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噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第一部 アルムの村編
5/131

少年と異世界の食事

_________________________

 現状を確認しよう

 目の前に海外の映画に出てくるような暖炉がある

 映画の物よりもうちょっと素朴な感じだが

 基本的な構造は石材で覆われ

 木材を燃焼させる空間がある形状だ

 その前に鉄製の太い支柱が2本が

 1メートル程の間隔で立っている

 鉄の支柱は130センチ程の高さで

 先端はYの字型になっている

 Yの字の棒の間には鉄製の棒が渡してあり

 鉄製の棒にはS字型のような金具が二つ掛けてあり

 鍋の持ち手をS字金具に引っ掛けて使うようだ


 「ガフ君、暖炉で調理する場合

 フライパンはどうやって火にあてて使うの?」


 「そういうのは暖炉の火口から

 火の点いた薪を幾つか手前に掻き出して

 それを小さくまとめて上に乗せて温めて使ってます」


 「ガフ君、申し訳ないのだけど

 私は暖炉での調理は経験がないのよ」


 「大丈夫です、僕が作りますから!」


 「いやいや、それでは申し訳ないから無し

 なので自前の調理器具を使っても構わないかな?」


 「さっきの白い灯りみたいな新しい魔道具ですか!

 是非見てみたいのでお願いします!!」


 「他の調理器具もあまり馴染みがないので

 テーブルをお借りして調理しようと思うのだけど

 テーブル全面使っちゃっても大丈夫?」


 「ぜんぜん問題ないです! お願いします!」


 ガフ君、骨の玩具をもらったワンコのような眼差し

 私がいつかどこかに忘れてきたその純真な瞳

 眩しいぜ、眩しすぎるぜガフ君・・・・・


 「それじゃあ、適当に作るから座って待っててね

 あ、お水はどうしたらいいかな?」


 「暖炉の横の水甕に湯冷ましが入れてあります

 足りなかったら井戸から汲んできて沸かします!」


 水甕を覗くと甕に半分ほど水が入ってるのが見える

 んー、、衛生的にどーなんだろこれ?

 というか一度沸かしたのか味変わってるよね?

 いいや、手持ちでやっちゃおう


 「あー、湯冷ましも私の料理だとつかわないから

 お水も手持ちのでやっちゃうかわ」


 インベントリからまな板と包丁を取り合えず取り出す

 キャベツとモヤシとベーコン、それに

 塩 胡椒 バター サラダ油 コンソメ等の調味料と

 20リットル入りの水ボトルも出す

 鍋はガフ君の家に手頃なのがあったので借りる

 食材は収納する前に洗浄してあるので洗う必要がない

 キャベツを必要な量だけ剥がしてまな板に載せて

 包丁でざく切りにしてお皿を借りて盛っておく

 もやしはタッパーに入っていたので必要量を取り出す

 

 「んで、ここから加熱調理するわけだけど

 暖炉だと多分失敗すると思うんだよね・・・

 なので、私の国の加熱調理器を使うことにします」


 インベントリからポータブルIHコンロを取り出して 


《あ、電気が無いしバッテリー面倒だから変えよう》


 と思い直してひっこめる

 カートリッジ使用型のカセットコンロを取り出して

 テーブルが焦げるといけないので

 断熱プレートも出してその上に設置する

 コンロに鍋をのせて油とバターを投入し

 加熱していいころ合いになった頃に

 ベーコン、キャベツ、モヤシを投入して適当に炒める

 塩コショウをふって味を確かめながら調整し

 野菜が良い具合になったら水を投入して再び加熱

 水が沸騰してきたらコンソメを投入してかき回す

 お手軽コンソメ野菜スープはあとは放って置けば良い


 「火が・・・こんな小さな鉄の箱から・・・

 魔力を加えてないのにずっと燃え続けてる・・・」


 「そのカートリッジ一本で、そうねー・・・

 大体、1時間くらいは連続で燃焼するかな?」

 

 言ってから、一時間って時間単位通じるのかしら? 

