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マンホール・ポケット  作者: parsley
1/1

夢も希望も勇気もポケットの中にしまって

初の作品です。

至らない点もあるかも知れないですが、お願い致します!


「爽、じいちゃんの宝物だ大事にするんだよ」

「じいちゃん」

「何かこの先困ったことがあればじいちゃんのお寺に行きなさい」

そう言って、翌日じいちゃんは天国に行った。

今思えばこの夢を見た時から僕の周りで不思議な事が起き始めていた。



「爽〜!起きなさい!!」

「もう起きてるよ」

この朝からうるさい黒髪ボブ。こいつが幼馴染の三葉。

三葉と一緒にぼさぼさの髪のまま部屋を出て朝食に向かう


「おはよう、爽!」

「美琴さん!!三葉に勝手に部屋に入らないように言ってよ」

美琴さんはうちの施設の寮母さん

僕たちみたいに身寄りのない子供達を育ててくれている

みんなのお母さんだ

「お?爽くん〜思春期かぁ〜?春風家はみんなそうなのよね」

「おじいちゃんの夢を見て、今ちょっとセンチメンタルなんだよ!」

「相変わらずじいちゃん好きだね〜」

いつもの調子でおちょくってくる。

いつもの光景。

「爽!時間やばい!」

三葉に引っ張られ学校に向かう。


ペリー食堂を横目に愚痴をこぼす

「三葉、今日はいつもより早いくらいだよ?」

呆れる僕に目をキラキラさせながら話す。

「爽、一緒に来て!確認したいことがあるの!病院にあるマンホール!」

「また?今度はマンホール?」

三葉はこの手の話が好きだ。

実際三葉には霊感があるらしい、普通に見えないものや相手の考えてる事がなんとなくわかるらしい。

「どうせ何もないよ、そもそもあそこは立ち入り注意の看板があるだろ」

「でも、注意でしょ?禁止じゃないから!」

「三葉、それは屁理屈だよ」

「いいからいくよ!!」

「もし何もなかったらパリー食堂のオムライスだからね」

「おーけい!じゃあ学校終わったら集合ね!」


学校につき荷物を置く

「おはよ!爽!何そのボサボサの髪」

「おはよう快、朝から慌ただしくて」

このイケメンが快、頭も良いし僕の唯一の親友

「今日も朝から三葉タイム?」

「そうだよ、今日の放課後いつものやつだよ」

「羨ましいね〜三葉顔はいいと思うけど?」

「顔はね」

「今日は何するのさ」

「今日は廃病院にあるマンホールが怪しいんだとよ」

「へぇ〜面白そう俺も行こうかな」

「いいんじゃない?あいつは人多いの好きだし」

「じゃあ!!決まりね!!」 

2人で声をあげて驚く。

快が先に口を開く 

「三葉いつからいた?」

「今さっきだけど?なんで?また悪口でも言ってたんでしょ」

「違うよ!爽から放課後のこと聞いてたの!」

「まぁならいいけどじゃあまた放課後ね!」

「え?何しに来たんだよ!?」

「ちょうど快も誘おうと思ってさ!」

そう言い残して三葉は走り去っていった。

半笑いで快が言う

「あれは聞こえてたかもな」

「そ、そうだね」

話も早々に席につく。

今日はとても眠い、昨日三葉のくだらない都市伝説に付き合わされてあまり眠れなかった。


ピロロロロ

「おじいちゃんそれなーにー?」

「これか?これはマンポケイっていうんだよ」

「マンポケイ?」

「そう!歩いた数を数えるんだ!」

「いいな!僕も欲しい!」

「そうだね〜もう少し大きくなったらあげようね」

「やったー」

「これはね決められた数になると音が鳴るんだよ!」

ピロロロロ


「誰だ!授業中に携帯をいじってるやつは!春風!!」

「!!?は、はひぃ?」

びっくりして飛び起きた。

「授業中に携帯をいじったまま寝るやつがいるか!」

