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噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第二部 ワグナーの脅威編
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王都への道 2

 アルムの村入り口付近の街道脇に着陸したMH-60Mは

 エンジン出力を落としてローターを回したまま

 私達の搭乗を待っていた

 ハラペコ小隊の残留組も現物を見てみたいというので

 全員でUH-60Mのところまで歩いて移動した

 T700-GE-701Dターボシャフトエンジンの奏でる

 どこかジェットエンジンに似た高音と重低音が混ざった作動音が

 慣れ親しんだCall to Stormの世界を思い出させて懐かしい

 この独特な排気煙の出す少し甘さがある香り

 アイドル状態でも強烈なダウンウォッシュが巻き起こす風

 何もかもが、たった3日前にいたあの世界を思い出させる

 私は先に一度機内に入ると、機内のラックにかかっている

 機内通話用装置がついたヘルメットを2つと

 操縦席に入り、操縦手用のヘルメットをもって一度戻る

 レミリアに操縦手用途のヘルメットを渡し

 バルロイとザロス君に搭乗員用のヘルメットを渡す


「それ頭につけて、中にのったら、壁にそのヘルメットから伸びる

 コードの先っぽ挿すとこあるから、それ挿して

 でないと、うっさくて会話できないから」

 

 バルロイとザロス君は、ぽかーんとしながら うんうんと頷いた

 レミリアに操縦手用のヘルメットを渡し


「レミリアは前の左の席。反対側に回ってドアあけて入って

 入ったらジャック挿すとこわかるわね?」


「これ被ったらなんとなくわかりました! 大丈夫です!」


「じゃあ、乗り込むよ。皆、後まかせたわよ!」


「「「「は・・・はい・・・」」」」


 ハラペコ残留組はUH-60Mに圧倒されて、生返事を返す

 バルロイとザロス君をキャビンに案内して席につかせ

 ベルトをしてから機内通話用のジャックにピンを挿す

 ベルトをしめて、安全を確認してから

 一度外にでてキャビンドアを閉じて、操縦席に回る

 操縦席のドアを開けて機内に入り、機長席に座る

 私は体内に通話装置が内臓されているのでメットは被らない

 ベルトを締めるまえにレミリアのベルトとメットを確認する

 問題がないので自分もベルトを締めて、一度ドアを開け

 ハラペコ残留組に手で機体から離れるように指示を出す

 彼女達が十分に機体から離れた事を確認すると

 ドアを閉めてベルトを再確認して、操縦桿とスロットルに手を置く

 フットペダルに足をかけ、機内の航法装置と電子機器をざっとチェックし

 問題がないので 「離陸するから、ちょっと揺れるからね」 と告げ

 スロットルをゆっくりと開けて上昇する

 この、ふわっというよりはよいしょという気持ち悪い浮遊感と共に

 UH-60Mは離陸して、ゆっくりと加速しながら高度を上げていく

 少し機首を下げて低速で前進しながら高度をあげ、街道沿いを飛ぶ

 湖の上を飛ぶ手もあるのだが、下が地面か水面かで効率が変わる

 地面効果というらしいが、地面の上のほうが効率がいいので

 街道沿いの地面がある場所を飛行ルートにする


「おおおおおお・・・女神様デングリ様・・・とんでますとんでます・・」

「レイラ・・・とんでんぞマジで・・・どうなってんだこれ・・・・」

 

 キャビンの二人は両手でベルトをがっちりとつかみ

 まるで初めてジェットコースターに乗った小学生のような緊張っぷりだ

 レミリアは戦術リンクから一定の知識が付与されているためか

 興奮はしているようだが、副操縦手としてきちんと計器を見ている


「ランバートン様、そろそろ高度500です」

「了解。高度を安定させて巡航にはいる」


 高度500で機体を安定させて、燃料効率が最も良い巡航速度まで加速する

 急に前に傾いて加速したので、後ろから うお とか ひえ とか声がする


「ランバートン様。本当に空を飛んでるんですね!

 お外が真っ暗で何も見えないのが残念だけど・・・・・」


「ん? レミリアのヘルメット、暗視装置ついてんでしょ?

