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噂の彼女はフルボーグ ゲーマーOL異世界転生記  作者: 弩理庵
第一部 アルムの村編
1/131

Christmas

閲覧して頂き有難う御座います

初投稿作品なので投稿の仕方に不備があったり

読みにくいレイアウトであるかもしれませんが

良かったら流し読みでもしてやってください


*全編を通じてお色気、性的要素はほぼ皆無です

 ご了承下さい

_________________________


 東京の街にちらちらと雪が舞い降りる

 ビルや街路樹にはイルミネーションが煌き

 街行く人々の表情は笑顔に包まれている

 

 幸せそうな空気が街のあちこちから溢れているが

 多くの人々はこの聖なる日に関して宗教的に

 本来はまったく無関係の立場であるはずなのだが

 宗教? よく分からない。でもお祭りは好きだよ?

 という日本人特有の無頓着な国民性が

 クリスマスというこの日を民族的に受け入れていた


《指揮機より全機に通達 

  降下地点まであと10マイル 

  各機降下準備 各員の奮戦に期待する》


 突如、幸せに満ちた東京の夜空に

 甲高いターボファンエンジンの音が響き渡る

 ターボファンエンジン特有の金属質なその騒音は

 徐々に大きくなりクリスマスソングをかき消して

 都内中心部に広がって行く


《目標地点到達 全機降下開始 

  降下終了後ソロデス大隊は戦闘を開始せよ!》


 東京の夜空をグレー迷彩の大型輸送機の編隊が覆う

 大型輸送機はサイドドアと後部ランプドアを開け放ち

 次々に何かを放出して行く

 放出された何かは夜空に暗色のパラシュートを展開し

 雪に混じって幸せに包まれた街に降りて行く


《ソロデス大隊の諸君、作戦に従い行動せよ

  己が魂の叫びの限り銃弾をぶちこみ

  地球市民と我々の尊厳を守れ!!!!》


 指揮機からの無線が作戦に参加している兵士を鼓舞し

 降下を終えた兵士達はインベントリからこの日の為の

 特別な武器を取り出して、素早く戦闘態勢を整える

 S(ソロ)-()()(シイ) Ohito(オヒト)-Rither(リッサー) マシンガン

 彼らはエイリアンの侵略者に

 そしてエイリアンに支配された同胞に

 決意をもってその銃口を向ける

 

 東京の街を占拠しているリア充星人と

 その洗脳電波に支配された同胞達

 奴らを撃破し救う為には通常の武器では効果がない

 そこでA(Alien) O(Over) T(Technology)を惜しげもなく使用し

 不必要なまでのコストをかけて開発されたのが

 EFF非正式採用突撃銃、S-334である

 感情エネルギー転換機構、J(Jealousy)D(Drive)ユニットを搭載し

 装備した兵士の感情をエネルギーに転換して

 特定の敵と状態異常に対して絶大な攻撃力を発揮する

 JDユニットによって変換されたエネルギーでしか

 リア充星人とその洗脳下にある相手には

 ダメージを与えられない


 憎っくき侵略者を撃滅し

 その支配下におかれた同胞を悪夢から解放する

 皆、その思いを胸に熱い嫉・・覚悟を持って

 この歪んだ作戦に挑んでいた


《こちら第8小隊。道玄坂付近で戦闘を開始!

 宿泊施設の空室待ちで列を成していた敵を殲滅中!》


《こちら第2小隊。渋谷スクランブル交差点で交戦中

  数が多すぎる、誰か援護にきてくれ!》


《こちら第5小隊。現在、新宿大ガード付近で交戦中!

  大隊支援砲による支援砲撃を要請する!

  支援砲の展開はまだか? 早いとこ支援を頼む!》


《こちらハンマーヘッド1 ソロデス大隊の諸君に通達

  15分後に靖国通りに爆撃を行う

  B-1(ランサー)Aの1個飛行大隊による爆撃だ》


《ハンマーヘッド1、プレゼントの中身は何だ?》


《プレゼントはクラスターとナパームのカクテルだ》


《空爆は弾薬費が自腹だってのにそいつぁ剛毅だ!

  貴官のプレゼントを楽しみにしている!》


 大隊支援砲による砲撃も、戦略爆撃機による爆撃も

 リア充星人とその支配下にある人間には効果が無い

 彼らにとってそんなものはもうどうでもいいのだ

 死ねリア充という同じ志を持った彼らにとって

 この戦いは膨大な浪費による年に

 一度の憂さ晴らし的なイベントでしかない

 初心者プレイヤーにとっては

 弾薬費無料の銃でかなり稼げる為に育成支援的な

 サービスとして意味があるのだが

 既にゲームでの成長だ利益だよりも嫉妬が上回る

 プレイ歴の長いプレイヤー達にとっては

 寂しさを紛らわすイベントでしかないのである


 そんな侘しい熱気が支配するこの

 東京フィールドにおいて

 皇居前の道路を完全封鎖して占有した一団は

 野営陣地を設営して天幕やテントを展開し

 簡易なパーティー会場を設けていた

 彼らの大半はCall to Stormのサービス開始時からの

 初期プレイヤーと呼ばれるプレイ歴が長い者達だ

 殆どのプレイヤーが何らかのジャンルで

 プレイヤーランキングにおいて上位に名前を記し

 適当にプレイしていても遊べる領域にある者達だ


「はい、毎年恒例の Merry Christmas!」

「「「「「「「くたばれ、リア充!」」」」」」

 

