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10.空の道


 準備を終え家を出た後、空の道付近にある〈レグナ〉に飛ぼうとすると上からハーベストが振ってきた。まあ、それは予測済みだったから、起き上がる前に肩に担いで空間を開いて共に中に入り、レグナ近くに出た所でハーベストを落とす。

「ふぐっ! ちょっと! もっと、優しく扱ってよ!」

「武器は持ってるな?」

「無視!? あ、こら、コート捲らないで! 寒いでしょ!?」

 ハーベストが来ている黒いコートを捲り上げ、腰に二本のダガーが装備されているのを確認しコートを降ろす。濃霧の森探索を行った際、ハーベストがダンジョンに行くと言うのに武器を忘れたことをオレは愚痴った。今回はその確認だ。さっき振ってきた時も武器を持っていたから忘れてはいないと分かっているが、もう一本を忘れたという可能性もあったからな。

 コイツが使う二本のダガーは、一本は毒々しい緑、一本は刀身が常に紫電を帯びている物だ。名前は至極単純。〈ポイズンダガー〉と〈エレクトロダガー〉。

 付加効果としてポイズンは斬り付けた相手に即効性又は遅効性の猛毒、どちらにしても猛毒を与える厄介な奴だ。

 エレクトロの方は麻痺効果。ただ、魔獣にやられる麻痺や雷系統の魔術により与えられる麻痺とは違い、体だけでなく心肺機能まで麻痺してしまうと言う物。

 改めて考えてみると、どちらも暗殺向きの効果を持っているな。

 コートを降ろし空の道がある方向に目を遣る。まだ空に続く半透明の道は見えない事を確認し、次に空を見ると夕陽が後数分で沈む所に来ていた。その周辺だけオレンジ色に染まり、後は全て濃い紫に覆われている。そこに煌めく正に無数と言える星々

「ちょっと、無視しないでってば!」

そしてハーベストの声。

 それすらも無視し、オレは空の道の方へ歩き出した。横目に見えるレグナは、いつもと同じように大層賑わっており、大人も子供も元気だ。その中にはもちろん攻略者と冒険者もいる様で軽装備から重装備まで各種武装した者達も目に入る。オレ達と同じ様に空の道に行こうとしているのかも知れないし、そうじゃないかも知れない。この辺りは夜になると厄介な魔獣が出るからな。

 その名も〈ケルベロス〉。漆黒の体躯に三つの頭。ギルドランクは四ツ星。

 ダンジョン外で出現する魔物の中でもトップ3に名を連ねる強敵だ。ちなみに悪獣。

 と、今まで触れていなかったが、魔物にはそれぞれ特徴がある。

 魔獣は「特徴がないのが特徴」と言った感じだが。

 悪獣は「目の下に逆三角形の隈の様な物」がある。

 妖獣は「体が半透明」。

 天獣は「頭上か背中に光輪」。

 聖獣は「体の何処かに翼」と言った具合だ。

 まあ、だからと言って何かある訳でもないんだけどな。

「ちょっと……」

 まあ、何もないんだが、強いて言うならあれだな……妖獣は体が透けているから本当にそこに居るのかどうかの判断が付けにくい。奴らは自身の有する妖力を使うことで分身を作り出し、それを様々な所に飛ばす。勿論それを倒しても何の意味も無い。だが妖獣には倒された力が戻ると言う、ムカツク奴だ。どちらにしてもプラマイゼロだが、無駄な労力を使わせられるこちら側より、力が戻ってくる奴らは少し得をしている。

「……ねぇ……」

 アキハはこっちでも妖獣を見たいと思っていたみたいだが、ジパングの妖獣は全て見たんだろうか? そう言えば、魔王ってどんな奴なんだ? 今度聞いてみるか。

 なんて考えながら、前方に目を向けるとうっすらと道が見えてきた。空を見ると夕陽は沈んでおり、唯一の光源は月明かりだけとなっている。その真下には小さな点。空の道の最終地点だ。

 空の道は最終地点まで曲がりくねった一本道だ。出てくる魔獣も一ツ星ダンジョンということもありそこまで強力な奴では無いが、戦い難いと言うことはある。こっちは足場が一本道しか無いのに、敵さんは空を自由に飛べるから厄介だ。

