最初はこんなもん
作者の考えている物語をどうしても形としたく投稿させていただきました。自己満足で書かれているのでご了承下さい。
一面に草が生い茂る見渡す限りの野原。その野原にポツンと一本の木が立っていた。木の下には手を組んで頭に敷き、片膝を立てながら眠る人影がある。晴れ渡る青空。暖かな日差しが木の葉の間をすり抜け、眠る人影の顔を照らす。
「.....んん.....」
どうやら眠りから覚めたらしいその人影は、眠そうに目を半開きにし、頭を起こした。
「ここ.....どこだ?」
その人影の正体は20歳の青年。髪の色は茶色も混じっているが全体的に黒く、黒い瞳をした日本人である。目は半開きのままで、どうやらこれが素らしい。
「どうやら作業に没頭し過ぎて..いつの間にか寝ちまってた見たいだな」
「まだ夢の中か...」と呟き、青年は先程と同じ体勢をとり眠りについた。
青年の名は玄城武。趣味はゲームと筋トレ。将来はイラストレーターとなるべく、イラストレーションを学んでいた。
そんな彼は自宅で執筆中疲れて、椅子に座り机に肘を乗せ鉛筆を握ったままの姿勢で寝てしまった。
そんな彼が目を覚ました瞬間視界に映したのは、視界いっぱいに広がる野原と青空だった。
「ふあー、ねみぃー..........夢じゃねぇな、これ」
青年は再び頭を起こし、周囲を見渡した。視界に映ったのはまたしてもこの光景。
夢を見ている途中、これは夢だと理解することがある。その時は大抵すぐ目を覚ます。しかし、何度も同じ光景があり妙に現実感があることから、これは何かおかしいと悟ったのである。
「..........(ここは何処だ? 夢とは違うのは分かる 確か俺は投稿する絵を描いている途中疲れて寝ちまった? でもなんだこれは? 夢じゃない...と思うけど、ならなんなんだこの状況は.....」
しばらく頭を巡らせ、現状の把握に努めていた武。その時、変化が起きた。