総理の告白2
「ちょっとテレビでニュースを見てみようか。」
総理が和泉の方を見た。
「タブレットを起動しますね。」
和泉がタブレットでテレビを起動させるとどのテレビ局も臨時ニュースで扱っていた。
そして耳を疑うようなニュースでの言葉が連呼されていた。
「人質を拘束していた過激派組織が先ほど壊滅しました。人質は全員無事に大使館が保護しています。
過激派組織が壊滅した原因ですが入って来た情報によりますと内部での対立が激化し大部分が銃を乱射し死者が多数出たとのことです。
それを知った現地の国連平和維持軍が向かうともう全員が死亡してしていた模様です。
速やかに近くの建物の中から手を振っていた人質を確認したそうです。」
「あの者達と総理達が言ってた手段はたった数人であの組織を一瞬で壊滅させ人質の安全を確保しなおかつ任務の痕跡さえ消し内部のトラブルだったと工作までしたというですか。」
和泉が恐る恐る総理に聞いた。
「そうです。彼らがいかに強力な我が国にとっての戦力であるか。そしてこの日本が戦後一度も戦争をせず他国の侵略を受けなかった理由が実はここにあるという事です。」
総理は静かに話した。
周りの者も静かに頷いていたのだった。
そしてその者達はまたすぐに任務を与えられることになってしまう。
そう日本にまた未曾有の危機が今こうしている間に迫りつつあったのだった。