 オレは魔術を使えるから問題ないし、ハーベストも時間魔術を使えるから大丈夫だが。

 周囲の空気の流れを時間魔術で止めその上に乗ることも出来るからな。ハーベストがそこまで応用出来ることを知っているかどうかは分からないが、まあ、大丈夫だろう。

「……ぅ、ぐす……ねぇ、ってば」

 袖を掴まれ振り向くと、ハーベストが目の端に涙をためて上目遣いでオレを見ていた。

 なんだろう、なんか小動物を連想させられる。

「どうした?」

「だって……だって、レスト、ずっと……無視するからぁ」

 無視? ああ、考え事していてたからか……。

 どうやらそれがハーベストには無視されていると写った様だ。いや、まあ、確かにそう思われるだろうが。

「…………」

 泣くハーベストの頭を撫でながら、こういう所が妹みたいなんだよなぁ、と思う。今泣かせてしまったのはオレだが、コイツがオレの前以外で泣くことは多分無いんだろうな。自惚れだと言うことは分かっているが、コイツが弱い所を見せられるのは今の所オレしか居ない。キリエと並ぶコイツも、会長同様学園では本心を押し殺すことが多く、周りはそんなことを知ろうともせず、外側しか見ない。

 本当はこんなにもか弱い、至って普通の女の子なのにな。

「レストの、ばかぁ」

「ごめんな」

「アホ。ロリコン。どんかん」

 そっと抱き締め、頭をポンポンと軽く叩きながら言うと、ハーベストはまだ涙ぐんだ声のまま言った。

「ロリコンは…………ああ、ダメだ、否定できねえ」

 フーリアが来てずっと一緒に風呂入っていたり、寝ていたり……ミネアもいるしな。否定出来る材料が見つからん。

 オレがそう言うと、腕の中のハーベストはくすりと笑った。

「悪かった」

「……次、無視したら、刺すから」

「今の内に刺しておけば良かったのにな?」

「あ」

 全く。本当にコイツは……。

「さて、行くぞ?」

 解放し、オレは先に歩き出した。

 まだ少し目に涙をためているハーベストは隣に並び、徐に手を握ってくる。

ま、さっき泣かせちまったからな、これでコイツが少しでも元気を取り戻すなら、いくらでもやってやるさ。

 そう思いながら、自分よりも小さく温かな手を握り返した。



 空の道に入り、まず襲撃してきた〈ハーピィ〉をスコープする。出た結果は〈二ツ星・Lv30〉と言う物。一ツ星ダンジョンに二ツ星が出てくることは珍しいことでは無いが、今の凶暴化の状況を考えると珍しい。〈試練の洞窟〉〈濃霧の森〉は、二ツ星は出てこなかった。全て三ツ星級だったし、一番Lvの低い奴でも〈三ツ星・Lv42〉だったしな……。

 殺気をぶつけてハーピィを退散させながら、ギルドでランク付けされている基準を改めて思い返す。

 確かメリアから聞いた話では、〈Lv1~Lv29〉が一ツ星。

〈Lv30~Lv50〉が二ツ星。

〈Lv51~Lv65〉が三ツ星。

〈Lv66~Lv89〉が四ツ星。

〈Lv90~Lv200〉が五ツ星。

 五ツ星は、本当に規格外と言われる様な強さを持つ者もいる為、幅広くランク付けがされているらしい。

 確かに、以前行った〈覇王の玉座〉のボス〈黄金騎士〉は強かったな。

 そういや、あいつら元気かな? 近いうちに行ってみるか。

 話しは逸れたが、五ツ星より強い奴が測定不能と表示され、Lvも測定出来ない。そしてそんな奴がゴロゴロ居るダンジョンも世の中にはある訳で……。

「とんだ鬼畜だよなぁ」

「ん?」

 思わず声に出てしまい、反応したハーベストに「何でもない」と言って進み始める。

 道中襲ってきた魔獣はさっきのハーピィの他にはカラスの倍以上はあるカラス(結局カラスと言うことには変わりない)の魔獣〈レイブン〉にウサギみたいな〈ウィンラビット〉etc。レイブンは〈三ツ星・Lv60・63・64〉が、ウィンラビットは〈三ツ星・Lv54・57〉に〈四ツ星・Lv68〉が二体程出て来た。他にも居るが、説明がメンド臭いからしない。

 そろそろ中腹に着くと言う所でまた魔獣が襲ってきたが、さっきから何かとオレを殺そうとするハーベストの攻撃を魔獣に誘導していき、掠っただけでも猛毒又は麻痺を与えられる凶刃によってダウンする為、オレは楽に進むことが出来た。