 と、時間の単位が違うかもと思ったものの


 「この筒一本で1時間も燃え続けるんですか・・・」


 「そうそう。まあ、家においてるコンロよりは

 火力低いから作れる料理に多少制限があるけどね」


 ガフ君に説明しながら次の作業に取り掛かる

 大きい鍋はスープに使ったあれしかないらしいので

 インベントリから新たに背の高い鍋を取り出し

 こちらはガフ君の家にある暖炉に掛けて貰う

 S字型の釣り具を両側の取ってにつけ水を入れると

 上の鉄棒が撓ってちょっと怖い

 主食の調理はお湯が沸くまでできないので

 おかずの調理をその間にと考えたが、その前に

 スープはもう頃合いがよさそうなので

 遮熱シートを取り出して上に置く

 あとは蓋しときゃ余熱でいい具合になるだろう


 スープが済んだので、オカズに取り掛かることにする

 インベントリから前に作っておいた

 ハンバーグの種が入ったパックを取り出し

 フライパンに油をひいて加熱して頃合いを待つ

 フライパンの温度が適切になったところで

 ハンバーグの種を4個投入して

 焦げないように注意しながら火を入れていく

 ある程度火が入った所でデミグラスソース取り出し

 フライパンに投入して弱火にして少し煮込んでいく


 「レイラさんレイラさん!

 僕こんな美味しい匂い嗅いだの生れて初めてです!」

 

 ガフ君はフライパンに思いっきり顔を近付け

 犬も負けを認めそうな勢いで鼻をひくひくさせて

 香りを吸ってる? 食べてる?

 というかこの鼻の動きはもう犬ってよりあれだ

 ハムスターだ! そうだ、げっ歯類的なやつだ!

 もう常にヒクヒクして煙を少しでも逃さん!

 という感じで吸い込んでいる


 「出来たら食べられるんだから

 そんな香りだけ吸っててもしょうがないでしょうに

 てかね、あんま火の近くで熱された煙とか空気吸うと

 器官とか肺を壊す可能性があるからダメよ」


 ガフ君におでこに軽いデコピンをして

 椅子に座って待つように指示する

 ガフ君は叱られて申し訳なさそうに顔を伏せつつ

 目線だけでこちらを見る


《くっそwwww このガフ少年

 なんで私のツボを心得てるんだおのれwww》


 ガフ少年の観察から料理に気持ちを切り替え 

 フライパンを火から下ろして遮熱シートの上に乗せ

 蓋をしてこちらも余熱調理に回す

 暖炉にかけた鍋の様子を見ると沸騰していたので

 インベントリからマカロニを取り出すと

 ドバーッと大雑把に目分量で投入していく

 ガフ君から借りた大きな木のスプーンでゆっくり回し

 ひっつかないようにしながらゆで上げていく

 一つ掬いだしてゆで具合を確認すると

 程よい硬さになっていたので鍋を火から下す

 

 「あ、ガフ君。これお湯捨てたいんだけどさ

 お湯は何処に捨てれば良いかな?」


 「部屋の端っこのほうにでも

 適当に流してもらえれば大丈夫ですよ」


 「ええええええ!? それはだめだって

 ちょっと外いって捨ててくるわ」


 鍋を抱えて玄関から外に出て

 歩き道でなさそうな場所に茹で汁を捨てる

 借りた木のスプーンしか手元にないので

 湯切りに失敗してマカロニの一部が零れ落ちて

 地面と抱擁の旅に出たので見捨てる

 急いで室内に戻って冷めないうちに仕上げをする

 インベントリから大きめのボウルを取り出して

 茹で上がったマカロニをまず投入する

 次にたっぷりのバターと粉末チーズをかけて

 ボールをゆすってマカロニに絡めて行く

 

 手抜きコンソメスープ

 作り置きハンバーグのデミグラスソース煮ぽい物

 お手軽デブ製造機 マカロニチーズ 

 

 夕食の3品が完成したので盛り付けだ

 ガフ君のお腹から凄い音がしてるので急ぐ事にする

 盛り付けるのにお皿とお椀とフォークが要るので

 それらを出してほしいとお願いすると

 ガフ君は待てを解かれた犬のような勢いで

 食器棚に向かっていった

_________________________

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