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「じゃ、ありがとな。」
配信が終わり、少しBGMを流して静かに終わりにする。
「はぁ〜次の配信の企画何にしよう、」
リスナーのために時間をかけて悩む。
prrrrr
電話の音が鳴る。
急いでスマホをとると、表示されていたのは中学生時代の部活の顧問だった。
「連絡先、、、。消さなかったっけ。」
そう呟きながら電話をとる。
でも
あまり部活には触れたくなかった。
せっかく、“逃げてきたのに”。
『あ、、、桐であってるか??』
「はい、桐ですが。」
『お前、バスケ辞めたんだって?最近ネットで活動してるんだろ?』
「そうです、。もう、バスケには関わりたくないんです。」
俺は、バスケ部だった。
“あること”がきっかけでバスケは嫌いになった。
『そうか、、、。まぁ、トラウマみたいなもんだもんな、、、。で、ネットで活動してることは本当なんだな?』
「はい。樹里、と言う名前でやっています。あ、本名を明かすのはだめですよ。」
『桐実里。樹っていう字は妹の杏樹からか?、、まぁいいか。でな、話戻るんだが、バスケ上手いだろ。エースだったよな?桐。もう一回関わってみたいと思わないか?』
「無理です。本当に関わりたくない。名前の考察は完璧です。では、」
電話を切る。
もう、関わらないと決めていたのに。
なんでこんな時に電話、、。
もう、ケジメをつけようと思っっていたのに。