 一人のプレイヤーの掛け声に

 毎年恒例の返礼が湧き上がる

 彼らはクラッカーの代わりに

 拳銃やら突撃銃やらを乱射し

 テーブルの上に雑多に積み上げるように置かれた

 ジャンクフードやら酒に手を伸ばす

 

 「ボンジリ大王のとこ、今年は何もってきたの?」


 白い空軍タイプの礼服に身を包み

 大型のコートをマントのように着た

 少数派の女性プレイヤーの一人が酒樽を抱えた大男

 に問いかける


 「今年はレア物もってきたんだなこれが

 イスラエル製のMAR290ってゲテモノ持ってきた」


 「何それ? 私初耳だわその兵器」


 「センチュリオン戦車の上に

 電柱みたいなデカさの発射筒4個のっけたレア物」


 「なんだよ大王、微妙にかぶっちまったよ

 俺、MAR240もってきたわ」


 近くでビール片手にポテトをぱくついていた

 別のプレイヤーが会話に混じる


 「そっちはどんな兵器なの?」


 「MAR240のほうは、M4戦車の車体に

 36連ランチャーのっけたレア物」


 「んでんで、レイラは何持ってきたん?」


 「私はそんなレア物じゃないわ

 75式自走多連装発射機もってきたわ」


 「それ結構レアだよ。退役してるし

 威力も射程もないから使う奴もいないし」


 ミリオタ、ゲーオタと呼ばれる

 マニアな趣味の集まりによる会話特有の

 形式番号だの専門用語が当たり前のように

 織り交ぜられる会話を彼らは寛ぎながら楽しんでいた

 彼らの中には現実では家庭があったり

 恋人がいる者も実は多い

 ただ、彼らの多くがそれなりの年齢で

 それなりの地位にいる者だったりする

 この世界における年齢や立場に煩わされない

 会話と集まりは、彼らにとっては寛いで楽しめる

 現実とは違う数少ない場なのである

 はっき言えば、年末年始は仕事に家庭で忙しい彼らの

 忘年会代わりの集まりが、このイベントである


 「てかさ、さっき新宿方面から

 大隊支援砲の支援要請でてなかったっけ?」


 「あー、でてたな。んじゃお仕事しましょうお仕事」


 「長距離砲もってるやつ、仕事の時間だとさ」


 だらだらと該当するプレイヤーが仮想ウィンドを開く

 自分の指揮下のAI兵達に指示を出し

 用意してきた兵器の準備を行わせる


 「どこにぶち込めばいいんだっけ?」


 「新宿大ガードとかいってような気がするから・・・

 新宿駅出口あたりで良いんじゃね?」


 「ほいほい、座標ぷりーず」「転送した」


 天幕の外で、巨大な鋼鉄の塊が

 ディーゼルエンジンやガソリンエンジンの唸りを上げ

 射撃位置へと移動を開始する

 自走榴弾砲やら多連装ロケット発射機やら

 はたまた地対地ミサイルやら戦術弾道弾発射機やら

 多種多様な兵器群れがわたわたと射撃準備を始める 

 それらの準備が整うと、ボンジリ大王が立ち上がり

 片手を上げる皆がその手に注目する


 「全機、射撃待機・・・・・・放て!」


 ボンジリ大王が手を振り下ろして発射を指示する

 他の該当プレイヤーもそれに合わせて

 自分の指揮下のユニットに発射を指示する

 大気を震わす轟音が無数に発生し

 あきらかに、要請に対して過剰な程の火力が

 東京の夜空に消えて行く

 しばらくすると、新宿と思われる方向から

 連続した爆発音と閃光が生じて歓声が上がる


 「ほい、お仕事終わり。次弾装填させ・・・

 イッ・・・・ウギッ!?」


 「ん? どうしたレイラ?」


 「あたまが・・・むねが・・・痛っ・・・ツッ!!」


 「おいレイラ! 大丈夫かおい!」


 突然、痛みを訴えたレイラの体が床に倒れる

 心配そうに声をかけた仲間に返事をする事も無く

 床に倒れた体はバグって表示エラーを起こしたた様に

 モザイク模様が掛かりその輪郭がぼやけ始める

 そして次の瞬間、レイラの体は消え失せていた


 「大王、おかしなことなってんぞ!

 フレンドリストにレイラの名前がない!」


 「ディスコネかと思って私もみたけど

 レイラ姉さんのアカウントでない!」


 「何が起きてんだ?俺は運営に不具合でコールかける

 誰かレイラのRL連絡先知ってる奴いないのか?」

 

 その質問に答える者は誰もいなかった

 突然消えうせたレイラが倒れた床を呆然と眺めながら

 残されたプレイヤー達はレイラの痕跡を求めて

 仮想ウィンドウを操作し続けた

_________________________

ミリタリーとかSFメインの転生物、転移物が大好きで

小説家になろうさんを好みの小説を探してふらふらしています

RTSとFPSの複合無料ゲームがあるのですが

それをモチーフにした転移、転生物を上手い人が書いてくれないかな

この下手な小説を読んで、自分ならもっとすごいのを書いてやるって人が出てくれないかな

そういう思惑で投稿しています

文章が稚拙で文字数が少ないとは思いますが、これはこれで完結まで書いていくつもりです


修正履歴

2019年9月12日

前書きに一文を追加=*全編を通じてお色気、性的要素はほぼ皆無です

           ご了承下さい


2020年11月9日

 レイアウトと一部文章を修正(7インチタブレット縦表示に合わせた修正のテスト)

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