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噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第二部 ワグナーの脅威編
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浮腫 1

 尖塔の開放空間の縁に立つと

 SR-16 CQBカスタム を両手で構えて射撃体勢にはいる

 グーデリアン君に対象の攻撃順位を割り振ってもらう

 さすがに1マガジンでは弾が足りないので

 装填済みのマガジンを5個程取り出して、ポケットに入れておく


「こちらレイラ、これより攻撃を開始する。射撃開始」


 敵の頭に向けてセミオートで次々に射撃していく

 タンッと子気味良い音を上げてSR-16は私の求める結果を叩き出すはずだ

 フルカスタムの+32という馬鹿みたいな資材をかけただけあって

 一発で敵の・・・あれ・・・頭がない・・・・

 ・・・・なにこれ? 着弾したら敵の頭が消失して体が倒れたよ??

 どんな威力だおい!? 30mm.機関砲クラスはあるんじゃないか??

 ただ着弾地点に爆風や着弾衝撃波がそこまでは出てないので

 直撃時のみの威力が強化されているらしいので、そこは安心した

 でも外して市民に当たろうもんなら、いや掠ってもか

 一撃でああなるのか・・・こっわ!?

 誤射したら市民を砂粒に変えるのかと冷や汗をかきながら、射撃を続ける

 

 1マガジンをとりあえず撃ち終わり、マガジン交換をする頃には

 敵もどこからか狙われていると理解したらしくて全力で走り出す

 建物の影等を縫うように遮蔽をしながら教会に接近する者

 周囲の混乱した市民を突き飛ばしてでもとにかく最短で接近する者

 引き返そうとして味方に殴られる者等、敵の動きに混乱が見られる

 発見されるまでがヒットを取りやすいボーナスタイムなので

 その時間を無駄にする事はない。私は冷静に射撃を続けた

 

 2マガジン目を打ち終わる寸前に敵が私を指差した

 敵の残りはもう20人程度しかいないが、彼らは予想外の行動を取った

 彼らは市民達を担ぎ上げて頭上に掲げて私に対して盾のように向け

 そのまま集まって隊列を組み、古代ローマのファランクス戦術のように

 暴れる市民を掲げたまま、教会に向けて走り出したのである

 まずい、この武器ではかすっても市民がおそらく死ぬ

 手足に当たっても部位がふっとばされてショック死か出血死する

 多数の兵士を相手に周囲を気にしないで戦う予想で選んだ武器が

 ここにきて行動を制限する要因になった。自分のばかあああああ


「こちらレイラ、不味い状況。敵が市民を盾にして教会に向かってる

 これ以上の攻撃は危険だ、市民に被害が出る恐れがある」


「了解だ。もう少しで俺もつく、仕方ない、中で仕上げといこう」


「私も武器を変えて下に降りる。バルロイ、教会で合流ね」


 SR-16 CQBカスタムをインベントリに仕舞いこんで、M40-A1を抜く

 このまま尖塔の中にある竪穴をすべりおりようかと思って下をみたが

 地上まで続いているわけではなさそうだった

 中の構造が不明で入り口につくまで時間がかかりそうなので

 そのまま教会の正面入り口あたりに狙いをつけて飛び降りる

 ブラストスラスターで微調整をして着陸寸前に減速をかける

 周囲への被害を考えないなら減速はいらないのだが

 突然の銃撃で頭が消失した死体がごろごろ出るわ

 灰色のローブをきた一団が悲鳴をあげる市民を担ぎ上げて走ってくるわで

 周囲にいた市民はさらにパニック状態になり、もうあちこっちを走っている

 そこに着陸時に破片を周囲にすっとばす無減速着地は被害を出す恐れがある

 

 突然空から落ちてきた人間に、周囲の市民はさらにパニックを起こす

 悲鳴を上げるわ、地面にうずくまるわ、見境なく走り回るわ

 訓練されてない市民の典型的な行動パターンで混乱を広げている

 私はその中を教会に向かって走り出そうとするが

 走って突き飛ばしても下手すりゃ死ぬかも とおもって、仕方なく歩く

 その横を私を尻目に、バルロイがすっとんすっとん蚤みたいに跳んでいった

 そうか、ああすりゃいいのか!と思って、私も人ごみの隙間を狙って跳ぶ

 すっとんすっとん飛び跳ねながら教会の入り口に到達して

 バルロイと並んで扉を開けて中に入って奥を目指す


「何人殺った?」「58人」「相変わらず非常識な数字だな」「武器間違えた」

「どういうことだ?」「威力がありすぎて市民盾にされて撃てなくなった」


 二人で歩いて奥を目指しながら、世間話のように先程の戦闘について話す

 バルロイのおっさんも最初にあった頃とは違って何というか

 その能力を最大限発揮できるようになってきているのでこれでも油断はしてない

 私と会った初日の彼は、なんというか、肉体というより気持ちが死んでた

 今はそういうのは一切ない。あ、こいつは出来る奴だなという雰囲気がある

 なのでこういう無駄話をして無警戒のように見える歩き方をしていても

 こいつなら大丈夫だと安心して一緒に行動できる


「礼拝堂にはいないってことは、あいつらは目的の物がある場所を知ってるよな?」


「まあ、知ってるからこういう計画したんだろうしね

 でも問題は、うちらはその位置を知らない。なので探ろう」


 屈んで床に右の拳をつけてブラストナックルを短信モードにして数度作動させる


「おっさん、PTDで位置確認しといてね」「あいよ」


 PTDに地図データが作成されて表示されていく

 どうやら目的の部屋は、この奥の部屋から階段で地下に向かった先らしい

 しっかし、なんで教会の職員? 聖職者? に一人も合わないんだ?

