第2ノ界:アリスと守護神と天空の城
これからベッタベタの、よくある王道ラブコメになります。
もしかしたらみんなが楽しみにしていたものはこれかなぁ~?
主人公、まい→“守護神”に変わりました。
次からチート×ハーレム×ディストピア感 が出てきます。
―――ドロドロ…
ドロドロ…
まるで、ブラックホールにでも吸い込まれたかのような感覚だ…
俺はどこへ行くのだろうか?
まいは?
まいはどうなっただろうか?
肉体は腐ってしまったが、魂は腐ることなく霊界にいくか。
地縛霊として残ってしまうかのどちらかだ…もしまだ地上に残っているとしたらはやく見つけて助けないと…
まいは態度に出さないけどやっぱり一人は心細くて、どうしたらいいのかわからない子だからな。
俺が
俺だけが
まいを理解できるのだから…
―――まいは幼いころ。どうしようもない少年に目をつけられ、中学からずっといじめにあっていた。
陰口で言われるのも普通で。
まいが使っていた物はなんであれ破壊されたり、隠されたり、捨てられたりしていた。
そういえばあの少年からコンパスの針部分を向けられ、まいはもう少しで刺さりそうになった事もあったな。
―――まいはそんな毎日を変えたいと、教師にいじめにあっていることを報告したが、女教師の癖に「木村さんはいつも友達と楽しそうにしてるじゃない。皆いい子だし、イジメるなんてしないと思うな。それは木村さんの思い込みじゃないの?」とほざきやがった!
―――家族に、母親に話をしても「先生にはちゃんと話したの?」「きっとうまく話せてないから聞いてくれないのよ」などと責任転換だ…!まいの母親はパートをしていて夜遅く帰ってくる。
帰ってくればいつもまいに愚痴を話す癖に、相手の愚痴は聞く気持たない。
しかもまた厄介なのが、その女教師と母親が仲が良いと言うことだ。
―――しかも父は父で、自分のことばかり考えるタイプだ。
借金なんて家族の反対を押し切って詐欺の話に騙され、こうなっても「まあ、しょうがないね。みんなで借金返済しよう」だと。
信用なんて出来ない。
あと、小学生だったまいがまだ車に乗ってない内に発進し、引きずり転ばせた罪。
忘れんからな…
―――姉である愛子なんていじめなんて受けたこともないから、理解なんてできない…彼女はいつも友人たちに囲まれて、毎日が楽しそうにしていたんだ。
―――妹は問題外…
俺はその“借金の種”を利用して苦しめ続けた少年共から離れる為に、家族共々都会に引っ越しさせた。
まいには狭い世界(田舎)で生きるよりも、広くて、もっとたくさんのモノが見れる世界(都会)が一番だと思ったからだ。
しかし、あの“ババア”はわざわざ言ったんだ。
「まいちゃんが転校してから△△△さんがいじめにあって、自殺しちゃった」と。
―――まいは気が付いたら鬱になり、パニック障害に苦しんでしまった。本来ならば精神科に行くなりすれば良いが、親は反対し、ズルズルとただ時を待つばかり…
まいは結局、自分ひとりで乗り越え。体調に気を付けながら生きて、生きて、傷つけながら生きてきた。
―――まいは、自分を守るために絵を始めた。
物語を描いて、自分が感じたことを作品にしようと思ったんだ。
同じように苦しんだ人を、少しでも多く、希望を持って生きてもらうために。
まいの生きる希望だったんだ―――
俺は、まいの頑張りを俺は後ろからずっと…
ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと ずっと、ずっと―――
―――ごめん。俺の力不足で、まいを守れなかった…俺が、もっとしっかりしていれば…
「―――この問いに答えよ」
………誰だ?
「我が名は―――“アリス”!」
アリス…
俺を呼び出した張本人なのか?
「―――我がもとに…!」
―――…どこの誰だかわからないが、まいと俺を引きはがした、張本人なのだな?
…そうゆうことなんだな?
…召喚の儀式をして、俺を、呼んだんだな?
―――応えてやろう。
そして、お前の命を“奪ってやろう”っ!!
俺は聞こえる声に手を伸ばし、掴むように指先まで力をこめる。
どんな奴が身勝手にこっちを呼び出したのかを見る為だ、殺す前に顔を見てからでも、なんの問題もない。
それに…霊体の俺が出来る範囲はせいぜい呪いくらいのものだ。
肉体がない身では相手を掴むことができるのは、同じ霊体だけ…それがとても腹が立つ事実だが、魂を掴み、握り殺すくらい出来るはずだ…
『ふにっ*』
「は?」 「ひゃんっ!」
―――右手に柔らかいものを感じた。
そして左手はごつごつとした湿り気のある…そう。川に浸かって苔や水で滑りやすくなっている石のような感触…
鼻に入る匂いは濁りのない涼し気な川の匂いだ。とても気持ちが晴れてしまいそうな危ない匂い。
では右手は?
右手はやや暖かさと空気と水に触れてひんやりとした肌の感触である。しかし、自分が知る肉体でここまで柔らかいものは…想像できる範囲で言えば“ひとつ”しかない…
目に入った人物はとても幼い少女であった。
まいよりもかなり幼いだろう。もしかしたら12歳…そのくらいの小ささ…
彼女は川の水で髪が濡れ、薄く揺らめく金髪がとても美しい。
自然な中だからだろうか?少女の肌はとてもきめ細かでミルクのように滑らかな白い肌に見え、幻想的に映る…こんなにも綺麗な肌を保っている人物は、芸能人でもいないだろう。
少女は、そんな綺麗な肌をリンゴのように赤く染め上げ、魅了させてやまないキラキラ輝かせるブルトパーズな瞳が俺?の腕を見た後、俺の顔を真っすぐに見つめる。
―――ないはずの心臓が、キュッと引き締まる思いを感じた。
白い肌を右手ががっしりと掴んでいる。
しかも…男性がそう簡単に触ってはいけない膨らみかけの小さな“胸”をっ!!
