表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第一部 アルムの村編
17/131

少年と村長

「んー・・・そのナイフについては、おっさんの顔の負傷への見舞いと

 死ぬまでいじくり倒してからかう料金の前払いってつもりなんで

 村への貢献とかそういうのとは別に考えてもらいたいんだよね」

「なんだその死ぬまでいじくり倒してからかう前払いってのは!!」

 

 相変わらずバルロイのおっさんが些細な事でぎゃーすか五月蝿いので

 袖口からサイコナイフを3本ほど引き抜いて投擲して

 ブレードを展開させないでおっさんをかすめるように飛ばす

 おっさんは椅子から跳ね上がって必死でそれをよけ続ける

 なんかアグレッシブ盆踊りみたいなよくわからないダンスに見える


「やめ ちょ おい ま 切れ おね とめ」

「まあ、いい回避の訓練だから30分くらい頑張ってみて」

「ふざ おま だめ ひえ やば うわ あた」


 おっさんは必死で避けているらしくて、まともに喋れないらしい

 私はガフ君の耳元に顔を寄せると


「大丈夫、刃は展開してないからあたっても ぺち って痛いだけ

 まあ、おっさんうるさいからあれでしばらく黙っててもらいましょ」

「は・・・はい・・・・」

「で、私から村長としてのガフ君に提案したいんだけど良い?」

「提案? 何でしょう?」


「私をこの村で、警備兵兼作業員として雇用してもらえない?

 それで村の住人としての資格と、名目上の雇用による収入が欲しい

 実際に雇用による給与は 支払ったこと にして渡さないでいい

 その支払ったはずのお金は、ガフ君とおっさんで管理して

 村の緊急時の予備費用として蓄えてほしい。


 次にさっきの金塊みたいな物資でよければ、希望対価を払うので

 あまっている土地を売って欲しい。そこに家と畑を作りたい

 この家と畑は実際に住むけど、実質はダミー施設

 本当の目的はその地下に拠点としての基地施設を設けたい」


「え?? お金を払うけど払わない?

 家と畑だけど目的は基地???」


 まあそうだよね、これ聞いてぱっと理解するとか無理だよね


「私はこの村をまだちゃんと見ていないけど

 この村は危ういと感じている

 

 理由は、昨夜あれだけガフ君が絶叫しても、ここに来たのは

 そこの変なダンスを踊ってるおっさんだけしかいない

 それは村の防犯、防衛意識が高くないという証拠

 これが一つ

 

 次に、昨年お父様が亡くなられたってガフ君は言っていた

 盗賊の襲撃だって言ってたから、それから考えられる事は

 この地域の治安は高くはない。悪意をもった襲撃が再び有り得る

 これが二つめ


 最後、ガフ君の家でだけの一日もたっていない生活と

 ガフ君がいっていた、数年前にお母様と妹を失ったという

 流行り病。つまり、伝染病が流行したという事実

 ここでの生活の経験と伝染病の流行の事実から

 この村は衛生管理のレベルが低いと推測した

 おそらく医療レベルも低くて、怪我が元で死ぬ人もいるでしょう


 この3点から、私はこの村の総合的な安全係数を向上させたい

 それが私を助けてくれたガフ君への恩返しに少しでもなるのなら

 そう思ってさっきの提案をした

 

 給与を名目上払うけど、払わずにそちらで貯蓄してというのは

 ガフ君とバルロイのおっさんが、非常時に村人の許可なしで

 また村の財政に負担をかけずに使える、緊急資金が欲しいから

 こういう緊急時に使えるお金があると、出来ることが結構違う

 

 土地を欲しい、家と畑を作って地下に基地を設けるというのは

 私の能力を一定以上使うには、拠点となるマイベースの設置が必要

 そこに大型の設備を設置したり、兵器や車両や兵士を格納できる

 そのために目立たない地下に、最小単位の基地を設営する必要がある


 そしてこれらは私にもメリットがある

 一つ この村の住人として正規に登録してもらい、正規の職を得る事で

 私はこの世界における確固たる身元とその保障を得る事が出来る


 二つ 小規模だとしてもマイベースを設営することで

 制限があって使えない私の技能が使用可能になることで

 私はこの世界で出来る事の選択肢が広がり、生存率を上げる事が出来る

 

 だからこの提案は私にとっても、非常に得られる物が大きいのよ。

 以上が先ほどの提案に対しての説明です。何か質問はありますか?」


 なるべくゆっくり、穏やかな口調で長い説明をして

 サイコナイフを回収しておっさんに指でこちらに来いと指示する

 おっさんはぜーはーと荒い息をしながら、どかっと椅子にすわって

 ガフ君に向かって口を開いた


「ガフ、この馬鹿女の提案、受けたほうがいい」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