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仲良し姉妹  作者: 一発ウサギ
3/5

ローザ視点です。

「リリー、ルーカス様。ご結婚おめでとう。」

「ありがとうお姉様。」

「ありがとうローザ。」

約束の1年がたち、今日はリリーとルーカスの結婚式の日だ。

私の援助の元盛大な式を挙げ、今は4人だけの晩餐だ。

本来なら初夜で2人きりにするべきところだが、『家族水入らずで話をしたい、最高級の料理を用意してある』と言ったら飛びついてきた。

「あとは孫の顔を見るだけだな。」

「まぁお義父様ったら。」

「父上ってば、気が早いですよ。子供は天からの授かり物と言いますしね。」

すでに酔っているのか伯爵が上機嫌で言うと、リリーは恥ずかしそうなそぶりで俯き、ルーカスは一応父親を窘めるが、まんざらでもない様子だ。

「………」

その様子を眺めた後、口を開いた。

「まぁそうですね。でも私結構短気なんです。」

「ん?」

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()―――()()()()()()()()()()()()()()()

「「な!」」

伯爵親子が驚いて立ち上がったが、次の瞬間伯爵が血を吐いて倒れた。

「ぐっ!」

「父上!ううっ。」

伯爵に次いで、ルーカスも倒れた。

私も立ち上がって、その様子を眺める。

「どういう…ことだ。」

「あら嫌だ、わかってるでしょう?商会を乗っ取る為に、私を殺そうとしていたくらいだもの。ただ違うのは、私の方が先手を打ったというだけ。」

「な…に。」

バレていると思っていなかったのか、ルーカスが驚きの表情を浮かべる。

「別におかしな事じゃないでしょう?爵位目当てでなければ、誰が貴方達みたいな金食い虫と結婚するの?お互い分かりきっていたじゃない。」

指摘すると悔しそうに顔を歪めた後、反論してくる。

「こんな事して…すぐに捕まるぞ…。それに…僕達を殺したところで、伯爵位は…。」

息も絶え絶えに、負け惜しみを吐く。

「ご心配なく。貴方達は、私とリリーを殺そうとしてワインに毒を入れたけど、間違えて毒入りを飲んでしまい死んだ、という事になりますから。それに伯爵位も、リリーと貴方の子がちゃんと引き継ぎますわ。」

「え…」

言われた事が理解できなかったのか、ルーカスが目を見開く。

そのまま2人でリリーに視線を向けると、リリーがニッコリ笑って立ち上がった。

「先日無事に生まれましたの、ルーカス様との子が。伯爵家の跡取りとして大事に育てますから、どうぞご安心なさって。」

「な…!ふざけ―――」

意味が分かったのか、ルーカスが憤怒の表情でリリーに襲い掛かろうとしたが、それが最後だった。



「「きゃああああああ!誰かぁ!!」」

伯爵達が完全にこと切れているのを確認した後、2人は悲鳴を上げて人を呼んだ。


次でラストです。

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