「す、すみません。」

「もうこんな時間か、今日はここまで!号令〜」

クラスの笑い物だ。

授業が終わり快が寄ってきた、


「爽!授業中に携帯なんて珍しい、何やってんの?お昼食べるぞ」

「僕携帯なんていじってないんだよね」

「え?でも音は鳴ってたぞ?」

「おじいちゃんからもらった万歩計?がなったのかも」

「電池なんかないだろ、お前まで三葉ワールドか?笑笑」

「本当だって!」

「はいはい!もういいから早くお昼ご飯食べよ!」

おかしい。確かにおかしい。

けど確実に鳴った。


「でさ〜爽がね!『はひぃ〜』って笑笑」

「だっさ〜爽は相変わらず授業中は寝てるのね」

「やめてよ、でも本当に携帯はいじってないんだ」

「じゃあほんとにその古臭い万歩計がなったってわけ?」


「待てよ!?まさか三葉は爽の言うこと信じるの?」

「んーでも爽が携帯を触ると思えないんだよね」

「確かにな。」

「朝も懐かしい夢を見てさ」

三葉が間髪入れず聞いてきた

「懐かしい夢?なにそれ気になる」

「じいちゃんが死んじゃう前日の夢なんだ」

朝の夢のことを伝える。

「へぇ〜じゃあ夏休みはそのお寺にでも行くか?笑笑」

「バカにするなよ快」

ヘラヘラしてる快を無視して三葉が口を開く

「じゃあ週末はお寺に行ってみよう!」

「来週から夏休みだし、自由研究にちょうどいいや笑笑」

「快!僕もいい加減怒るよ!」

「ごめんごめん、帰りオムライス奢るから」

「じゃあ廃病院の前にパリーで作戦会議してから行こ」

お昼を食べてから、午後の授業も爆睡し、3人でパリー食堂に向かう


「そんで?三葉今回はなんでマンホールなんだ?」

「よくぞ聞いてくれました!スリーフの情報によると、夜な夜な鳴き声や物音がすごいらしいのです!」

正直三葉の情報網はすごいと思う。

三葉が自分で管理している、都市伝説サイト、スリーフは会員数1000万人越えのバカでかいサイトだ。

「そんだけ?笑笑」

「快さん。それだけじゃあないんだぜ、今回決め手となった情報がマンホールが異世界に通じるらしいんだぜ」

「イセカイ?」

ピロロロロ

どこかであの音がなった気がする2人には聞こえてないのか? お構いなしに快が口を開く。 

「ほんとに行くの〜?」

「いいから行くの!はやく!オムライス食べちゃうよ?」

「わかったよ」

みんなでオムライスを詰め込み病院に急ぐ。


「結構雰囲気あるねぇ〜」

「快も感じる?」 

「え?なにが?」

「快には絶対霊感なんてないよ笑笑」

「爽それは言い過ぎじゃない?」

「まぁ確かに爽の言う通りだね」 

「三葉まで!?ひどくない?」

「爽は?何か感じる?」

「んー特には」

「そっかとりあえず入ってみよ」

町外れにある病院にマンホールなんかあるのだろうか

そんなことを考えながら探索を始める。


「外回りは何もなさそうだねー」

「そうだな、でも建物の中にマンホールってありえる?」

「ありえないからこそ面白いんじゃん!2人ともわかってないな私は可能性が1%でもあるなら行くんだよ!」

ここまで熱くなった三葉を止めれる人間はそういない。


「カビ臭い」

「何年も使ってないらしいからだいぶボロボロね」

「僕ほこりとか苦手なんだよね」

「俺もカビは臭いが無理」

「2人とも本当情けないわね」

愚痴をこぼしながらも建物内を探し回る

二階建てなので時間はかからなかった。


「うーん、やっぱりどこにもないね」

「そうだね」

「私の感は絶対だと思うんだけどな」

「待ってこのポスターじゃがくま君じゃん!」

「街にいくらでもあるでしょそんなの」

「はぁ。ないのかなぁ」

「まぁでも普通に考えたらマンホールは地下のイメージだけどね」

「確かに!爽。珍しく冴えてるね」

