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その3の3
私はがたと席から立ち上がると伊良痤天さんとその取り巻きに近寄ります。
「なんだよ~。なにか私らに文句でもあるの~?」
「そうですね。取りあえず取り巻きは黙ってて下さいね」
「んな?」
おとなしめな私が言い返したものだから驚く金魚……いえ取り巻きたちを沈黙して伊良痤天さんを見ます。
「なんだよ?地味女が私になにか文句でもあるの?」
「ありますね。確かに私は見た目は地味ですが、そうやって馬鹿にしてることが女性として品位が下がるので止めてください」
私が言葉を発した瞬間に教室の空気が2℃も3℃も冷え込んだ気がします