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015話

アクセスありがとうございます。

 この後は、休みのスケジュールについて話し合われた……俺の意見は一切無視されたけどね。とりあえず、美味い飯は絶対に準備してもらうからな!栄養バランスも考えてくれよ!この位は言っても罰は当たらないはずだ。


 寮に帰ると、悪友のグリントに捕まった。シシリー教官に連れていかれて何があったのかを聞くためだ。


 別に隠す必要が無かったので、休み中もシシリー教官とシェリー嬢の他にも、何人かの教官と身体強化について訓練する事になった事を話す。とはいえ、細かい内容までは言えないので、さらっと流して伝えている。


「マジで!何でお前のような奴がシェリーちゃんと!お前なんかこうだ!」


 そう言って肩をボコボコ殴ってくるが、


「シシリー教官だけじゃなくて他の教官もついてくるんだぜ?俺と交換するか?」


「絶対に嫌だ!」


 ノータイムで拒否された。俺なんかほぼ強制的に参加だぜ……金が出るとはいえ、さすがに休み中拘束されるのはな……


 殴られた分蹴り返してから自分の部屋に向かった。


 帰ろうか迷っていたが、帰れなくなったので手紙位は書いておこうかな?あ~でもどうせなら金と一緒に送ってもらうのがいいか?商業ギルドを通して送れば、多少手数料は取られるけど確実に着くはずだしな。


 その日は特にする事がなかったので、昼食を食べてから少し休憩して庭で訓練をしていた。


 帰省の準備をしていたのか、かなりの数の寮生が大きな荷物を持って寮を出て行った。


 ちらほら話を聞いていると、6割位の人が家に帰るそうだ。お金に関しては、帰省補助金という物があるそうで、申請しておけば全額負担してくれる制度がある。


 帰省補助金の事は聞いていたが、長期休みがある事を知らなかったのでいつ利用する制度なのだろうか?と首をひねっていたのを思い出す。


 未来のエリート軍人のために金かけてるな~



 今日は早く起きる必要は無かったのだが、癖になってしまっているようでいつもと同じ時間に目が覚めた。


 朝食までまだ時間があるので、ランニングでもしよう……


 動きやすい格好になって、軽いストレッチをしてから走り始める。


「あれ?バル君じゃん!バル君も走ってるの?」


「おぉ!ライチもか?ん?キリエにフィリアも走ってるみたいだね。3人は帰らないの?」


 これから走りはじめようとしている女子3人組に遭遇した。


「私は、ちょこちょこ帰れるからね。それに兄弟もいるから家に帰ると大変なんだ。それならここでゆっくりと勉強でも訓練でもしている方が有意義だよ」


 ライチはこの帝都生まれだが、家族が多いみたいで帰ると大変なのか……いつでも帰れるなら、ゆっくりできる寮の方が断然お得だな。休みの期間だってしっかりと食事が出るから便利だもんな。


「私は帰らないかな。だって帰るだけの時間がないからね~往復で1ヶ月は余裕でかかるんだ」

「私も実家が遠いからね。帰るの怠いし、苦労して帰ってまで収穫の手伝いは勘弁してほしいな~」


 キリエとフィリアは、実家が遠いみたいだな。っていうか、フィリア君、苦労して帰ってまでって正直すぎるだろ!


「そう言うバル君は帰らないの?」


「あ~俺は帰ろうかと思ったんだけど、昨日シシリー教官に呼び出されたじゃん?色々実験するから、残れってさ。他にも教官がいて何の実験をするんだか……」


「……大変だね。頑張ってよ!」


「そういえば、バル君っていつも走ってるの?」


「え?朝は基本的に走ってないよ。走るのは夜が多いかな?」


「そうなんだ~今日は何で?」


「休みに入ったから朝の時間って余裕ができたから、走ろうかな?って思ったんだ。実験は10時位からだし、シャワーだって浴びる時間もあるしね」


「じゃぁ、明日からも続けるの?」


「そのつもりだよ。どうせ早くに目が覚めるから、訓練とかするつもりだね」


「じゃぁさ、みんなでしない?休みだからってダラダラしてたら、休み明けに絶対教官に怒られるしみんなでやれば得意な人に教えてもらえるし、いい案じゃない?」


「俺は構わないけど……誰が声をかけるの?」


「それはあたし達がやっておくよ。この時間に起きてる子結構いたしね。夜はどうしよっか?」


「フィリア!?あなた夜も訓練するつもり?」


「え?しないの?昼間はどうせする事ないから、帝都に行くかアルバイト位でしょ?それなら夜も訓練しないとなまりそうだからさ~」


 女子達3人がギャーギャー言いながら走っている。元気だな。


 それを聞きつけた寮生達が何人か外に出て来ていた。どういう状況なのか説明を求められたので、成り行きを話す事にした。


「そうなんだ。じゃぁ僕も混ぜてもらおうかな。1人だとどうしてもサボっちゃうから、みんなと一緒だといいかもしれない!」


 そう言ったのは、ちょっと線の細い男子のクリフ君だ。身長は俺より高いので、ひょろ長く見える。


 他にも興味を持った寮生がいたみたいで、とりあえず朝の訓練はこの位から始める事を伝えて解散となった。


 あ~みんなが参加するとなると、シャワーが大変な事になるな……シシリー教官が寮の管理をしているって話だったので、風呂は自分達で綺麗にするから昼間も使えるようにしてもらえないか交渉してみるか?


 絶対に女子が優先!とかになるからな……せめて男子風呂だけでも使えるように交渉しよう。


 汗が乾いてなんかべとべとするな……さっさとシャワーを浴びてから食堂へ行くか。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

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