「一言余計だよっ」

「爽。三葉。なんかここの床に蓋?みたいなのがある!」

床には確かに扉というか蓋?みたいなものがあった、快がバールをどこからか持ってきてこじ開けた。


「木の階段か?」

「そうだね大丈夫かな?」

「ここは一番軽い三葉から行ってみるか」

「私から?!普通女の子に最初行かせる?」

「俺は、レディファースト精神強いから」

「いいよ僕が行くよ」

この時だけはなんだか行かなきゃって感じた

理由があるわけじゃなくて、ただそんな気がした

「爽。かっこいい〜」

冷やかすように快が言う。


慎重に一歩一歩踏み出しながらも降りていく。


ピロロロロロ

びっくりして足を踏み外した。

「爽!大丈夫か?!!」

「快!今の音って?!」

「授業中の音と同じだ」

「大丈夫!踏み外しただけ。真っ暗で何も見えない」

携帯のライトをつける、思わず声が出てしまった

「うわっ」

そこにはマンホールがあった

6畳半くらいのスペースの真ん中にぽつんとマンホールがただひとつ

「三葉!あったよマンホール」

声が返ってこない。

「三葉?快?!」

不思議と不安や恐怖はなかった。

バックの中が突然光り出した、中を覗いてみると万歩計の画面が光っていた、手に取り画面を覗き込むとそこには起動中の文字。

マンホールも共鳴するように光る。

万歩計の画面が切り替わった。

画面には(深度error)の文字

突然万歩計が震えて、驚き落としてしまった

マンホールの上に落ちた万歩計を拾おうと触れた瞬間

辺りが光に包まれた。

気づいたときには見知らぬ森にいた。

手に掴んでいた万歩計確認する。


(孵化させますか?)

はい← いいえ

わけもわからずはいを押してしまった

一瞬周りが明るくなったが何もなかった。

「なんだ何にもないじゃん。」

「人間はむ?」

後ろから何かに声をかけられた。

振り向いた先に居たのは

青いサッカーボールくらいのハムスター?みたいな生き物

「君はなに?」

「何って言われてもポケッツはむよ」 

「ポケッツ?」

「そう!マンホールポケットにいる生き物はむ!」

「マンホールポケット?」

「僕も長い間卵に戻ってたみたいであんまり覚えてないんだ。」

何が何だかわからない。

わけがわからないがとりあえずは探索してみることにした

森を歩いているとみたことのない草木、果実がたくさんあった

「この赤いきのみはリゴの実はむ」

「おいしいの?」

「甘くて美味しいはむよ!」

一口齧ってみた

「甘い!」

「だからいったはむ!食べ物のことはよく覚えてるはむ」

味はほとんどりんごだったがとてもフレッシュな味がした

「そうだ名前はなんていうの?僕は爽!君は?」

「ずっと1人だから名前なんてないはむ」

「そうなんだ、つけてあげるよ、ハムボーっていう名前はどう?」

「はむぼー?僕なんかが名前もらっていいの?」

「だめなの?」

「名前をもらえるのは特別なことだった気がするはむ」

「そうなんだ!まあこれからはハムボーだよ!」

「ありがとう!友達みたいで嬉しいはむ」

「何言ってんの!もう僕たち友達じゃん!」

「爽!ありがとう!」

その時茂みから何か飛び出してきた。

「シャー!!」

「羽の生えたへび!?」

「まずいはむ、逃げるはむ!」

「シャー!!!!」

「え?」

「爽!?!」

「あ、あ、痛い」

「まずいはむ。」

「に、逃げてハムボー」

「友達を置いて行くなんてダメだって兄ちゃんが言ってたはむ、人間とポケッツは共に戦えるはむ!」

その時ハムボーと万歩計が光だした。

「なにこれ、」

「爽!戦うはむ」 

「わ、わかった。でもどうしたら」

万歩計の画面が切り替わる。

(リンクしますか?)