「は! あたし利用されてる!?」

 本人がその事に気付いたのはそれから三十分程してからの事だったとさ。

 後はボスのデータを取れば、終わりと言う所で、ボスの前の最後の休憩地点に着き腰掛ける。ハーベストはこのまま進まないのか聞いてきたが、特に急ぐ必要も無いと言うと納得し隣に腰掛けた。辺りに居る魔獣は、オレが殺気を放っているから襲ってくることは無いが、一応バリアを張っておくことにした。これでもし襲ってきても大丈夫だ。

「じゃ、オレ少し寝るから」

「え、あ、うん。お休みなさい」

「お休み」

 若干戸惑いながら言うハーベストに挨拶を返し、オレは腕を組んで目を閉じた。最近はフーリアと同じ時間帯に寝ていたからか、この時間になるとどうも眠気が襲ってくる。近いうちに修正しないとダメだな。そんな思考をしている間にも、睡魔に意識を持って行かれ、オレは眠りに落ちた。



 ハーベストと会ったのは四年前、激しい雨が降っていて、適当に街を歩いていた時だった。

 暗殺に失敗でもしたのか、彼女は路地裏で体中から血を流し倒れていた。

 余程手痛くやられて、なんとか逃げてきたんだろう。

 握っていた二本のダガーも、刀身が深紅になる程血を浴びていたから、ハーベスト自身も逃れる為にかなりの人数を殺したことは容易に想像できた。

 多量出血と雨により冷え切った体を抱え、家に戻りベッドに寝かせ、少々気は引けたが命には代えられまいと思い服を脱がせて治癒術を掛けた。

 傷はそれで全て防ぐことが出来たが、失った血は多く、彼女の顔色はお世辞にも良いとは言えない程蒼白になっており、家の地下に常備してあった薬を持ってきて飲ませた。

 なんとかソレを呑み込んだ彼女は、その後一時間程して目を覚まし、オレを見た途端臨戦態勢を取り腰のダガーを抜こうとしたが、無いことに気付き焦っていた。

 だが、直ぐに冷静さを取り戻し鋭い目つきでオレを睨み付け、その目は「屈する気はない」と、ハッキリ言っていた。

 目を覚ますまでの間に作っていた飯があることを指で伝え、彼女がこちらを警戒しながらもソレを確認したことを確認したオレは部屋を出た。

 それまでの間にも、彼女の鋭い視線はずっと背中に突き刺さっていたが。

 メリアの部屋に行き、事情を説明したオレは暫くそこで雑談をして自室に戻った。

 戻ってくると分かる様に、気配を彼女に向けて。

 中に入り、ちゃんと飯を食べたのかと思い盆を見てみると、食器は全て空になっており、彼女は濡れたベッドがいやだったのかもう一つの、今はアキハが使っているベッドで眠っていた。

 苦笑しながら彼女に近付き、様子を見ると、血も幾分かは回復した様で大分良くなっていたし、呼吸も安定していた。

 毒なんかを喰らっていなかったのは本当に良かった。

 掛け布団を肩まで掛け、食器を流しに持って行こうと振り返ると、途端腕を掴まれ、次の瞬間には世界が反転していた。

 背中にはベッドの柔らかい感触、上には黒髪に紫の瞳。

 綺麗だなと、喉元に二本のダガーを突き付けられた状態で思った。

 少しでも動けば、すぐにでも殺される状況で。

『どうしてこんなことをしたの?』

 質問に、オレは質問で返した。

 ――こんなことって、何だ?

 すると彼女は言った。

『あたしを助けたことよ』

 と。

 ――とりあえず、目の前で誰かが、それも血塗れで倒れていたなら、オレは助けるぞ?

 オレはそう言った。

『それが、人殺しでも?』

 その質問にオレは、お前が人殺しだなんて知らなかったからな、と答えた。

『でも今は知ってる』

 ――そうだな、確かに今は知っている。

『じゃあ』

 ――それが何だ?

 そう言ったオレに、彼女は一瞬目を見開いた。

 同時にダガーを握る手に込められた力も一瞬だけ緩んだが、オレは動かなかった。

 ――お前が人殺しなら、オレはお前を助けてはいけなかったのか?

『…………そうよ。人を殺した奴は、いつか必ず報いを受ける。あたしにとって、それが今日だった。だからアンタは、あたしを助けないで、見て見ぬ振りして放っておけば良かったの。いいえ、そうするべきだったの。あたしなんかを助けても、意味なんて無いんだから』

 そう言ったハーベストに、オレは溜息を付きながら言った。

 ――じゃあ、どうして飯を食ったんだ?