 下ろして使っていいわよ。ただ、緑だから酔わないでね?」

 あ、あと、暗視装置使うなら、計器類暗視装置モードにしてね」


「はい!」


 レミリアがコンソールを弄って、計器類の輝度を下げる

 それからヘルメットの上に跳ね上げられている、暗視装置を下ろして

 緑に塗りたくられて増幅された外の景色を見てキャッキャとはしゃいでいる


「アルベルト聞こえる? こちらは巡航に入った。通信に問題ないわね?」


「はい、よく聞こえております」


「なるべく早く戻るから、申し訳ないけど頼むわね

 ハラペコ残留組には、貴方の珈琲とケーキでもサースしてあげてね

 って! アルベルトに珈琲水筒にいれてもらうのわすれた!!」


「ああああ・・・申し訳ありません、私も忘れておりました

 お帰りになられましたら、淹れ立てをすぐご用意いたしますので・・・」


「いや、こっちのミスだから気にしないで。王都についたら連絡する アウト」


 ひとまず、気流の乱れもないし、対空火器や航空脅威もないので

 オートパイロットに設定してインベントリから缶コーヒーを取り出す


「レミリア、あんたもなんか飲む?」


「あ、えーと、じゃあ、しゅわーのがいいです!」


「あー、あれは空上がるときはやめたほうがいいわね

 お腹にああいうの入ってて高度上げると

 ちょっと問題になる事がある」


「そうなんですか・・・じゃあ、ランバートン様と同じもので!」


「・・・後悔しても知らないわよ」「え?」


 同じ物を取り出して、レミリアに渡す。自分でプルトップをあけて飲んで


「・・・・・ランバートン様・・・すごくにがいです・・・・」


「そりゃそうよ・・・眠気覚ましの超濃いやつだからそれ・・・」


 ふと、キャビンの二人も何か飲むかと思って振り返ると


「女神様デングリ様・・・お助け ウプッ ください・・・」


「ウボッ・・・やばいぞ・・・さっき飲んでたワインとビールが・・・・・」


「お前ら、機内で吐いたら外に放り出すからね?」


「助けて・・・」「やばい・・・」


「・・・・馬とか乗んでしょあんたら? 馬よりましでしょ・・・

 てか男なんだからさ、少しは根性で耐えて頂戴よ・・・1時間くらい」


「レイラ・・・あと何分のこってんだ?・・・・」


「えーと・・・40分くらい」


「酒くれ」「絶対吐くから駄目」「なんか気を紛らわせるものを」「ない」

「ランバートンさん・・首しめて出ないようにして」「それ窒息して死ぬ」

「あ、まてよ・・・乗り物酔いにアレが効くって話聞いたことあったな」

「それを早くくれ・・手遅れになる前に」「私にもそれをはや・ウブッ」


「レミリア、操縦なんとなくわかる?」


「はい。ただ安定させて飛ばすくらいならなんとなーく?」


「ちょっと後ろいってくる。いざとなったらグーデリアン支援してね」


 シートベルトを外してキャビンに行き、インベントリからアレを取り出す


「なんだその・・・赤いのは・・・」「すごい酸っぱい匂いが・・・・・」


「これは私の国の伝統的な保存食で、梅干っていう食べ物だよ

 こいつの成分に肝臓の機能を活性化するものが含まれてて

 それが体内の毒を排出させて平衡感覚を正常に戻す という

 話を聞いたことがある 実際効くかどうか知らないけど

 ってことで試せ。吐き出したらドア開けてお前ら捨てるからね」


「・・・・・・」「・・・・・・・」


 二人に口をあけさせて、大粒の梅干をぽいぽいと放り込む


「ぎょぉぉぉぉぉぉぉっぉぉぉ!」「うぢゅぅぅぅぅぅぅぅ!」


 ・・・・・・いや、確かに苦手な人もいるけどさ、これ

 そこまで、なんか顔が内側にめり込むような恐ろしい状態になって

 あげくになんか、宇宙人でも見たんじゃないかって声上げるか???








 


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