はい ← いいえ

「もうどうにでもなれ!」

(リンク完了。)

「思い出したはむ、ありがとう爽」

「ど、どういうこと?」 

「チューイングクロー!」

「ギャォーー」

「すごい」

(リンク解除)


「や、やったねハムボー」

「爽、大丈夫?メロの実がこの辺にあるはず!」

「体が痺れて、うま、くはなせない」

数分後にハムボーがメロの実?を見つけて持ってきてくれた。

「少し休めば大丈夫はむ」

「ありがとうだいぶ楽になったよ。」

「よかったはむ。」

「そういえばハムボーさっき思い出したって」

「そうだった!話すはむ」

それからハムボーから聞いたのは

ハムボーの両親も人間と共に戦っていたこと。

大きな争いがあったこと。

そして万歩計は人間とポケッツを繋ぐ道具だということ。

リンクをするとポケッツはより強く戦えること。

ある程度のこの世界の知識。

兄さんと離れ離れになったこと。

理由までは思い出せないらしい。

見知らぬ人間にに卵に戻されたこと。

卵にされた時にいた場所。

全てを思い出したわけではないがこれが今思い出せたことらしい。

そのまま数時間気絶してしまった。


「爽!おきるはむ」

「ハムボー!大丈夫?」

「大丈夫はむ!やっとおきたはむか!まずは卵に戻された場所に行きたいはむ」

「行くって言ったって場所はわかるの?」

「なんとなくわかるはむ!」

そう言うとスタスタと森を歩き出した。

だんだん見覚えのある風景になってきた

気のせいだと思っていたが確信に変わった

じいちゃんのお寺の離れの倉庫だった。

「え、ここ僕知ってる。」

「どういうことはむ?」

「おじいちゃんの倉庫だ。だいぶ周りは違うけど建物はそう」

ここに最後に入ったのも子供の頃驚きと懐かしさで立ち尽くす

「なにぼーっとしてるはむ!はやくはいるはむ!」

「う、うん」

戸惑いながらも中に入るとそこには赤い長髪の女の人がいた。

ハムボーがいきなり飛び込む。

「うわぁ!ねずみーー。ランス!早く追っ払って!」

女の人が叫ぶや否や、ムキムキの軍人が現れ。ハムボー片手でつまみ上げた

「違うよ!悪いネズミじゃないはむ。まずネズミじゃないはむ」

女の人がこちらに気づいた。

「え?人間?なんでなんで、やばいよ。」

「ここって!なんなんですか!?」

人間に会えたのが嬉しくて大きな声を出してしまった。

「え?君誰、何も知らないの?どこから来たの?」」

今までのことを全て話す。


「なるほどね。その万歩計だと思ってたやつがマンホールと共鳴してここに来れたわけだね」 

「三郎さんの、」

軍人さんがじいちゃんの名前を出して話終わる前に遮ってしまった。

「じいちゃんを知ってるの?三郎って春風三郎のことですか?!」

2人は顔を合わせると納得したかのように女の人が話を切り出した。

「そういうことか、三郎さんの孫。爽くんだね」

「はい、なんで名前を、」

言い終わる前に今度は爽の方が遮られてしまった

「全てを説明するよ。その万歩計のこともね。そこのネズミちゃんからある程度は聞いてるんだよね?」

「記憶が曖昧で少ししか話してないはむ!というか手を離すはむ!」

軍人さんがハムボーを降ろす

「まとめて話すよ。」

返事をすると、女の人が淡々と話し始めた。

「その昔ポケッツと人間は協力しあって過ごしてたんだ、もちろん爽くんが元にいた世界でね。」

「元いた世界?ここは違うんですか?」

「まぁまぁ、全部話すからまずは聞いておくれ質問はあとでまとめて聞くよ!」

「すみません」

「ポケッツはみんなが見えているわけではなかったんだけど、共存をしていたんだ、電気やガスなど人間のライフラインに関わることはポケッツが担っていた、しかしある時、1匹のポケッツが悪い心を持ってしまったんだ、人間のせいでね。それから悪さをするポケッツがどんどん増えていって人間とポケッツの仲は悪くなってしまった。その元凶がディザスっていう奴でそいつの作った装置によってポケッツはみんなおかしくなってしまった、ディザスはまた別の世界からきた人間とは違う生き物でポケッツを利用して自分たちの世界でも働かせようとしたんだ。それを防ぐ為にものすごい争いが起きた。なんとか3人のポケッターによって世界は救われたの。2人と他の大きな犠牲を払って」


