしめたのは正解だったかな? と思っていたら

 ドガンッ! という激しい衝撃音と共に玄関のドアが開け放たれた


「ガフ、何があったんだ!? ん、お前ガフに何してやがる!」


 なんだろ、トラブルの予感?

 てかおっさん、あんた誰や?

 というか私の現状、ちょっとデンジャー?



 



 







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