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星間乱舞!キャプテン・アストラの大英雄譚  作者: たむ


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22/38

第22話『願いは星に、手紙は君に――七夕スペシャル:流星群を届けて!』

“七夕祭り”――それは銀河各地で行われる、星に願いを託すイベント。

今回、ドラゴン便に届いたのはとある少女からの一通の願いごと。

「パパに、星を見せてあげたいの」

ユニー、星を背負って届けます!

《レッドバンシー号》・休憩ラウンジ。


ルミナ:「見て見て! 銀河中で“願い祭”の準備してるって!」


セレナ:「伝統行事ですね。願い事を短冊にして、恒星間通信に乗せる」


ロック:「つまり宇宙スケールの“お願いチャレンジ”か」


アストラ:「でもな、今回は手紙じゃない。“配達対象”は――流星群そのものなんだ」


メロラ:「え、流星を“運ぶ”の!?」


リアム(依頼メールを読む):「依頼人:ミリィ・ナスカ(7歳)

“お父さんが入院してて、病院からじゃ星が見えないの。

 だから、流れ星を見せてあげたい”」


ユニー:「……むぅ」


クレイド:「妹よ。おまえの出番だな」


* * *


依頼内容はこうだ。


流星群アルセリア・シャワーが今年は重力異常で通常軌道を外れ、

地球型惑星《ナスカⅣ》の上空を通らない。


代わりに――ユニーが流星の粒子を直接引っ張って、病室上空に届ける。


セレナ:「言葉にすると無茶苦茶ですけど、できそうな気がしてきました……」


* * *


作戦当日。


流星群が光を放ちながら近づく。ユニーはそれに向かって突撃。

鱗から放たれる磁気フィールドが、流星粒子をキャッチし始める。


ユニー:「むぅぅぅぅぅ~~~~~~!!」(全身発光)


アストラ(見守りながら):「がんばれ……いま、お前が星になってんだよ……!」


そして――


病院の屋上。ミリィが父の手を握る。


「パパ、外見て。ほら……」


その瞬間、夜空にふわりと落ちるような流星の軌跡がひとすじ、またひとすじ。


父:「……うそだろ……ナスカⅣに、今年は来ないはずじゃ……」


ミリィ:「来たよ。お願い、届いたの!」


流星群はユニーの背から、そっと広がり消えていった。


彼女の名前を、夜空に書くように。


“YUNY—— THE STARRY DRAGON”


* * *


翌朝。


ミリィから、折り紙でできた星の手紙が届いた。


《ドラゴンさんへ

 ありがとう。

 また、星を一緒に見てくれますか?》


ユニー:「……むぅ♡(両手でぎゅっ)」


アストラ:「よし、次の便もがんばろうぜ、スターキャリアー!」


ロック:「なんか職種が進化してないか!?」

“想い”は、どんなに遠くても届く――

今回は、手紙じゃなく“空そのもの”を運んだユニー。

小さな願いが、ひとつの夜を銀河に変えた。


次回・第23話:

『告白代行便!? 恋のバトンは電波の彼方へ』

恋が言えない青年が頼んできたのは、

“ヒーローに代わりに告白してほしい”という前代未聞の依頼!?

ユニー、代理プロポーズできるのか!?

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