 と。

『え?』

 本当にその報いとやらを受ける気があったなら、そもそも、飯なんて食っていなかった筈だ。

 そのまま野垂れ死ぬか、握っているダガーを使って自害でもすれば良かった。

 それにだ。

 ――逃げてきた時点で、お前は報いを受けることが怖かったんだろ?



 目を覚まし、太股の辺りに温もりを感じ見てみると、そこに頭を乗せているハーベストがいた。眠っているようで、規則正しく肩が上下している。

 オレが寝ている間に殺せば良かったものを、と、また溜息を付く。

 ハーベストなら実力もあり、オレが死ぬことでバリアが解除され魔獣達が襲ってきても時間魔術を使えば簡単に切り抜けることができる。例えその相手がここのボスである〈スカイドラゴン〉でも、時間を止められては何も出来ないし、その間にポイズンかエレクトロのどちらか、もしくは両方を一太刀でも浴びせれば、奴は勝手に命を削られていく。

 なんて思いながら、ハーベストの頭を撫でる。

 結局の所、オレを殺そうとするのは、コイツなりの「構って欲しい」と言う意思表示だ。

 素直になれない分、そういうことで気を引きどんな形であれ構って貰おうとする。

 そんな所があるから、尚更コイツは姉気質ではなく妹気質なのだと思わせられる。

「相変わらず、綺麗な髪だよな」

 月光を受けて反射する黒髪を梳いていると、思っていることが声に出てしまった。

 まあ、もし起きていたとしても、聞かれて困ることじゃないからな、と思い、暫くの間ハーベストの髪を梳いていた。


「――夢を見たわ」


 突然声が聞こえた。

 どうやら目を覚ましたらしい。

「貴方と、会った時の夢」

「奇遇だな。オレもさっきまで見てたよ。途中で目が覚めたけどな」

 いつもは、どんな夢を見たかなんて覚えていないが、今回はハッキリと覚えている。

「どこまでだった?」

 体勢を変えないまま、ハーベストは聞いた。

「『逃げてきた時点で、お前は報いを受けることが怖かったんだろ?』」

 それだけで察したハーベストはあの時と同じ言葉を言った。

「『そんなこと無い。あたしは……死ぬことが怖いなんて思ったことないわ』」

 淡々としているが、あの時のコイツは怒鳴っていた。図星だったんだろうな。

「『なら、今すぐに報いを受けることが出来るか?』」

「『出来るに決まってる』」

「『じゃあ、好きにしろ。けど、死ぬならここ以外のどこかで死んでくれ。布団を汚されるのは困るからな』」

「言われて……でも、あたしは動けなかった」

「ああ」

 ハーベストは、オレの喉元にダガーを突き付けたままの状態で動きを止め、けれど体は震えていた。

「『どうした、寒いのか?』」

「フフ。『ち、違うわよ』って、よく考えると今やってること、かなり恥ずかしいわよ?」

「オレも丁度そう思ってた所だ。行くか」

「ええ」

 オレ達は立ち上がり、スカイドラゴンの元に向かう為歩き出した。程なくして眠っているスカイドラゴンを発見。早速スコープし、表示された結果は〈五ツ星・Lv175〉と言う物だった。

 ボスで測定が出来た奴はコイツが初めてだ。

「帰るぞ?」

「倒さないの?」

「眠ってる奴をわざわざ起こす必要も無いさ。ほら、さっさと入れ」

「それもそうね」

 ハーベストに続きオレも中に入った。

 出たのは、学園学生寮の前。

「それじゃ、また明日から殺りに行くから、待っててね?」

「断固断るよ。じゃあな?」

 同時に背を向けて、それぞれの住まいに向かって歩き出す。

 後ろからダガーが投げられたが、空間を開き彼女の前に落ちる様にしてそのまま家に向かって歩を進める。

 背後からは、小さく笑う彼女の声が聞こえた。



『じゃあ、どうして震えているんだ?』

『…………』

『本当は怖いんだろ? なら素直にそう言え。言われた所でオレには何もできないけどな?』

『……なによ、それ。そんな奴に、本心、なんて言え、る訳、無いじゃない』

『全くだ。まだ会って一時間も経ってないからな。つう訳で、とりあえず自己紹介でもしておこう。オレは『レスト』だ。お前は?』

『……〈暗殺ギルド・ブラッディファングリーダー・ジュリア・ハーベスト〉』

『よろしくな? ハーベスト』

『――うん。よろしく、レスト。あんたって、変な奴だよね?』



 彼女は涙を流しながらも、可憐な笑顔を浮かべていた――。


 危うくダガーを落としそうになっていた時は結構本気で焦ったが……。




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