第22話『願いは星に、手紙は君に――七夕スペシャル:流星群を届けて!』
“七夕祭り”――それは銀河各地で行われる、星に願いを託すイベント。
今回、ドラゴン便に届いたのはとある少女からの一通の願いごと。
「パパに、星を見せてあげたいの」
ユニー、星を背負って届けます!
《レッドバンシー号》・休憩ラウンジ。
ルミナ:「見て見て! 銀河中で“願い祭”の準備してるって!」
セレナ:「伝統行事ですね。願い事を短冊にして、恒星間通信に乗せる」
ロック:「つまり宇宙スケールの“お願いチャレンジ”か」
アストラ:「でもな、今回は手紙じゃない。“配達対象”は――流星群そのものなんだ」
メロラ:「え、流星を“運ぶ”の!?」
リアム(依頼メールを読む):「依頼人:ミリィ・ナスカ(7歳)
“お父さんが入院してて、病院からじゃ星が見えないの。
だから、流れ星を見せてあげたい”」
ユニー:「……むぅ」
クレイド:「妹よ。おまえの出番だな」
* * *
依頼内容はこうだ。
流星群が今年は重力異常で通常軌道を外れ、
地球型惑星《ナスカⅣ》の上空を通らない。
代わりに――ユニーが流星の粒子を直接引っ張って、病室上空に届ける。
セレナ:「言葉にすると無茶苦茶ですけど、できそうな気がしてきました……」
* * *
作戦当日。
流星群が光を放ちながら近づく。ユニーはそれに向かって突撃。
鱗から放たれる磁気フィールドが、流星粒子をキャッチし始める。
ユニー:「むぅぅぅぅぅ~~~~~~!!」(全身発光)
アストラ(見守りながら):「がんばれ……いま、お前が星になってんだよ……!」
そして――
病院の屋上。ミリィが父の手を握る。
「パパ、外見て。ほら……」
その瞬間、夜空にふわりと落ちるような流星の軌跡がひとすじ、またひとすじ。
父:「……うそだろ……ナスカⅣに、今年は来ないはずじゃ……」
ミリィ:「来たよ。お願い、届いたの!」
流星群はユニーの背から、そっと広がり消えていった。
彼女の名前を、夜空に書くように。
“YUNY—— THE STARRY DRAGON”
* * *
翌朝。
ミリィから、折り紙でできた星の手紙が届いた。
《ドラゴンさんへ
ありがとう。
また、星を一緒に見てくれますか?》
ユニー:「……むぅ♡(両手でぎゅっ)」
アストラ:「よし、次の便もがんばろうぜ、スターキャリアー!」
ロック:「なんか職種が進化してないか!?」
“想い”は、どんなに遠くても届く――
今回は、手紙じゃなく“空そのもの”を運んだユニー。
小さな願いが、ひとつの夜を銀河に変えた。
次回・第23話:
『告白代行便!? 恋のバトンは電波の彼方へ』
恋が言えない青年が頼んできたのは、
“ヒーローに代わりに告白してほしい”という前代未聞の依頼!?
ユニー、代理プロポーズできるのか!?