ホール歴200年 第一次ポケッツ世界大戦終戦

「春風!まだ生きてるか?」

「当たり前だお前と一緒にするな、筋肉馬鹿」

「ちょっと2人とも喧嘩しないでよ!帰るよ!」

「菜紬!みたか?春風より俺の方がスマートに活躍したぜ」

「全くスマートはお前には似合わない言葉だよ。帰ろう」

「待って。帰門が開かない」

「残念だったなお前らを全員返すわけにはいかないんだよ。最初からこのポケットは誰か1人しか帰れないように作ってあるんだ」

「ディザス!!どういうことなの!?」

「3人の中から1人選べってことだろ?」

「もっと醜い争いを期待したのだが、まぁいいだろうこちらはまた復活することもできるダメージを受けているのは人間側だけだ」

「そうか、なら決まりだな春風」

「奇遇だなお前と考えが合うなんて初めてかもな」

2人が菜紬を抱える

「嫌だよ、2人とも、ちゃんと決めようよ」

2人が菜紬の体を帰門に入れる

「春くん!綱吉!!」

「菜紬。後は頼んだぞ」

「綱吉の言うとおり、お前しか希望はいないんだ、必ず作戦を立てて来世に残せ。これはお前の能力にしかできない」

そして無事帰還することができた菜紬はこれを現代まで語り継いだ


「ここまでが私たちの知っている情報だよ」

「あの、春風ってもしかして」 

「察しの通り君の遠い祖先だ」

「じいちゃんは知ってたの?」

軍人さんが食い気味に答える

「全て知ってたさ、春風家の呪いのことも全てな」

「呪い?!!」

「馬鹿ランス!流石に直接すぎる言い回しだ」

「すみませんテトラ様。この少年にはこれくらいのことで絶望されては困るので」

「そうですか。呪いってどんなものなんですか?」

「まぁそれはまた今度!」

「そんなことより、自己紹介がまだだったな!」

まだ気になることもあったが、そこからお互いの自己紹介をした。

まずテトラさんはじいちゃんの元で働いていた弟子。

軍人のランスさんは一番隊っていう部隊の隊長らしい、じいちゃんの命令でテトラさんを守ってる兵隊さん。

そしてマンホールポケットと呼ばれる異世界との通路が現代に大量発生していてそれを消すのが仕事で沢山の人達とやってるらしい。

「今日は疲れただろう泊まっていいよ!」

「テトラ様、本当に大丈夫ですか?本物じゃなかったら」

「ランス!この目を見ろ、もっとも爽くんの持ってる万歩計が何よりの証拠だよ。春風家の紋章が出てる」

「どうなっても知らないですからね!」

「その、万歩計について教えてもらえませんか!?」

「まぁまぁ。現代に残してきた友人にも話したいこともあるし、まずは帰るんだ」

「帰る方法があるんですか?2人に話したいこと?」

「あるよ〜倉庫の裏の帰門にはいれば戻れるよ!まぁまた今度ね!」

「わかりました。」

「うん!」

次の日帰門を通って無事に現代に帰れた

ただ、門を通る時気になることをテトラさんに言われた

「爽くん、また近いうちに会おうね」

その言葉が引っかかっていた。

その後は無事に何事もなく帰れた

帰れたのはいいが、その後が大変だった。

2人には色々問い詰められるし、快には信じてもらえないし。 

寮母さんには死ぬほど怒られるしで散々な一日中だった。

そんなこんなで夏休みが始まった!