何故自分が少女の胸を触っているのか。何故掴んでいるのか。何故触れられないのに触れているのか。
霊体の存在である自分が、肉体がなければ味わえないものを感じていることに頭が真っ白になっていく。
それよりも…“これは、俺の、腕なのか?”
少女はパクパクと口元を微妙に動かす。
恐怖で震える声が少し漏れているのが川の音で打ち消され、聞こえない。
俺は…恐れながら彼女に顔を近づけ、声を聞こうとする。
「…た」
「ん?」
「ヘンタ――――――――――いっ!!」
高らかに響く悲鳴とも取れる叫びに驚き、つい距離をとり構えた!
少女の潤んだ唇からとても“聞いたことのあるアニメ調の声”が川の音を勝っ消してしまうほどの高らかな叫び。その後、少女が今までなかったはずの右手に、フラミンゴのようなものがちらりと見え、それを豪快に振り回し、地面が大きな爆音と共に水しぶきが上げ、天まで飛ばされた水は重力で大雨のように『ザアザア』と振り出す!
これは確実に…
(殺す気かっ!!)
「い、良い度胸ね…!この、アリスの清らかな胸に許可なく触ろうだなんてっ!〜〜っま、まままさかっ、召喚したのが…おっ、男だなんてぇ~…!」
「とりあえず…揉んですまなかった。その…不可抗力ってものだ、失礼した…」
「なにが不可抗力よっ!!あ、あんた!私の声に反応して出てきたのよね!?私の召喚獣なのよね!?なのに人間の男?!何か仕組んだんじゃ!?」
「ん…?と、言う事はお前が―――」
「どっちにしても、変態にはっ!オシオキ…オシオキなんだからっ!!げんこつ100発で許してやるわ!!この変態男ーーーっ!!」
少女の持っていたものはどうやら“フラミンゴ型の棍棒”だ。
しかも、かわいいデザインとは対照的に現実では出せないような凄まじい破壊力と馬鹿力で、たくさんの石や木々、水を叩き斬る!
バカンッ!―――ドカッ!―――グシャアン! 戦闘アニメのようにありとあらゆるものを無鉄砲に破壊し、俺に一向に当たらない…俺は気が動転し、戦闘ですらまともに戦えない戦いの初心者なのではないかと悟る…そこで、怒っている少女を大人しくさせるため―――
「一様正当防衛、と言っておこう!武器をしまえ少女」
「ぇ」
俺は少女に“術を使ったのだとわかりやすくさせる為だけに”フィンガースナップを鳴らす。
さすれば、それを合図のように水はひとつに集まり、まるで“スライム”のように形として蠢かせる。
そうすると、少女の顔は今まで怒っていたからか羞恥心からだったのか、真っ赤な顔が。みるみる青色に変わっていく…少し、可哀想だが。
「俺は余計な縛りはされたくない主義なのでね。武器は奪わせてもらうぞ」
「きゃああああああああああ!!」
ざばんっ!!―――スライムは彼女にめがけて突進し、がっしりと掴んでいた杖なるものを奪い、頭を冷やさせる。
「これはただの脅しだ、これでも平和的にしたいからね。
……こちらは痛いのはごめんだが、歯向かうと言うなら、ね?
してどうしてわざわざ俺を召喚してきたのか、理由を聞いておこうか。ああ…あと解除方法も聞こうかな…
いや。
あんなことしといて和解した交渉は務まるのか?
相手を激怒させるだとか、怖がらせるだとか、してしまったので口を聞いてくれるかはどうか…いや。
あれくらいでいいだろう。
派手だが、軽く波が押し寄せる程度の力だ。大事な肉体に傷かないだろうから問題ないな…多分。」
勝手に一人で納得し、勝手に一人で「俺はやり方が荒過ぎではないか?」等、問題点を浮かべ考え込んだ。
まい意外とこうやって会話?をした人はいないため、どうも会話のキャッチボールが怪しい。
自分自信でも、そこは欠点と捉えているが改善出来るか不安だ。
「まあ、いいや。別に相手と会話したいわけじゃなくて。
とにかく相手に“Yes”と了解してもらうだけでいいんだ…」とこの話を終わりにしておこうと思わず手を口元に。
目線を足元へと向けると…水面に見覚えのある姿が見えた…
「ん? まて…これは俺の姿なのか?」
白のシャツ、黒の長ズボン。
とても特徴のない面白みのない姿に、驚きなんてないが。自分と目が合っている顔だけは、とても疑い深いものであった!
「ううううっ…ひっどい…!
ばかぁ!なにすんのよっ!―――どうしたの?」
水をかぶり、びしょびしょな姿になった少女。
もう一度抗議の一発をお見舞いしてやろうと腕を上げたが、男性はただジッと目を丸くし、動転したかのように固まっていたので奇妙に感じ、問いかける。
「…………こいつはっ…“辰也”じゃないのか!?
俺は…もしかして―――
辰也に転生をしたというのかっ!!!?」




