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総理の告白

「どういう事なのか総理!説明して頂けますか!」

少し顔を引きつりながら和泉は矢部総理にぶつけるように言った。 


安堵して少し余裕が出来た矢部総理は和泉にこの事件において起こってる事とその者について話し始めた。

「今から話す事は信じられない事かも知れません。でも真実であり政府のトップとその側近においては理解しておかなくてはならない国家機密なのです。」


矢部総理の説明を和泉は食い入るようにそして真剣な目をしてみていた。

「和泉君はもちろん忍者という集団が居たのは知ってると思いますが・・・」


「に・・忍者ですか?あの時代劇に出てくる黒装束の忍者ですか?それが今回の事件と何の関連があるのですか?」

面食らったというのはこのことだろうまさかこの場で国のトップが忍者という単語を話すとは驚かない方がおかしい。


「そうですね。その忍者です。びっくりしているとは思いますが最後まで話を聞いて下さい。」


少し息をついて矢部総理はまた話し始めた。


「戦国時代わが国では戦において諜報活動や傭兵の様な役割を忍者と呼ばれてた者たちが陰で活動していました。


良く知ってるのは伊賀や甲賀、根来などがあると思います。

そしてその忍びの者は実在していました。


1600年ごろ日本に来ていたイエズス会が書いた日本を紹介する本である日葡辞書にもXinobiという文言が出てきて忍びとして書かれています。

そして明治になり新政府が出来るとそれら忍びの者たちは用がなくなり職業選択の自由もあり絶滅していった。


それが一般的な説です。ですが本当は違うのです。


戦国時代、忍者は各地の実力者や藩は、それと幕府に抱えられていました。でもそれだけではなく日本という国として天皇が抱えていた忍びも居たのです。


でもその存在は当時もそれからずっと現代においても知られていません。

甲賀とか伊賀など今もその名は残っていて有名ですが、その日本が抱えていた忍びの実力はそれらの比ではありません。


優秀がゆえに名前や存在さえも知ることが出来ないというわけです。甲賀や伊賀の者をもってしてもその痕跡さえも見つけることが出来なかったと言います。完全に影に徹する事が出来る者たちなのです。


そしてその者たちは幾度となく国の危機を救い、でもその関与があったことさえも残さず処理されてしますのです。


そして明治になり近代国家が出来上がっても他の忍者集団とは違い国家機密の集団として存在し続けたのです。


もちろんその間にも何度か彼らを使う発動を起こしていますしそのたびその者たちは信じられない時間であっという間にやってのけてしまう。


それと昔の刀の時代から火薬での戦闘を経て戦い方も変化して来ている。


その者たちも独自の進歩をしていて今ではどのような戦い方をしているかもこうしてここで命令を下したときにどうそれを聞きき伝えて海外でどう事を起こしているかさえも分からないのです。」


和泉はここまで聞き終え驚きを隠せない顔をしていたが分からないことだらけでとりあえず疑問のをぶつけていた。

「それはどの程度の規模の集団なのですか?」


黙って聞いていた加藤副総理がここで口を開いた。

加藤は総理より年上で過去に総理の経験もある人物だった。

「俺も総理在職中に内密に天皇陛下にお会いする事が有って、その時に聞いたんだよ。

忍びの者たちってどのくらいの規模なのかとね。

陛下がおっしゃるには人数は10人ちょっとだそうで軍隊って規模ではないのだけどただ・・」


「ただ?」

和泉は身を乗り出して加藤に詰め寄った。


口ごもりながら加藤副総理は話し始めた。

「人数じゃなくてその者も時代で進化していてが動けば普通の国の軍なら一瞬で壊滅させることが出来、大国であっても1日あればで壊滅させることが出来るらしいんだよ。」


「え!!」

和泉の表情が止まってしまった。


今まで黙っていた幹事長の酒井がここにきてゆっくり口を開いた。

「陛下はおっしゃってた、あの者達が我が国居るという事はわが国が核を持っている事と等しいと。」


和泉の表情が今度は凍り付いた様に見えた。





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