 というか、この礼拝堂の奥ってたぶん普段は鍵とかかけるはずだよね?

 そんな大事な物しまってあるなら? なのに無施錠? てか扉あいてるし


「あいつらが開けて進んだにしちゃおかしいよね?

 私らさ、あいつらに遅れてるの2分くらいだよね?

 それで扉がこんだけあいてて、まったく追いつけないってないわ

 既に扉は開いてたし、中の人間は処理もしくは買収されてたってことかな?」


「外でも避難誘導やらで教会の人間は見なかったもんな? 

 こりゃ仕込みされてたか買収だな。血の匂いがしないから始末じゃねーだろ」


「ここさ、ちょっと材質が特殊らしくてさ、中の振動取りにくいんだよね

 硬い構造物とかは反射あるからとりやすいけど、人間とか探知できない」


「となると、何人あっちが入り込んだかはわからないか・・・」


「目視で確認した限りでは28人だったけどね」


「58と28で86か。入る前に半数以上失っても退かないか」


「つまりそれなりの覚悟があるってこと

 ここに逃げ込んだのではないのは市民盾にしたからわかってる

 てかさ、盾にした市民はどこよ? つれてった?」


「まあ、それも追いついて調べるしかないな」


「グーデリアン、この地下の最短部へのルート設定

 バルロイ、待ち伏せあるかもしれないから気抜かないでね」


「レイラこそ、考え込んで出し抜かれるなよ」


 それからは二人とも無言で進んだ

 何かがあったとかではないのだが、何となく喋る気にもならなかった

 ただ一定の速度で歩いてルートに沿って進んだ

 特に罠もなく、待ち伏せもなく、なのに追いつく事もなく

 ただ無言で歩き続けること10分。随分と下に降りてきた

 もう5分近く螺旋階段を下り続けている

 地下3階までは、それなりに部屋や通路が存在した

 牢のような所があったり、やたら堅牢な扉があったり

 ここについて調べると異端審問受けるんだろな、という施設が多々あった

 その後は、今折り続けている螺旋階段があるだけで特に何もない

 壁に一定間隔で魔法のランプみたいのがついているおかげで

 光源は問題ないのでおっさんも安心して進める

 妙に振動センサーの具合が悪いのと、前に奇襲を受けたので

 もう対人レーダーを入れっぱなしにしてるが、これも具合が悪い

 閉鎖空間ではレーダーは、乱反射して使い勝手が悪い

 そろそろ降りるの飽きてきた、いらいらしそう という所で

 階段の終わりが見え、開け放たれたままのドアが見えた

 階段を降り切りドアをくぐると、そこに見えたのは

 大理石のような物で作られた、ギリシャの神殿のような施設だった


「これんなもん地下に作って金の無駄遣いでしょうに・・・

 教会の一部と王族しかこれないってのに

 なんでこんな豪華で手間かかってるの地下においてんのよ

 ほんと、金の無駄、労力の無駄、もったいない」


「こりゃ・・・古代文明の施設に少し似てるが違うな

 ああ、こりゃ王国初期の彫刻の特徴があるな・・・・

 王国創世記に作られた遺跡と共通点が多いな」


「バルロイさ、あんた絶対、その知識生かして考古学に貢献すべきだよ」


「それ面白そうだな。ガフが一人でもやっていけるようになったら考える」


 バルロイはそう言うと短刀を抜いた。私もM40-A1を抜く

 バルロイは短刀を持った手をだらんと垂らして歩き出す

 私はM40-A1を握った手の、肘から先を上げて歩き出す

 しばらく歩くと、目の前に祭壇のような物が見えてきた

 祭壇の上にはチェニスが言っていた青く耀く結晶体がある

 そして祭壇の麓には市民や聖職者らしき人々が

 あぐらをかくような状態で縛られて並べられていた

 まあ、逃げ出さないようにするための捕縛としては正しいのか

 私の中のイメージでこの縛り方は、時代劇で番屋で拷問をうける

 盗人のイメージだったので何かしっくりこない


「で? そこの影に隠れてる恥ずかしがりやの誰かさんは何時出てくるの?」


 祭壇の基部の後ろに隠れているであろう、人物に向けて声をかける

 乱反射はむごいが、一応対人レーダーは機能している

 祭壇の基部の裏側に、30名近い反応が固まっているのが探知できた

 てかこの祭壇でかいな・・・この祭壇の中に戦車しまってあるのかね?


「流石に、女神様の使徒には撹乱の魔道具も通じませんか・・・・」


 祭壇基部の裏から、ぞろぞろと灰色のローブをきた集団が出てくる

 ローブの集団は祭壇の前で、一番太った奴が中央に立ち

 残りの奴らは一歩下がってその後ろに兵隊のように並んで姿勢を正している

 デブローブはフードをとり、顔を露にして口を開いた


「私の名は、ヴィンセント・ワグナー。この国の新たなる指導者になる男です

 さあ、女神様の使徒よ。この国を発展させる私に力を貸してくださいませ!」


「・・・バルロイ、こいつ頭おかしいの? てか脳味噌腐ってんだろ?

 そのぶよぶよ太った体、醜い面、誇大妄想丸出しの発言

 お前が民衆と国の為になる要素がマクロファージ程もある?

 初対面の相手にいきなり、説明なしで自己紹介だけで力貸せとか

 こいつ間違いなく頭につまってるの、海綿体と中性脂肪だぞ?

 気持ち悪いから、バルロイ、あんた相手してよ・・・・・・・・・・・」


「・・・レイラ・・・俺も無理だ・・・腐臭を感じるわあれからは・・・」


 


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