「爽!おきなさーい!」

デジャヴか?最悪な夏休み初日だ。

「そうだぞ爽!おきなさい!」

このバカにしたような言い方は快か、

あーそうだ心配かけたお詫びにじいちゃんのお寺に連れて行くんだった。

「わかったよ二人共、とりあえずご飯食べよう」 

「もちろんパリーだよね?爽?」

「そうだな俺たち死ぬほど心配したしな」

「わかったよオムライス!奢るよ!」


!パリー食堂!夏休み限定スペシャルオムライス

「なにこれ!スペシャルだって!私これにする!」

「じゃあこれ3つください!」

「かしこまりました!!」

「それでさ、あの夜爽が消えた後慌てて階段を下がったんだけど物置小屋みたいになっててさ」

「そうだよ!私たち本当にびっくりしたんだから!」

「僕のせいじゃないよ!本当に異世界があったんだよ!」

「じゃあなに?階段を下がってその門を潜ったら公園のトイレだったってこと?」

「そういう、ことになるね」

「で?俺らには見えないハムボー?っていうのがいるわけ?」

ハムボーは2人には見えなかった。

一応こっちの世界でもリンクはできたし、食べ物を与えることもできた。いまは万歩計にしまっている。

「まぁテトラさんが倉庫に行けば何かあるかもって!」

「そうかそうか、快の夢の中の女の人がそう言ってたのかぁ」

「だから本当だって!」

「もぉ!2人とも喧嘩しないで!早く食べていくよ!」

「三葉!スペシャルなんだから味わって食べなよ!」

「そうだぞ!三葉もったいないぞ!」

そこからはくだらない雑談をしながら神社に向かった。

バスで片道1時間半くらいのところにある神社、そこそこ有名で県外からもたくさんの人が来るパワースポットと呼ばれている。

「う、うぅ。」

「ちょっと。快大丈夫?」

「本当快は昔から乗り物だめだね」

「でも本当立派な神社だね」

「倉庫は少し離れにあるから歩くよ」

「爽はスパルタだな」

「爽、勘弁してくれぇ」

途中休みながらもなんとか倉庫に着いた。


「ボロボロね。こんなとこになんかあるの?」

「わかんない、けど何かあるはず」

「快様大復活!」

「快、うるさいよ」 

ガタンッッ!

突然倉庫の中何か落ちる音がした。

「な、なにいまの」

「三葉も聞こえた?」

「き、きこえた」

「爽、俺にも聞こえたぞ」

「入ってみよう」 

恐る恐る扉を開ける

屋根裏つきの倉庫だった。

一階のスペースには掃除道具や祭具?か何かがぎっしり詰まっていた

「三葉〜!爽〜!すげーぞこれ!」

快がイヤホンみたいな謎のコードを持ってきた

「三葉、先に屋根裏行こうか」

「そうね、快はほっておきましょう。」

「ひ、ひどい」

屋根裏はただ広い空間が広がっていた。

ポツンと真ん中にタンス?のようなものとマンホールがあった。

タンスからは引き出しが落ちていた

「これが落ちた音なのかな?」

「でも引き出しだよ?勝手に落ちる?」

「何が入ってるのみてみよ」

「そうだね、私が先に見る!」

「まぁいいけど!気をつけてね」

「え、これって」

「何!?」

そこには、万歩計が2つ入っていた。

「どうして?爽何かおじいちゃんから聞いたりしてないの?」

「してないよ。困ったらこいって」

その時快が勢いよく上がって飛び込んできた。

その勢いでタンスごとマンホールに倒れ込んでしまった。

あの時と同じだ、周りが光った。

「やばい!三葉、快、多分あっちの世界に飛ばされる」

「え、え、?まじ?やった!」

「まかせろ爽、戦う覚悟はできてる!」

「良いから2人とも、万歩計を取って!」

2人が万歩計をそれぞれ掴んだ瞬間。

目を開けるとそこは洞窟?のような場所だった

転送完了、万歩計にそう表示されていた。 




読者様の反応次第で続編を書きます!

構成自体はもう終わってますので!是非布教してください!

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